【猫の防災】愛猫を災害から守るためにやっておくべきこと2選を獣医師が解説

【猫の防災】愛猫を災害から守るためにやっておくべきこと2選を獣医師が解説

災害はいつ起こるかわかりません。愛猫にとってもいざというときのための心構えは大切です。

【猫の防災】愛猫を災害から守るためにやっておくべきこと2選

キャリーバッグに入る猫

地震や台風などの災害から愛猫を守るための準備はしておかなければなりません。

でも何をどうすれば良いのかわからないのが実情で、肝心なときにスムーズに避難できるように、平常時のうちから準備しておくことが重要となります。

1.「猫用避難セット」をリュックに詰めておく

防災グッズ一覧

リュックに用意する意味は、緊急時に両手を使えるようにしておくためです。猫のケージを持たなければなりません。このとき愛猫の逃走を防ぐためにも洗濯ネットに入れてケージに入れるのがお勧めです。食料は5日分のフードと水1ℓ、皿、トイレ砂、ペットシーツ、常備薬などをリュックに詰めておきます。

リュック型キャリーなら両手が使えて徒歩や自転車での避難も可能です。床に下ろして拡張するケージは、そのまま猫の居場所として使えます。平常時のうちにワクチン接種と避妊去勢手術は済ませておきましょう。

愛猫が行方不明にならないことが一番大切なのですが、万が一に備えて飼い主が分かるマイクロチップの挿入、胴輪付リード、迷子札、スマホに画像なども用意しておきます。

猫の特徴としてケージに入ってくれないものですから、普段から少しずつケージに慣れさせておくことが大切です。いざというとき、普段と違うと思った猫は逃走してしまうかもしれません。同行避難中は絶対に逃走されないように厳重に保護しておく必要があります。

2.避難所と避難ルートの確認

キャリーバッグに入る猫

しかし、同行避難とは、避難場所まで一緒に避難することであって、避難所で一緒に居住できることではありません。ですから愛猫を同伴して避難できる環境の確保が重要となります。

災害時の対応は飼い主の「自助」と「同行避難」が基本とされているものの、何よりも人命が最優先ということを忘れてはいけません。

ですが動物愛護の観点と飼い主のこころのケアという観点からも同行避難が勧められているのです。でも自宅が一番安全な場所と判断されれば、無理に避難することなく愛猫と一緒にいてあげるのも立派な同行避難です。

避難所へは、平常時のうちに場所と避難ルートを確認してシミュレーションしておくことが大切です。避難訓練のつもりで一度見ておけば、いざというとき役立ちます。その避難ルートは最短ルートだけでなく、迂回するルートも確認しておくと役立つこともあります。

避難所での注意点として、その避難所の秩序を守ることは大切ですが、飼い主同士で助け合える「共助」が生まれれば、コミュニケーションが築き上げられて心強くなること間違いありません。

そして最も重要なのが、その避難所がペットの同伴が可能かということです。残念ながら受け入れが難しい避難所もあるので、避難所以外の避難先や愛猫の預け先なども検討せねばならなくなるかもしれません。

でもそのための災害動物対策本部の相談窓口が開設され、別の場所に設置された専用飼育場所でレスキューされ、愛猫としばらく離れて暮らすことになります。またどうしても里親に出すことになっても全国で受け入れる家庭は多いです。

自動車で避難する車中泊避難に猫用避難セットがあれば、数日間の避難は可能です。飼い主のプライバシーも守られますが、夏場や冬場での健康状態には気をつけなければなりません。

まとめ

避難訓練はできなくても避難のシミュレーションはできます。家族で話し合っておくことは大切です。決して無駄ではありません。愛猫のためです。

都市と山間部では災害の種類や度合も異なりますが、まずは飼い主が無事であること。そして自助であって避難することです。このとき自治体職員も被災者となっていることを忘れないでください。

参考:環境省『人とペットの災害対策ガイドライン』
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf

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