猫のてんかん発作の症状
猫のてんかん発作はある時突然起こります。症状としては全身がガタガタ震えてけいれんを起こし卒倒して周辺をのたうち回り、猫によっては口から泡を吹くことや、失禁する場合もあるようです。
表情は苦悶に満ちており、初めて見た人は「このまま死ぬのではないか」と驚いてしまうほどです。時間的には数十秒から何分が多いようですが、ケースバイケースの場合が多く、発作がおさまると、一時的にグッタリしますが5分も経つとケロッとしています。
てんかんの前触れとしては妙に甘えてくる、水をたくさん飲む、落ち着きなくうろうろするなどの変化があるようです。
猫のてんかんの原因
- 脳の腫瘍、脳炎、外傷などの脳の損傷、脳そのものの異常
- 脳内での神経細胞が異常な活動を起こす
- 内臓疾患(腎臓病、肝臓病など)
- 遺伝的なもの
いずれも検査して原因を突き止めない限り、病気は判明しません。
猫のてんかんの治療
猫がてんかんを起こしてもすぐ薬物治療することはあまりないようです。まずは血液検査を行い、異常がない場合は脳のMRI検査を勧められます。
一般的な血液検査の結果はすぐわかりますが、脳のMRIは扱っている病院も少なく、猫には全身麻酔となりかなりの負担がかかります。費用もかなりしますし、高齢猫やほかに病気のある猫は慎重に考えないとなりません。
猫はストレスに弱い生き物ですから、実際にも全身の検査で病院に行ったことで亡くなってしまう猫もいるようです。
その後薬物治療になった場合によく使われるのが抗てんかん薬で、実際はフェルバルビタールや、ジアゼパムなどがよく使用されるようです。それでも発作がいきなり無くなることは少なく、全く無くなることは難しいと言われています。個体差があるので、慎重に投与していくことが大切です。
最初はてんかん発作の間隔を少しでも伸ばす、一か月に一度なら三か月に一度に・・というような目標を立てて投薬されるようです。一か月に一度くらいのてんかん発作の場合は投薬されないこともあります。
猫のてんかん発作で飼い主が出来ること
てんかん発作が起きたら、のたうち回るので周囲の物をよける、猫をタオルで包むなどをしてあげると、猫も打撃が少なくて済みます。最初は飼い主の方がパニックになり、何をどうして良いのか戸惑い、何度見ても、飼い主としては心が張り裂けるような思いになりますが、冷静になって対処してゆくことが大切です。
動物病院に行く場合、てんかん発作の様子を携帯などで撮影すると、診療の時に役立つようです。また今は猫用の脳を活性化するサプリメントも販売されており、それを使用してみるのも、ひとつの方法ですが、効果は残念ながら100%とは言えませんし、思わぬ反応が起こる場合もあります。けいれんが起こった場合はそのあとににも問題がなくいつも通りであったとしても、自己判断はしないで動物病院を受診しましょう。。
いずれにしても猫は家族、それ以上の存在とも言えますから、どうしたら少しでも苦痛を減らしてあげられるか、長く一緒に居られるかをしっかりと考え、飼い主は出来る限りの努力をしてあげるべきだと思います。