猫の睡眠の中身とは
人の睡眠については、テレビなどで取り上げられることが多く、レム睡眠とノンレム睡眠があることが知られています。人と比べて睡眠時間が長い猫にも、レム睡眠とノンレム睡眠がありますが、実は人とは違った特徴があるのです。
猫の睡眠の特徴を説明する前に、レム睡眠とノンレム睡眠について簡単に説明します。レム睡眠とは、体は眠っているが脳は活動している状態で、浅い眠りです。人はレム睡眠の時に夢を見たり記憶の整理をしたりしています。ノンレム睡眠は体も脳も寝ている状態で、深い眠りの事を言います。
人は、睡眠8時間、覚醒16時間という一日ですが、猫は睡眠78分間、覚醒26分間の104分間のセットを繰り返す一日が基本となっているようです。一日の睡眠時間は14時間前後ですが、年齢や性格などによって違いがあります。中には20時間も寝る子もいます。
78分間の睡眠中に30分ほどのレム睡眠をし、その後に5分ほどのノンレム睡眠を繰り返していてるとされています。猫は睡眠時間が長いわりに眠りが浅いのは、他の動物や猫が来たときなど、緊急時に素早く対応できるようにするためです。
睡眠の状態は寝姿にあらわれることがあり、レム睡眠中は体がダランとしていることが多く、ノンレム睡眠中はうずくまって寝ていることが多いようです。気温によっても寝姿が変わるのでこれだけで判断するのは難しいかもしれません。
猫の夢の内容
猫は人と同じくレム睡眠中に夢を見ています。夢を見ているときは、
- 目が動く
- 足や体がピクピクする
- 寝言を言う
- 尻尾をパタパタさせる
等の行動が見られます。このようなしぐさが見られたら、夢を見ている証拠です。かわいらしくもありますが、どんな夢を見ているのか気になりますよね。
実は猫も人と同じく、記憶の整理をしているとされています。更に夢の中でシミュレーションも行っているそうで、主に狩りをしたり攻撃をしたりと、危機感のある内容だと言われています。
寝言で「ウー」と唸ったり、相手に何かをしているようにピクピクと体が動いていたりしていると、そういった雰囲気が伝わってきます。「キャッ、キャッ」と鳴いているときは、獲物を狙っているのかもしれません。
一見すると悪夢を見て苦しんでいるように感じてしまいますが、狩りや危険に対する予行演習なので、起こさないようにしてあげましょう。
それとは別に、寝ながら手をグーパーグーパーとしていることもあります。これは、夢の中で母猫のお乳を吸っていたことを思い出していると言われています。リラックスしている仕草でもあるので、そっとしておいてあげましょう。
病気ではないの?
猫の夢は危機的な状況のものが多く、寝言を言ったり、手足がピクピクしたりします。初めて猫を飼育した人は、この姿を見て驚くのではないでしょうか。
静かに寝ていたと思ったら、急にピクピクと体が動くので、ひきつけを起こしているように見えてしまうからです。ですが、ピクピクと体が動くことが数十秒であれば問題はありません。逆に、
- 1分以上ひきつけが続く
- 口から泡を吹く
- 起こそうとしても反応がない
等の明らかに様子がおかしい場合は、てんかんや脳に関わる病気が原因となっていることがあるので要注意。ちなみに、病気の場合は睡眠中以外でもひきつけが起きることが多いです。
まとめ
猫の夢や睡眠について掘り下げてみました。睡眠サイクルや夢の内容など人の睡眠とは違う部分もあることが分かりました。猫は寝るのが当たり前でも、夢の中で狩りや攻撃のシミュレーションをする等、一生懸命なんです。
母猫を思い出していることもあります。邪魔をしないように、そっとしておいてあげましょう。夢を見ているときの仕草は初めて見ると驚いてしまうかもしれませんが、理由が分かると、とてもかわいらしく見えてきますよね。
50代以上 男性 匿名