猫がしんみりするのはどんなとき?
愛猫の後ろ姿や表情が、妙にしんみりしていると感じることがあるでしょう。全てにおいて印象通りとは限りませんが、確かにしんみりすることはあるようです。ここでは、猫がしんみりする場面を3つご紹介いたします。
1. 飼い主さんが出かけてしまった
飼い主さんの前では素っ気ない態度をとる猫も、やはりお見送りは寂しさを伴うものです。玄関先や窓際で物悲しそうな表情を浮かべる愛猫を目の当たりにすると、毎朝後ろ髪を引かれる思いで出かけていることでしょう。
しかし安心してください。寂しいのはほんの数分程度です。猫は気持ちの切り替えが早く、ほんの少しだけしんみりした後に、案外好き勝手に留守番を楽しんでいます。そして、何事もなかったように出迎えてくれるのです。
2. お気に入りだったアレが…ない!
誰にでも愛着のあるアイテムがあるでしょう。もうボロボロだけれど捨てられない、思い出の品です。
猫にだってあります。お気に入りのぬいぐるみやおもちゃ、ダンボール箱などです。これらは自分自身のにおいや飼い主さんのにおいがするので、心が落ち着くのです。
とはいえ、猫が大事にするとは意外とハードなもので、人間の宝物よりもはるかに劣化が早いことが難点です。人間目線でいう寿命を感じると処分してしまうでしょう。
ところが、愛猫が明らかに探していると焦ることになります。どことなく悲しそうだと後悔させられるのです。愛猫が愛着を持って大切にしているものの処分は慎重になったほうがよいでしょう。
3. 仲間を失う喪失感
大切な家族である愛猫を失う悲しみは、はかりしれません。それは人間だけではなく、ともに過し遺された猫も同様です。
付かず離れずの猫同士でも、生活をともにしているとお互いを意識します。その仲間が急にいなくなってしまえば当然寂しいものです。部屋中を探し回る、ガックリ肩を落としてしまうなど、喪失感でいっぱいになります。
時間はかかるものの、徐々に元気を取り戻していきます。ただし食欲がない、ぐったりしているなどの体調の変化が著しい場合は、一度獣医さんに相談してください。
飼い主さんも悲しくて辛い時期です。無理は禁物ですが、遺された猫がいる場合は少し気にかけてあげてください。
猫のしんみり番外編!実はただの誤解!?
猫の「しんみり」には、人間が抱く勝手なイメージから誤解しているダミーが存在します。次に紹介する場面は、偽のしんみりです。
やっぱり外に出たいの?
気づけば外ばかり眺めている愛猫の姿を見ると、外の世界への憧れがあるのではないかと思うでしょう。室内に閉じ込めて育てるのは可哀想とすら感じてしまうかもしれません。
これは誤解です。猫は寂しそうに外を見つめているのではなく、四季折々の空気感や飛び交う鳥や蝶と窓越しに戯れているのです。
「今日は誰も来ないなぁ」としんみりすることはあるでしょう。でも、家猫は工夫を凝らして過ごすことで完全室内飼育でもストレスを感じることなく生活していくことができます。
どことなく退屈そう?
猫は狭い箱や袋の中を好みます。薄目を開けてまどろむ姿が退屈そうだと感じることがあると思います。この気の抜けたような表情は、退屈なわけでもなく物思いにふけっているわけでもありません。
単にリラックスしているのです。退屈であれば飼い主さんの元へやってくるはずです。優しく声をかけて様子を見てあげてください。
まとめ
今日のねこちゃんより:アロエ♂ / 3歳 / キジトラ / 5kg
猫は人を惑わす生き物です。本当に物悲しいシチュエーションもあれば、そうではないときもあります。
愛猫の性格や行動パターンから、しんみりの真相について考えてみると少し心の距離が近づくような感覚になるかもしれません。