猫が餅を食べた!危険はないの?猫が餅を食べることについての注意点

猫が餅を食べた!危険はないの?猫が餅を食べることについての注意点

猫が餅を食べてしまった時、危険はないのでしょうか?私たちが年末年始はもちろん、おやつなどにもよく食べているお餅ですが、猫が食べてしまった時には何か体に影響があるのでしょうか?そして、猫に餅をおやつとして与えても良いのでしょうか?猫に餅を与えることはどういうことか、知っておきましょう。

猫が餅を食べた!これって大丈夫?

お皿の上の紅白餅を見つめる猫

猫が餅を食べた時、まず気になるのは猫の体にとって良いのか悪いのか、ということです。

餅はもち米から作られていますが、その点から言えば、猫が餅を食べたことによって中毒を起こすことはまずない、と言って良いでしょう。

しかし、猫にとって餅はとても危険な食べ物です。なぜ餅が猫にとって危険なのか、その理由をご紹介します。

猫にとって餅が危険な7つの理由

皿に入った小さな丸い餅

1 喉に詰まる可能性がある

餅は粘り気があって噛み切りにくく、弾力もあり飲み込みにくいため、猫の喉に詰まると窒息してしまう可能性があります。

猫は餌を食べる時に小さく噛みちぎってから丸呑みしますが、そのような食べ方では餅は喉に詰まりやすいと言えるでしょう。

餅はあらゆるものにくっつきやすいことから、喉に詰まった時にうまく吐き出すことができない可能性も高く、危険です。

2 消化不良を起こす可能性がある

餅はもち米から作られていますが、もともと肉食である猫にとっては、米などの穀物を消化や代謝する能力が十分ではないため、消化不良を起こす可能性があります。

猫用に考えられたキャットフードとは違い、餅は猫が食べるために加工されてはいませんので、消化不良により嘔吐したり、腹痛を起こしたりするかも知れません。

3 アレルギーを起こす可能性がある

猫によっては、餅を食べたことによってアレルギーを起こす可能性があります。

アレルギーとは、特定の食材に対して免疫反応が過剰に起きてしまうことです。具体的な症状としては、嘔吐や下痢、脱毛、かゆみ、かぶれ、発熱、皮膚の異常などが見られます。

全ての猫に餅のアレルギーがあるわけではありませんが、もし飼い猫がたまたま餅にアレルギーを起こす体質だった場合には、命にもかかわることになりかねません。

4 猫の口、手足、被毛にくっつく可能性がある

餅は粘着力が高く、猫の歯や口内はもちろん、足や爪、また被毛にくっついてしまう可能性があります。

歯や口内につくとなかなか取れず、取ろうとした前足や爪にも引っかかる可能性がありますし、猫の被毛につけばそれも取れにくく、猫の体が餅でべたべたすることになってしまいます。

無理に取ろうとすることで歯や口の中を傷めたり、爪を傷つけたり、被毛が抜けたりするかも知れません。

もちろん喉にくっついてしまえば、窒息にもつながりますので危険です。

5 肥満になる可能性がある

餅の栄養素は炭水化物が一番多く、同僚のご飯と比較してもカロリーが高く、猫に与え続けていると、肥満になってしまう可能性があります。

一度少量を食べたからといって肥満になることはありませんが、もし継続して与えるようなことがあれば、少量ずつだったとしても、猫にとっては肥満につながると考えられます。

また、味付けされた餅には砂糖が多く使われているものもあるため、そのような餅を与えればさらに肥満の可能性が高まります。

6 わらび餅や信玄餅なども注意が必要

わらび餅や信玄餅といった味付きの餅も、喉に詰まったり猫の口や被毛にくっついたりする可能性があるだけでなく、使われている餅以外の素材が猫にとって危険なものである場合もあるため、注意が必要です。

餅についている澱粉や黒糖などは、本来猫が食べるべきものではないだけでなく、砂糖によって虫歯になったり、特定の材料にアレルギーを起こしたりする危険があります。

7 塩分過多になる可能性がある

餅の種類によっては塩が含まれているものもあり、猫が食べると塩分が多すぎて、危険な場合があります。

塩は猫にとっても必要な栄養素ではありますが、人間にとって少量の塩でも、猫にとっては摂取しすぎとなる場合があります。塩分過多の状態が続けば腎臓や心臓への負担が大きくなると考えられます。

継続して与えていなくても、一度に多くの塩分を摂取すれば、猫は食塩中毒になり、嘔吐や下痢のほか体調不良を起こす可能性があります。

猫に餅を食べさせる時の注意点

飼い主の手からおやつをもらう猫

猫にあえて餅を食べさせる必要はないということがわかりましたが、特別な時に猫に餅を与えたい、という時に注意するべき点をご紹介します。

小さくする

喉に詰まらせたり、口内や歯にくっついて取れなくなったりする可能性を減らすため、できるだけ小さく切って与えます。

猫の喉は人間よりもずっと細いことと、餅を噛み砕いて細かくすることが難しいため、かなり小さな破片にして与えてください。

味付けはしない

塩や砂糖はもちろん、小豆や醤油などの味付けはしないで、餅そのものだけを与えるようにします。

調味料や具材が練りこまれているものは与えないでください。

量はほんの少し

餅を小さくしても、大量に与えていると、喉に詰まらせる可能性も高まりますし、肥満や消化不良にもつながります。

そのため、一度に与える量はほんの少しだけ、人間の指先に乗るくらいのひとかけら程度にしてください。

頻繁に与えるのはNG

一度に与える量がほんの少しだから、といって、食事のたびに与えたり、連日与えたりすることのないようにしてください。

餅を食べるたびに詰まる危険性があるほか、肥満につながる可能性もあります。もしどうしても、という日があれば、その1日だけにしましょう。

与える時は日中にする

もし何か猫に異常が起きた時にすぐ病院に連れて行けるように、動物病院が開いている時間帯に食べさせることをおすすめします。

喉に詰まった時や、何かアレルギー反応が出た時には一刻も早く獣医に連絡して、早めに診察してもらう必要があるからです。

まとめ

子猫と白いクリームが入った皿

餅を食べることの危険性を考えれば、あえて猫に餅を与える必要はありません。どうしても与えたい場合の注意点をあげましたが、猫のためを考えれば、餅を与えない方が安全です。

餅や餅が含まれる食品を、軽い気持ちで猫に与えることのないようにしてください。

もし猫が誤って餅を食べてしまった時ですが、餅を食べたことによる中毒の危険はほぼありません。

危険なのは、喉に詰まった時や、アレルギー反応を起こしてしまった時で、猫の様子に異常が見られた時にはできるだけ早く動物病院で診てもらってください。

もし猫が餅を食べてしまった場合には、異常がないとわかるまで、猫の様子をよく観察するようにしましょう。

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