猫がクンクンと匂いを嗅ぐのはどうして?
興味がある
大前提に興味があるから猫はクンクンと匂いを嗅ぎにきます。もしも全く興味がなければ寄り付きもしないでしょう。匂いを嗅がなければ「安全なのか危険なのか」決める事ができないのでしょう。
警戒している
猫に新しい食器でご飯を与えるとなかなか食べてくれ無い事がありませんか?野生動物は「毒が入っている」「腐っている」など生死に関わる事に関して非常に敏感ですから、口に入れる時は匂いを嗅いでチェックします。
少しでも知らない匂いや新しい匂いに納得できなくあやしいと思えば見向きもしません。「落ちている物」「新しい物」の匂いをクンクンと嗅ぐときは興味を持ちつつ、情報を収集するまでは警戒している猫の様子と言えるでしょう。
匂いに安心
生まれてすぐの子猫は目が空いていません。誰に教わるでもなく母親の匂い(乳首の匂い)を「嗅覚」を頼ってさぐりあてます。猫のトイレしつけには「匂いに安心」する猫の習性が利用されています。
猫はテリトリーを大切にするので自分の匂いのあるところで尿やウンチをします。
飼い主が引っ越しをし家が変化すると、自分の匂いが無くパニックに陥る猫も少なくありません。環境を変える時に備え、常に猫や飼い主の匂いの付いたタオルやブランケット、キャリーバッグを用意しておくと安心です。
嬉しい
飼い主が外出先から帰って来た時に指先の匂いを嗅いだり、洋服の匂いを嗅いできませんか?飼い主は猫にとっての「テリトリー」ですから違う匂いを感じるといてもたってもいられません。
クンクンして匂いを嗅ぐと同時に鼻から分泌される自分の匂いを付け飼い主の匂いを修正し直すためにスリスリ(マーキング)をセットに行う猫が多いようです。
外部の匂いを取り去り「綺麗にしてあげよう」という親愛の情からの仕草とも言えます。
猫が飼い主の顔の匂いを嗅ぐときは、甘えている事が多いようです。猫は飼い主の様子を敏感に察知しますので、体調が悪い時にもクンクンと匂いを嗅いでくるようです。
猫のフレーメン反応
クンクンと匂いを嗅ぐ猫のある動作が面白いと言われていますがご存知でしょうか。
歯を剥き出したりして変な顔に見えますが、口の中にも匂いを嗅ぐ器管があるために惚けたように「大きく口を開け」匂いを収集しようとしています。
この歯茎を出したような表情をすることを「フレーメン反応」と言います。
猫だけではなく他の動物も「フレーメン反応」を行います。沢山の情報を得るために口の中のセンサーも使い人間から見ると変な顔ですが、一生懸命に匂いをとり込んでいる猫の愛らしい姿です。
猫が匂いを嗅ぐ物
- 猫同士
- 対人間
- 対他の動物
- 対物
猫の嗅覚は犬ほどではありませんが、驚異的な人間の約20万倍と言われています。猫同士の匂い嗅ぎは、人間で言うところの名詞交換になるそうです。猫同士の年齢や体調など一目瞭然で分かるそうです。恐るべし、猫の情報収集能力ですね。
発情期でしたら、異性のフェロモンの匂いを感じたり、相手の猫と自分との力関係もはかったりしています。例えば、多頭飼いをする時に先住猫の匂い(尿)を新しい猫の額に付けるとスムーズに力関係が成立するとも言われています。自分のテリトリーに新しいものがあると、やはりクンクンと匂いを嗅ぎます。
猫がクンクンと匂いを嗅ぐ目的は?
- 情報収集
- 親愛の情
- 生存本能
様々な事に対してクンクンと鼻を鳴らしながら匂いを嗅いでいる動作を目にしますよね。一番は情報収集が目的でしょう。「猫同士が鼻を嗅ぎ合う」「お尻の匂いを嗅ぎ合う」ことで相手を探り、知り合いの者同士なら親しい挨拶ということにもなります。新しいものに対する警戒も大きく関わります。
まとめ
猫がクンクンと何かを嗅いでいる時の気持ちにつきましてお話をさせていただきました。最初は嫌いだから匂いを嗅ぐのかと思っていましたが、猫と暮らし始めてから猫が積極的な意味で嗅いでいる事が分かり私も嬉しくなったのを覚えています。
猫と一緒に暮らすと一喜一憂する事が多く、大らかに時間を共に過ごせたら良いのになと無い物ねだりをしています。生きとし生けるものには来るべくして物事はやってきます。それぞれのご家庭にいる猫との出会いも必然です。
この愛猫との出会いを大切にしながら未来を楽しんで行きたいと、猫の習性を知るたびに思っています。皆様の愛猫との生活がますます素晴らしいものとなりますように!