1.普段よりも高い声
鳴き声のトーンと感情の関係
猫の鳴き声の高さに注目してみると、その時の猫の感情を読み取るヒントとなります。どんな鳴き方なのかに加え、普段の猫ちゃんの声を基準にして「声が高いか低いか」をチェックしてみましょう。
普段よりも高い声は甘えん坊の気持ち
普段よりも高い声の時は
- 甘えたい
- 興奮している
- 信頼している
- 心細い
などの気持ちなどが表れていると言われています。
逆に、普段よりも低い声の時には
- 強い主張がある
- 怒っている
- 不満がある
などのネガティブな感情であることが多いです。
高い声で「ニャーーーン!」は「すごく大好き!」
猫の鳴き声の長さは、猫の「伝えたい気持ちの強さ」に比例していると考えられます。猫ちゃんが長く伸ばした声で鳴く場合は、伝えたい気持ちが強く表れています。飼い主さんに向かって普段よりも高い声で「ニャーーーン!」というように鳴いた場合は、それだけ飼い主さんに甘えたい気持ちや「大好き」という気持ちが強いと考えられます。
2.短く「ニャッ!」
猫流のあいさつ
先ほど「鳴き声の長さは伝えたい気持ちの強さ」と記述しましたが、猫の世界のあいさつには「ニャッ」と短く鳴くというものがあります。これは信頼している相手にする鳴き方なので、猫同士だけでなく人間に対しても見られる鳴き方です。
名前を呼ばれた時やなでてもらった時にも
短く「ニャッ」と鳴くのは猫のあいさつなので、鉢合わせて顔を見た時に発します。そのほか、猫ちゃんが名前を呼ばれた時や飼い主さんになでてもらった時などにも、思わず発することもあります。これは「信頼しているよ」「嬉しいな」といった気持ちの表れであると考えられます。
3.サイレントニャー
口は開いているのに声が出ていない?!
「サイレントニャー」と呼ばれる鳴き方は、その名の通り、口は開いているのに声が出ていない、またはすごく小さくかすれた声が出ているという鳴き方です。サイレントニャーはすべての猫がするわけではないため、私も初めて見た時は「声が出ていない?!」と驚きました。
「サイレントニャー」は子猫の鳴き方
この「サイレントニャー」は「すべての猫がする鳴き方ではない」と申しましたが、実は子猫が母猫に対してする鳴き方なのです。猫の耳は人間よりも数段優れており、高周波の音も聴くことができます。
猫は犬に比べても2倍も耳が良いのです。「サイレントニャー」は人間の耳には声が出ていないように感じますが、猫には聴こえる声がちゃんと出ていると考えられています。「サイレントニャー」は子猫が母猫とはぐれてしまった時に、外敵に気付かれずに母猫を呼ぶための秘密兵器的な鳴き声なのです。
成猫になってからも「サイレントニャー」をする子もいる
飼い猫は避妊去勢手術を受けることが多いため、成猫になってからも子猫の心を持ち続ける子も多くいます。そのため、成猫になってからも「サイレントニャー」の鳴き方をする子もいます。飼い主さんに対して絶大な信頼をおいている子、甘えん坊の気質の子にはいつまでも子猫の心を持ち続ける子も多いのです。
猫同士では「ニャー」と鳴かない?!
猫同士ではケンカの時くらいしか鳴かない
意外に思いますが、猫同士では「ニャー」と鳴いてコミュニケーションを取ることはほとんどありません。なぜならば、鳴き声を出すということは周囲に自分の存在がバレやすいからです。単独行動の習性を持つ猫は警戒心が強く、自分の存在を隠して生きようとします。
「ニャー」は母子間の鳴き方
子猫の時には、母猫のお世話無くしては生きていけません。そのため、子猫は母猫に対して自分の存在を強くアピールするのです。成猫になってからは自分の存在を隠すように生きるものなのですが、不妊手術をして家の中で暮らす猫ちゃんにはいつまでも子猫の気持ちを持ち続ける子も多くいます。そのため、成猫になってからも「サイレントニャー」をする子も多くいるのです。
まとめ
今日のねこちゃんより:かんぱち / ♂ / 雑種 / 1.6kg
今回は猫が飼い主さんに対して「大好き!」と言っている時の鳴き声について解説いたしました。
- 普段よりも高い声で鳴く
- 短く「ニャッ」と鳴く
- 「サイレントニャー」をする
このような鳴き方は甘えや信頼の気持ちが表れる鳴き方なので、飼い主さんにこのような鳴き方が見られる時は「飼い主さん大好き!」という気持ちの表れであると考えられます。
猫は一見クールですが、その鳴き声にはさまざまな心理が表れやすいので、猫ちゃんの鳴き声からその心理を読み取ってあげることが重要です。