鳴く猫と鳴かない猫の特徴について
自宅で飼っている猫が「全然鳴かない」ということがあったり、「鳴かなくなってしまった」ということがあったりすれば、心配になってしまうこともありますよね。
実は「鳴く猫」と「鳴かない猫」には、それぞれ特徴があるようです。その特徴についてご紹介させていただきます。
1.品種によるもの
猫には何と「100以上」にも及ぶ種類がいるのですが、その種類によってもよく鳴く場合と、元々あまり鳴かないタイプの猫ちゃんがいるようです。
よく鳴く猫の品種
よく鳴く猫として知られる猫の品種「シャム」「ベンガル」「サイベリアン」があげられます。
元気で好奇心旺盛、よく鳴いてくれる可愛らしい猫ちゃんたちなのですが、シャムやベンガルはよく鳴く上に「声が大きい」のが特徴ですから、飼育環境的にもよく考えてから飼わなくてはいけないでしょう。
そしてサイベリアンは見た目が大きいので、こちらも声が大きいと思ってしまいがちですが「鳴き声は小さめ」になっています。
たくさんお話をしてくれて、控えめな鳴き声が良いのであれば、「サイベリアン」が良さそうです。
あまり鳴かない猫の品種
そしてあまり鳴かないとして知られる猫の品種は「ヒマラヤン」「ロシアンブルー」「ペルシャ」「アビシニアン」「エキゾチックショートヘア」などがあげられます。
ペルシャやヒマラヤンは大型の長毛種として知られていますが、性格もおっとりとしていて穏やかなイメージですよね。アビシニアンは「鈴を転がしたような美しい声で鳴く」とも言われています。
こちらの猫ちゃんたちはあまり鳴かずに過ごしていますから、マンションなどの方でも安心して飼うことができますね。
2.年齢によるもの
猫は「鳴いていたのに鳴かなくなった」「鳴かなかったのに異常に鳴くようになった」などの変化もあるようですが、これは「年齢」が関係しているようです。
獣医療の進歩や飼い主さんの意識向上などにより、猫の寿命が伸びています。長生きするようになったことで猫も犬や人と似たように、昼夜逆転で夜中に目が覚めて活動したり、突然大きな声で鳴くなどの認知障害がみられます。 イギリスの研究発表には11〜14才の猫の28%、15才を超えると半数以上の高齢猫に加齢による認知障害がみられているとかかれています。
筆者の自宅には16歳の猫がいますが、高齢になるにつれて異常に鳴くようになってきたようにも思えます。寂しさや空腹などで夜鳴きが増えたりすることもあるようですが、老猫になってから鳴くことが増える場合には、「認知症」も考えられるようです。
もし鳴き声が大きくて困っている、夜鳴きが増えた、高齢になって鳴くことが増えたなどの不安があれば、「動物病院」で診察を受けても良いでしょう。
3.発情期
いつもよりよく鳴くようになったり、甲高い声で鳴いている場合は発情期の可能性が考えられます。 メス猫にみられることが多く、早い子では生後4〜5ヶ月頃から発情期を迎えます。また日照時間が長い春頃が発情時期でもあるので、中には月に数回発情する子もいます。
猫は人や犬とは違い、交尾することで排卵するためハッキリとした発情時期や期間がなく、個体差によっては何日も続いてしまい寝不足になる飼い主さんもいらっしゃいます。
4.育った環境
猫は「育った環境」によってよく鳴くこともあれば、鳴かない性格になることもあるようです。
長年家猫として育ち、飼い主さんに甘えることを知っていたり、何か伝えたいときに「要求鳴き」をしたりすることを知っている猫ちゃんたちは、よく鳴く傾向にあるでしょう。
しかし、もともと野良猫である、人間とコミュニケーションをとることを知らないということによって、「あまり鳴かない」場合もあるようです。
外猫であるときに猫が鳴き声ばかりを発していると、他の猫との縄張り争いをするキッカケになってしまったり、天敵に場所を知らせることになってしまったりします。それにより、本能的にあまり鳴くことがないのですね。
普段鳴かない猫がよく鳴く理由
ストレス
猫はマイペースといわれていますが、実はとてもデリケートな性格でちょっとした環境の変化でも敏感に感じてしまい、ストレスにより突然大きな声で鳴くことがあります。
猫の性格にもよりますが、特に引っ越しや新しい家族や同居猫が増えたなど、生活環境が大きく変わったことによるストレスで、落ち着かず、よく鳴き続けることがあります。
病気
どこか痛くて鳴いていたり、病気で具合が悪くて鳴いている可能性もあります。尿路結石症で排尿障害によりいきんで鳴いていたり、異物を飲み込んで痛がっている場合も考えられます。
また高齢猫に多い甲状腺機能亢進症も、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで行動が異常に活発となり、よく鳴くようになります。
まとめ
猫は「よく鳴く猫」と「あまり鳴かない猫」がいます。これは、猫の品種によるものや年齢、発情期、育った環境などが大きく関係をしているようです。
これから猫を飼育することを検討している場合には、飼育環境も考えて猫を選ぶと良さそうですね。