猫が忘れる事と覚えている事について

猫が忘れる事と覚えている事について

何となく、猫は記憶力があまり良くなさそうなイメージがありますが、本当の所はどうなのでしょう?なんでもかんでも、例え仲の良かった飼い主でさえも、すぐに忘れてしまうのでしょうか?逆に、覚えている事はないのでしょうか?気になる猫の記憶について、お伝えします!

猫が忘れる事とは

グレーの猫

猫が忘れる事は、興味や関心がない事です。例えば、興味を引かれないおもちゃや、信頼関係のなかった人などです。「犬は3日飼えば3年恩を忘れぬ」と言う言葉になぞらえて、「猫は3年の恩を3日で忘れる」と言います。ですがこれは必ずしも正解ではなくて、猫と人との関係によっては、忘れない場合もあるようです。

猫が忘れない事とは

猫と餌

猫が忘れない事はいくつかあります。

  • ご飯の事
  • 危険な出来事や恐怖体験
  • 自宅(絶対ではない)
  • 社会化期(生後2週〜7週)に学んだ事
  • 大好きな飼い主さん

ご飯の事

猫の記憶力に関する研究はそれほど進んでおらず、豊富なデータがある訳ではありません。ですが、実は猫は記憶力が良い、と言われています。特に「ご飯」など興味がある事に関しては、10分以上記憶しておくことができるそうです。

これは「短期記憶」と呼ばれる記憶力で、電話番号や金額などを瞬間的に覚える力の事です。人間の場合短期記憶は30秒程度と言われていますから、かなりの記憶力だという事が分かります。ただ、猫の興味がない事になると、10秒程度しかもたないそうです。正直な所が、猫らしいと言えば猫らしいですね。

危険な出来事や恐怖体験

一方で、危険な目に遭った事や恐怖体験は、中々忘れないようです。これは身を守る為に必要な事ではありますが、下手に猫に怖い思いをさせるとその後、ずっと尾を引いて怖がられる可能性がありますので、注意が必要です。

また、例えば何かを食べた後に全く関係のない事で嫌な思いをした場合、「その食べ物を食べると嫌な事が起こる」と勘違いしてしまう事も。このように間違えて記憶してしまうと、以後はその食べ物を避けるようになりますので、気をつけましょう。

自宅

猫が迷子になった場合、自力で自宅へ帰れるか、という事ですが、家から12km以内の場所からだと、たいていの猫は帰れるようです。これは猫が磁場を利用して方向を定めているからだそうで、若い猫よりも年を取った猫の方が方向を見定めるのが上手なのだとか。

ですが個体差もありますし、自宅からの距離によっては、帰れない事もあります。と思えば数百km離れた場所から帰ってきたという猫もいますので、一概に言う事はできません。

その猫自身や迷い込んだ周辺環境によっても、違う結果となることでしょう。

社会化期(生後2週〜7週)に学んだ事

猫が生後2〜7週の時に訪れる「社会化期」は、親や兄弟と関わることで社会性を身につける、重要な時期です。この時期に、力加減や他の猫との関係を、学んでいくのです。これは猫の生涯に渡り必要な事ですので、忘れる事はないでしょう。

ペットショップに陳列されている子猫は早期に親兄弟と引き離され、大切な社会化期を1匹で過ごすこともあります。その場合、周りとの適切な関係性が分からないので、飼い主さんの手を噛むなどの問題行動に繋がる可能性があります。

ですから、出来れば子猫は生後2〜3ヶ月は家族の元で過ごさせた方が良いのです。選ぶ時も社会化期を家族と過ごした猫を選んだ方が、後々困ることが少ないでしょう。

大好きな飼い主さん

猫はしっかりとした絆を築いた人であれば、長期に渡って覚えているようです。詳しくは、次項にて。

猫が飼い主を忘れてしまう期間

猫と女性

猫は飼い主さんの事を、どの位の期間で忘れてしまうのでしょうか?一般的には3年以上経つと徐々に記憶が薄れてしまう、と言われています。ですが、よほど猫にとって飼い主さんの印象が強い場合は、覚えているケースもあります。離れる前に深い絆があった場合、数年ぶりに聞いた飼い主さんの声に反応するという実例もあります。

ただ、元飼い主さんとの関係が親密なものだったとしても、今の飼い主さんととても良い関係を築いていれば、元飼い主さんの事は忘れてしまっている事も。それはそれで猫が幸せに暮らしているという事なので、元飼い主としては喜ぶべき事でしょう。

猫が飼い主さんを覚えているかどうかはケースバイケースですが、止む負えない事情で愛猫と離れ、久々に再会する時は、覚えていてくれているかとても気になりますね。覚えているかを確かめるには、実際に会ってみるしかありません。勇気を出して再会を楽しみましょう♪

再会後しばらくは、警戒される事もあるようです。少しして思い出し、寄ってきてくれた、という話も良くあります。また、「私を置いていったね!」とご立腹の場合、覚えていたとしてもそっけない態度を取ることがあるようです。

万が一完全に忘れられていたとしても、その時は少しショックですが、また改めて良い関係を作っていけば良いのです。その為にはやはり、美味しいご飯やおやつなどで印象付けると効果的でしょう。「あなた=美味しい食べ物をくれる人」という図式が猫の中で出来上がれば、信頼してくれること間違えなしです。

まとめ

猫と男の子

すぐに忘れてしまうのかと思いきや、意外と記憶力が良かった猫。でも覚えていられるのは、興味がある事や怖かった出来事、大好きな飼い主さんなどという事で、何だか分かりやすいです。愛猫に忘れられないよう、ご飯でのご機嫌取りは、欠かせませんね(笑)。愛猫の中のベストメモリーに、なりたいものです。

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