冷房嫌いな猫のための暑さ対策
猫は暑さに強いイメージがありますが、実は人間よりも熱中症になりやすく、適切な暑さ対策が必要です。冷房で室内の温度を下げることが手っ取り早いものの、クーラーが苦手な猫も珍しくありません。
次に紹介する5つの暑さ対策は、冷房を使用せずに愛猫を暑さから守ることができます。
1. カーテンを閉める
窓から差し込む日差しは強く、室内の温度を上げる要因の一つです。暑さが厳しいと感じたときは、昼間でも時々カーテンを閉めると良いでしょう。
とはいえ、猫は日向ぼっこが好きな生き物です。半分は完全にカーテンを閉め、もう半分はレースカーテンのみにしておくと程よく日光浴もできるようになります。
2. 窓や扉を開けて空気の通り道を作る
冷房を使用しない場合は、積極的に空気を取り入れる必要があります。窓は対角線上に開けることで空気が抜けやすくなります。そして、室内の扉を開放することで、さらに空気の通り道ができやすくなります。
ただし、脱走には要注意です。たとえ網戸が設置されていても、外で興味深いものを発見すると突き破って脱走してしまう恐れがあります。窓を開けたときは、飼い主さんが時々愛猫の動向を見守るようにしてください。
室内の扉を開けて自由に行き来できるようにする際は、危険なものを必ず片付けておきましょう。事故が多い浴室や、イタズラの現場になりやすいトイレの扉は必ず閉めておきましょう。
3. 新鮮な水を用意する
猫は水分補給が得意ではありません。さらに水に対するこだわりが強く、新鮮な水を好みます。これは砂漠での暮らしに適応した結果ですが、水を飲まなくても大丈夫というものではありません。
水を飲むことで、体内から涼しくなることができます。そして、積極的に水を飲む習慣が身につくことで、腎臓病や尿路結石の予防にも役立ちます。
しかし、猫に水分補給を促すことは一筋縄ではいかないことも多いでしょう。単に新鮮な水を用意しただけでは飲んでくれない猫もいます。そこで、微量のマタタビを混ぜたり、温度を調節するなどの工夫をしてみましょう。
ウエットフードやペースト状のおやつも水分補給につながります。ただし、食中毒の観点から放置しないように気をつけましょう。
4. トイレを清潔にする
排尿も体温を下げる手段のひとつになります。水分補給を促したうえで、積極的にトイレに行くことも暑さ対策になります。
そのためには、トイレを清潔に保つことが重要なポイントです。猫はとても綺麗好きなので、トイレが汚いままでは排泄を我慢してしまいます。
夏場は意識的にトイレのチェックをし、こまめに排泄物を撤去してあげましょう。留守番が長くて心配な場合は、トイレの数を増やすことも検討してみてください。
5. こまめにブラッシングをする
猫の体は被毛で覆われているうえに、汗腺がないので熱がこもりやすくなっています。ブラッシングによって、余分な毛を除去することでさっぱりします。
そして、嫌がらないのであれば蒸しタオルで拭き取ることも有効です。これは毛繕いをしたときと同様の効果から、気化熱を利用して熱を放出することができます。
まとめ
今日のねこちゃんより:ふく♂ / 1歳 / ブリティッシュショートヘア / 5.2kg
数ある暑さ対策の中から、今すぐ実践しやすい方法を5つピックアップさせていただきました。何もしないよりも暑さは和らぐでしょう。
ただし、暑さが厳しくなり始めたら迷わず冷房を活用することをおすすめします。猫に負担がかからないように温度を高めに設定し、寒かを感じたときの避難場所(ダンボールやドーム型のハウスなど)を用意してあげると良いでしょう。