猫の夏バテする兆候とその対策について

猫の夏バテする兆候とその対策について

これからの時期、熱中症に注意しなければなりませんがそれは猫も同じです。この暑い夏を乗り切るために、猫の夏バテ対策をしましょう!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が夏バテする時の兆候

だらける猫

これからの暑い時期、猫も人と同じように夏バテします。夏には食欲が無くなったりおう吐したりして、激やせしてしまうという猫もいるんだとか。そもそも夏バテは特定の症状が出る病気ではありません。人によって、

  • 眠れない
  • 食欲がなくなる
  • 体が熱っぽい
  • 吐き気
  • 立ちくらみ

等、症状は様々ですが、もちろん猫も一緒です。ただし猫の場合、人とは違い、症状をハッキリと口で伝えてくれるわけではありません。ですから猫が夏バテしないように、しっかりとこちらが対策をしてあげる事が大切です。

猫が夏バテした時の3つのサイン

毛繕いする猫

猫が暑いと感じて夏バテしてしまった時は以下のようなサインが見られます。

  • 頻繁に毛繕いをする
  • ハァハァと犬の様な息遣いをする
  • 暗くて冷たい場所にいる

猫が暑い時に頻繁に毛繕いをするのは、自分の舌で被毛を濡らし、少しでも涼もうとしているんだとか。そしてハァハァと犬の様な息遣いをしているのは相当暑くて苦しい状況だと言えます。

猫は普段から自分の居やすい環境を求め、適温の場所に移動しながらその時その時で寝床を変えます。暖かい所で日向ぼっこをしながらお昼寝をしたり、寒い日にはストーブの前にいったり、高い位置に登って暖をとったりしますよね。

暑いと感じている時はフローリングやお風呂のタイル、玄関のコンクリート等の冷たい床を好み、そこにお腹をベタッとつけて体の熱を逃がそうとします。既に体調が悪い時には、冷たい床を好む他、暗い場所に隠れる事も。

猫も夏バテの時は食欲がなくなったり、おう吐したりと人間同様の症状がでます。その他に、おしっこが出なくなってきたら脱水症状を起こしていないか確認する必要があります。首の皮膚を摘み軽く引っぱり手を放してみましょう。その時になかなか元に戻らない場合は脱水症状が進んでいる状態ですから、すぐに病院へ連れて行きましょう。

猫の夏バテを対策する方法

エアコンの下にいる猫

猫が快適だと感じる温度は、人が暑いと感じるくらいの28℃前後。北海道に住む私は30℃以上を経験したことが数える程しかありません。夏場は最高気温の平均が26℃ですから、猫たちは苦しそうにするわけでもなく快適に過ごしています。

しかし暖かい地域にお住まいの場合、そういうわけにはいきません。よくニュースで昼間は気温が36℃まで上がったなんて話を耳にしますが、そんな状態では人もそうですが、もちろん猫も夏バテしてぐったりしている姿が想像できます^^;

そんな時に活躍するのがエアコンですよね。暑い日には、エアコンを使い室温を猫の快適な温度に設定してあげましょう。しかし猫がいる部屋を閉め切る事はしないほうが良いそうです。なぜかというと、猫がそれでも暑いと感じた時や、肌寒くなったと感じた時に自由に移動できないからだそうです。エアコンを使用する地域にお住まいの方は注意してくださいね。

他にも猫用のひんやりマット等も販売されていますので、そちらを部屋に置いてあげると猫が暑いと感じた時に使用してくれるのではないでしょうか。保冷剤を喜んで使う猫も居ますが、我が家の猫にはあまりにも冷たすぎたようで、一度暑い日に保冷剤を差し出したら逃げられてしまいました^^;

猫の夏バテで注意したいのが脱水症状ですが、猫はもともとたくさん水分を取る動物ではありません。ですから、暑くて食欲が落ちた時、水分も取らなくなってしまう子が多くいますので、それを予防する事が大切です。

とはいっても、猫に水を飲みなさいといっても飲んでくれませんよね。そんな時にオススメなのがウェットタイプの餌。缶詰やパウチの餌をお湯で溶き、与えてみましょう。お湯で溶く事で香りも増し、猫の食いつきもよくなりますし、もちろんお湯で溶く事によって水分量も増します。

猫が夏バテでごはんを食べない時や水分を取らないときに試してみてください。今はペースト状のおやつもたくさん売られていますので、おやつを与える際はそちらを与えると水分も少しは補給出来て良いかもしれません。

また、猫がよく行く場所それぞれに水を設置してみる等の工夫をしても良いでしょう。我が家でも夏場の暑い時期には玄関やお風呂場、ウォークインクローゼットの隅などの猫がよく行く場所に水を設置しています。

猫の目に止まる位置に清潔で冷たいお水を用意してあげると、猫も意外と飲んでくれたりしますよ^^

まとめ

猫と女性

今回は猫の夏バテ対策についてお話をしましたが、大切なのは猫が暑いと感じないように配慮してあげること。自分の体調をしっかりと口で伝える事ができませんから、飼い主がよく観察し早くに様子がおかしいと気が付いてあげる事が大切ですね!

ただの夏バテで、少しだるいと感じているだけならまだしも、食欲不振や水分不足に陥ってしまった場合は、命にかかわってきます。そうならないためにも、日頃猫が快適に過ごしやすい室温や環境を整えてあげる事が重要です。

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