老猫ホームの内容とそのオススメの理由とは

老猫ホームの内容とそのオススメの理由とは

老猫ホームという施設をご存知でしょうか。猫、人ともに高齢化が進んでいる昨今では、飼い主の急な入院や施設への入所などで、行き場がなくなる老猫が増えています。そんな猫たちを救う老猫ホームとはどんな場所なのでしょうか。その内容や費用、そのオススメポイントについてまとめました。

老猫ホームとはどんなところ

椅子の上でくつろぐ猫の写真

猫の平均寿命は15年前後といわれており、20年以上の寿命を全うする猫も少なくありません。愛猫が長生きしてくれることは本当に嬉しいことですし、できることならずっと一緒にいたいですよね。ただ近年では、猫と暮らす高齢者の方も多く、その場合飼い主の急な入院や施設への入所など、やむを得ない事情で猫と暮らすことが難しくなることが少なくないといいます。

また、猫も高齢になれば体が不自由になったり、病気を患ったりと介護や通院が必要になる場合もあります。高齢者の方にとって、愛猫を連れての通院や介護は、大きな負担になる場合もありますよね。

長年家族として暮らしてきた愛猫のお世話が難しくなってきてしまったが、どうにか愛猫に十分な環境で余生を全うしてほしいと願う飼い主、高齢の飼い猫たちの受け皿となっている施設が老猫ホームです。

若い成猫は比較的里親が見つかりやすいですが、病気を患っていたり、体が不自由だったりする老猫の里親探しはとても難しいといえます。飼い主が責任を持って老猫ホームのような施設へ預けることで、里親の見つかりにくい老猫を殺処分から守ることもできますね。

老猫ホームの種類

ベッドで眠る2匹の猫の写真

現在では全国各地に増えつつある老猫ホームですが、そのサービス内容や生活環境は様々です。老猫ホームにも人間の施設と同様、ショートステイなどの短期間の利用から1年間、または終身など様々な期間から選んで利用することができます。

また、生活環境も広々とした一軒家すべてが猫が暮らすスペースとして開放されていたり、脱走防止網が設置されたテラスへの出入りが自由になっていたりと、猫に不自由を感じさせない環境づくりがされている施設もたくさんあります。

ただそのほとんどが、他の猫たちとの共同生活が基本となっていますので、愛猫の性格によって施設を選ぶ必要があります。他の猫との共同生活が難しいほど警戒心が強い猫の場合は、清潔な室内に大きなケージが用意されているような施設もありますので、施設見学などでしっかりチェックしましょう。

老猫ホームの利用料金

医師に診てもらう猫の写真

老猫ホームの利用料金も様々です。日々の食事、排泄、お手入れはもちろん、ほとんどの施設では老猫に必要な健康診断や、集団生活をするためのノミダ二駆除、ワクチンなどを含めた医療的ケアも行われるため、その利用料は決して安いものではありません。

料金は、利用期間や猫の年齢、健康状態などによっても異なりますし、支払い方法も年毎の支払いや、終身一括払いなど様々です。10万円前後の入所金と別に、1年間で30万~40万円、終身で100万円前後の利用料のほか、愛猫が重篤な病気を患った場合や、高額な医療費が必要になった場合は、追加で請求がある施設が多くみられます。

老猫ホーム利用のオススメポイント

寄り添う2匹の猫の写真

上記で紹介したように、老猫ホームを利用するための費用は決して安いものではありません。ただ、老猫ホームを利用することによって得られるメリットはたくさんあります。

愛猫といつでも会える

これは施設によって異なりますが、基本的に面会自由である老猫ホームは少なくありません。飼い主の施設の入所などで愛猫と離れざるを得ないような場合、定期的に愛猫に会うことができれば、安心ですよね。

里親に譲渡されることがない

保護団体などに預けるとなれば、完全に愛猫を手放し、里親を見つけてもらうことが前提となりますよね。老猫ホームでは、預かった猫たちを勝手に譲渡するようなことはありません。あくまで、飼い主さんの愛猫として預かってもらうことができます。

ただし、猫たちの生活や健康の管理の為、飼い主としての権利を譲渡することが条件になっている場合もあります。預かってもらう以上、何もかも今まで通りとはいかない部分もあります。

猫の健康管理をしっかり行ってもらえる

老猫ホームの多くは動物病院と提携しており、老猫の健康をしっかりサポートしてくれます。健康診断はもちろん、施設に動物看護士が常駐している場合や、24時間体制で職員さんが様子をみてくれているので、体が不自由な老猫でも安心して預けることができます。

遺骸を引き取ることができる

愛猫が亡くなった場合はすぐに連絡をくれます。施設によって異なりますが、遺骸の引き取りができる場合もあり、引き取りしない場合はペット霊園へ埋葬してくれます。

上記のように、愛猫を安心して預けられることから、前もって自分に何かあったときは、愛猫が老猫ホームで暮らしていけるよう、見学や職員さんとの面談を済ませている方もいらっしゃるそうです。

老猫ホーム入所の条件

ドアから覗く猫の写真

老猫ホームに入所するためには様々な条件があります。職員さんとの細かな面談があり、健康状態や性格などにより条件は異なりますので、ここでは一般的に多くみられる基本的な入所条件をご紹介します。

完全室内飼いであること

猫は環境が変わることをあまり得意としません。家を自由に出入りしていた猫は特に、外へ自由に出入りできないことが、とても大きなストレスになる可能性があります。また、外飼いの猫は縄張り意識が強い場合も多く、他の猫との共同生活は難しいかもしれません。

そのようなことから、入所する猫自身への負担と、共に暮らすほかの猫への影響などを考慮し、完全室内飼いでない場合は、施設から入所を断られることが多くなっています。

不妊手術を受けていない

これは施設入所の絶対条件ともいえます。不妊手術が済んでいない場合は、必ず不妊手術を済ませてからの入所になります。

比較的穏やかな性格であること

これは、開放型のほかの猫と共同生活をするような施設での条件となります。もちろん、いきなり他の猫と生活させるわけではなく、少しずつ慣れさせるトレーニング期間のようなものを設けている施設がほとんどなので安心してください。

ただ、トレーニングの効果が出ない、あまりにも攻撃的である場合は入所を断られる場合があります。愛猫の性格にあった老猫ホームを探すことが大切ですね。

まとめ

おばあさんと猫の写真

老猫ホームのような施設を利用することで、高齢者の方も安心して猫と暮らすことができますし、何より飼い主が突然いなくなってしまい、生活が困難になる猫たちが減ることは殺処分の減少にも繋がるといえます。

備えあれば患いなしという言葉があるように、このような施設があることを頭に置いておくだけで、何かあったときにすぐ対応できるかもしれません。

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