猫はかつおを食べても大丈夫!
猫は、かつおを食べられるのでしょうか。猫は魚が大好きで、かつおをいつもあげている方もいらっしゃると思います。結論として、猫は「かつおを食べることができます」。
かつおを食べた時の効果
猫の大好きなかつおには、ビタミンB12が多く含まれており、
- DNAの生成を助け、貧血の予防をする
- 体内時計をコントロールするメラトニンの生成を調節し、睡眠リズムを整える
- 末梢神経を修復し、自律神経を整える
などといった働きをしてくれます。
またそれだけではなく、猫の脳や神経を発達させるDHAや、コレステロールや中性脂肪を低下させる働きのあるタウリンも、かつおは保有しています。
それにより、かつおを使ったキャットフードやおやつは、おすすめなんですね。
しかし、人間の食べるかつおをあげることもありますよね。それらも同様の作用があるので、食べさせてはいけないわけではありません。
しかし、猫にかつおを与えるときには、注意点もあります。そこでつづいては、猫にかつおを与えるときの注意点についてご紹介させていただきます。
猫にかつおを与えるときの注意点
猫がこぞって喜び、いつもかつおをあげると元気になるので、「ついたくさんあげてしまう」「日課のようにあげてしまう」という飼い主さんもいらっしゃると思います。
しかし、かつおを与えるときには、猫のためにも気をつけてあげなくてはいけないこともあります。そこでここでは、猫にかつおを与えるときの注意点についてご紹介させていただきます。
猫にかつおを与えるときはあげすぎに気を付ける
猫にかつおを与えるときは、与えすぎに注意して「おやつ程度」で与えてあげてください。人間の食べ物ばかりをあげていると、猫は薄味のキャットフードや、ウェットフードを食べなくなってしまうこともあります。
そして、猫がかつおばかりを食べるようになってしまうと、健康的にあまりよくありませんので、あげすぎには気をつけなくてはいけません。
またそれだけでなく、かつおを食べすぎると猫は、「黄色脂肪症」という病気になってしまうこともあります。こちらは、かつお、まぐろ、ブリなどに多く含まれている不飽和脂肪酸を、過剰に摂取してしまうことで脂肪が変性し炎症を起こしてしまうものです。猫がかつおなどを食べすぎて黄色脂肪症になると、
- 痛みのために鳴く
- 痛いのでお腹を撫でさせてくれない
- 毛艶が悪くなる
- 歩きにくそうになる
- お腹に脂肪の塊(しこり)がある
などといった症状がでてしまいます。
これらのようなことを踏まえると、猫にかつおを与えすぎることは決して良くないと言えるでしょう。
猫にかつおを与えるときは調理してから与える
猫にかつおを与えるときは、「生」は危険なこともあるのを知っておかなくてはいけません。これはかつおに限らず、まぐろやブリも同様です。
生のかつおなどの魚を与えた時に猫に及ぼす「アニサキス寄生虫」の危険についてご紹介させていただきます。
アニサキス寄生虫は、かつおやアジ、いわしなどの魚の内臓に潜んでいる寄生虫です。加熱(60℃以上で1分以上)をすれば有害ではないのですが、生の状態で食べるとアニサキス寄生虫が原因で、猫は嘔吐や下痢などの症状を示す食中毒になってしまう可能性が考えられます。
ですので、寄生虫を死滅させるためにも、
- 茹でる
- 焼く
などの調理方法の方がおすすめです。
猫にかつおを与えるときは調味料がついていないか気を付ける
猫におやつ程度にかつおを与えるのは問題ありません。しかし、ネギやミョウガなどの薬味に気を付けなくてはいけません。
猫はネギや玉ねぎ、ミョウガやショウガなどの薬味、お酢や食塩、醤油なども危険です。
猫にかつおを与えるときは病気になってしまう可能性もあることを分かっておく
猫にかつおを与えるということは、「病気」の原因になってしまう可能性もあります。
その病気とは「尿路結石」です。
かつおなどの魚は、「ミネラル」を豊富に含んでいます。人間にとってもミネラルの過剰摂取は良くありませんが、体の小さい猫では少しの量でも過剰摂取となってしまう危険性があります。ミネラルは不足しても困りますが、総合栄養食には十分量のミネラルが含まれています。
猫がミネラルを過剰に摂取すると、豊富なミネラル分が尿中で結晶化しやすく、ひいては結石になりやすくなってしまいます。すると、
- おしっこが出なくなる
- おしっこをするときに激痛を伴う
- 腎不全になる
これらのような症状が猫にでてしまいます。ですので、猫にかつおを与えるときには、量や与え方をよく考えなくてはいけませんね。
猫にかつおを使った食品をあげてもいい?
猫が喜んでくれると、どうしてもかつおをあげてしまうこともありますよね。では、かつおを使った物は猫にあげてもいいのでしょうか。いくつかご紹介させていただきます。
かつおぶし
猫にかつおぶしを与えるのは、人間のものではなく、猫用のものの方が塩分量が少なく安心できます。人間のかつおぶしには塩分が含まれていますので、猫の健康状態によってはあまりおすすめはできません。
猫にかつおぶしを与えるときには、元気がなくてキャットフードを食べないときなどに、猫用のかつおぶしをキャットフードの上に、少しふりかけると良いでしょう。
かつおのたたき
鰹のタタキは、おやつ程度に猫にあげるのは問題ありません。一度も冷凍されていないかつおのたたきでは火の通っていない部分にアニサキスが寄生している可能性がありますが-20℃以下で24時間以上冷凍されたことのある鰹のタタキならば寄生虫も死滅していて、加熱前の酵素もしっかり補うこともできるのでおすすめです。
しかし、与えすぎは前述のように有害ですので、量には気をつけてくださいね。
刺身
刺身は、猫にとって与えすぎは有害ですので、ほんの少量を食べさせるようにしましょう。生であるかつおの刺身を猫に食べさせすぎてしまうと、
- 黄色脂肪症
- ビタミンB1欠乏症
になってしまうことがあります。
細かく切って、おやつ程度に与えてあげてくださいね。
まとめ
猫は、かつおやまぐろなどの魚が大好きですよね。与えるときに、少量であれば問題ないとは言われていますが、できる限りは「猫の餌」でまぐろやかつおを選んであげてくださいね。
猫にかつおをあげるときには、ご褒美などとして、おやつ程度に与えるようにしてください。