猫はサラダチキンを食べても大丈夫?
サラダチキンとは?
サラダチキンは、鶏胸肉や鶏ささみを蒸して味つけしたものです。セブンイレブンやローソンなどのコンビニでも販売されており、手軽に購入することができます。
サラダチキンは低カロリー、高タンパク、低脂質が特徴で、ダイエットや筋肉をつけてボディメイクをするのに最適な食材として注目を集め、人気商品になりました。
プレーン以外にもハーブ味のサラダチキンやスモークしたサラダチキンなど、バリエーション豊かな商品が展開されています。
猫には猫用のサラダチキンがおすすめ
カロリーが低いのにタンパク質は豊富で健康にいいので、愛猫にも食べさせてあげたくなりますよね。
チキンは猫が食べても大丈夫なお肉です。栄養バランスを考慮して、メインの餌として食べるのではなくおやつやトッピングという感覚で適量を守って与えるのがよいでしょう。
ただし、人間用のサラダチキンは、美味しく食べられるように味つけされていて塩分が多く、食品添加物も含まれています。猫の健康に悪影響を与える可能性があるので、食べさせないほうが安全です。
猫や犬が食べるためのペット用のサラダチキンが販売されています。危険な添加物や多量の塩分が使われていないサラダチキンを猫に食べさせるために、「猫用」「犬用」「ペット用」などと記載してある商品を選びましょう。
猫がサラダチキンを食べることで期待できる効果
サラダチキンの原材料は鶏胸肉や鶏ささみです。モモ肉よりもタンパク質が豊富なのに脂身が少なく、鶏肉の中でも低カロリーでヘルシーな部位です。
サラダチキンを猫が食べることで期待できる健康への効果を解説します。
タンパク質が筋肉を維持し、健康な体を作る
サラダチキンを食べることで、摂取できる栄養素の代表的なものはタンパク質です。タンパク質は筋肉や皮膚など、体の基礎的な部分を作るのに必要です。
ダイエットをして痩せたり、高齢になったりすると、筋肉は衰えていってしまいます。ある程度の筋肉量を維持することは、健康的に生活するうえで大切なことです。
サラダチキンのように、高タンパクな食べ物を積極的に摂ることで、筋肉を減少させずに維持することが可能です。またタンパク質は、皮膚や被毛を健康的にハリや艶のある、キレイな状態に保つことにも効果を発揮します。
肉食動物である猫にとって、タンパク質はエネルギー源としても重要な栄養素です。栄養バランスが崩れてタンパク質が不足することのないように、サラダチキンを活用して補うとよいでしょう。
リンで骨や歯を強化する
サラダチキンには、リンというミネラルの一種も含まれています。リンはカルシウムと関係が深い栄養素です。
リンもカルシウムも、骨や歯を強くするという働きをしています。2つの栄養素をバランスよく適正な割合で摂取することが大切です。
成長期に不足すると、骨の成長が遅くなったり骨が正常な形に育たなくなったりするという恐れもあります。
いつまでも愛猫には元気に動き回り、美味しくごはんやおやつを食べてほしいですよね。そのためにも骨や歯が丈夫であることは重要です。リンが不足しないように気をつけましょう。
カリウムで血圧を調整する
サラダチキンには塩分であるナトリウムだけでなく、カリウムも含まれています。カリウムは体内のナトリウムを排出するために必要な栄養素です。
塩分の多い食事などが原因で血液中にナトリウムが多くなると、カリウムの力で過剰な分を体外に排出しなければなりません。
しかし、カリウムが不足するとナトリウムが上手く排出しきれず、血圧が高くなってしまいます。高血圧は、心臓にも負担をかけるので、健康のために血圧には十分注意しなくてはなりません。
十分な量のカリウムを摂取することは、血圧の調整に効果的なので、高血圧が心配な猫にはカリウムが不足しないよう心がけましょう。
ビタミンAで目の健康を維持する
ビタミンAは「目のビタミン」とも呼ばれる栄養素です。角膜の健康状態を保ったり、暗闇でも次第に目が慣れる暗順応を正常にしたりする働きをしてくれます。
白内障の予防にも効果が期待できるため、愛猫の目の健康を守るために積極的に摂取することをおすすめします。
犬はβ-カロテンからビタミンAを自分の体内で合成することが可能ですが、猫はビタミンAの合成に必要な酵素を持っていないので、自分で作り出すことができません。
食べ物からしっかりビタミンAを摂取するようにしましょう。
また、ビタミンAには皮脂の量を調整したり、皮膚のターンオーバーを行ったりといった作用もあります。皮脂の量が原因の皮膚トラブルがある場合も、ビタミンAの摂取で改善する可能性があります。
猫にサラダチキンを与える時の注意点
鶏胸肉や鶏ささみで作られるサラダチキンは、健康によい効果が数多く期待できる食べ物です。低カロリーで低脂質なので、ダイエット中の猫でもおやつや栄養補助として食べることができます。
ただし、猫にサラダチキンを与える際には注意すべきこともあります。愛猫の健康を損なうリスクを減らすために、注意点を確認してから食べさせるようにしてください。
鶏肉アレルギーがないか確認する
サラダチキンは、鶏肉アレルギーがある猫は食べることができません。鶏肉アレルギーがある猫がサラダチキンを食べると、嘔吐、下痢、体をかゆがる、目や耳が赤くなるなどの症状が出ます。
アレルギーがあるかどうか、はっきりとわからない食べ物を与える時には、ごく少量を与えてみて様子を見ましょう。
食べた後でアレルギーが疑われる症状が見られたら、それ以上その食べ物を与えてはいけません。もしも症状が重い場合は、早めに動物病院に相談しましょう。
初めてサラダチキンを食べた時には何の問題もなくても、繰り返し与えて食べ慣れてからアレルギー症状が出るというケースもあります。
愛猫の体調の異常に気づいたときには、アレルギーの原因になる可能性のあるものを食べさせていないか確認してみましょう。
食べ過ぎによる消化不良に注意する
サラダチキンは美味しいので、猫が気に入っていくらでも欲しがる可能性もあります。おねだりされると、ついついたくさん食べさせてあげたくなってしまいますが、適量を守ることは大切です。
サラダチキンに限らず、どのような食べ物でも食べすぎると猫が消化不良を起こしてしまいます。下痢をしたり嘔吐したり、ひどい時には胃腸炎になってしまう危険性もあるので注意が必要です。
もしも大量に食べてしまって、下痢や嘔吐を繰り返すなどのつらい症状が出た場合は動物病院に連れて行きましょう。
また、サラダチキンは低カロリーで太りにくいですが、度を越えた食べ過ぎは肥満につながります。肥満は様々な病気を引き起こすリスクを高めるので、太らないためにも食べ過ぎには注意してください。
腎臓病や肝臓病の猫にはタンパク質の摂取が負担になる
高タンパクはサラダチキンの長所ですが、タンパク質の摂取量を控えなくてはならない猫もいます。
タンパク質は過剰な分を排出するのに、腎臓や肝臓の働きを必要とします。多くのタンパク質を摂取するとそれだけ腎臓や肝臓に負担がかかるため、腎臓病や肝臓病の猫はタンパク質の豊富な食べ物は控えなくてはなりません。
過剰なタンパク質を摂取し続けると、持病が悪化するリスクもあります。サラダチキンのような高タンパクな食べ物は与えないようにしましょう。
猫におすすめのサラダチキン3選
猫に与える時は健康のために、人間用のサラダチキンではなく猫用のサラダチキンを購入するようにしましょう。
「猫用」ではなく「犬用」として売られている商品でも、ペットが食べても安全なように作られているので猫に与えても大丈夫なものが多いです。
おすすめの商品をご紹介しますので、気になるものがあればぜひ愛猫に食べさせてあげてください。
サラダチキン桜島どり
- 原材料:鶏肉
- 原産国:日本
- エネルギー:124kcal/100g
桜島どりの旨みを味わえる食べごたえのあるサラダチキンです。
国内で飼育された桜島どりの肉を、無添加でサラダチキンにしています。調味料も不使用なので、ペットの健康への悪影響を心配せずに与えられます。
サラダチキンをほぐして野菜と一緒に盛り付けるだけで、ヘルシーで満足のできるごはんになります。電子レンジなどで温めても美味しいのでおすすめです。
できたて厨房 蒸しササミ
- 原材料:鶏ささみ、ほたてエキス、かにエキスなど
- 原産国:中華人民共和国
- エネルギー:151kcal/100g
柔らかく蒸したささみに、ほたてやかにの風味をつけ美味しく作った猫用のおやつです。主食のトッピングとしても活用できます。猫の健康維持に欠かせないタウリンも配合されています。
やわらか食感!サラダチキン
- 原材料:鶏肉、オリゴ糖
- 原産国:日本
- エネルギー:103kcal/100g
原材料の品質や化学合成食品添加物不使用にこだわる、ワンズカフェクラブの商品です。
ペット栄養管理士やペット食育上級指導士の資格を持つ店長が、人間でも食べられる品質の原材料を選んで作っているのでペットにも安心して与えられます。
しっとり柔らかい食感に仕上がっており、ぎゅっとつまった鶏本来の旨みを味わえます。ダイエット中のおやつにもおすすめです。
まとめ
ヘルシーでダイエットやボディメイクに最適な食べ物として注目を集めるサラダチキンは、猫が食べても大丈夫です。
ただし人間用のサラダチキンは、塩分や添加物が多く健康に悪影響を及ぼす可能性があります。猫用のサラダチキンを選ぶようにしましょう。
サラダチキンはタンパク質が豊富で、筋肉を維持し皮膚や被毛も含めて健康的な体作りに効果的です。他にも骨や歯を強化するリンや、血圧を調整するカリウム、目の健康を維持するビタミンAなどの栄養素が含まれています。
猫にサラダチキンを与える時には、アレルギーがないかを確認しましょう。腎臓や肝臓に疾患がある猫も、高タンパクな食べ物は控えるべきです。食べ過ぎによる消化不良にも注意が必要です。
ペット用のサラダチキンは、できるだけ添加物などの体に悪影響を与えるものが含まれていない商品を選ぶことをおすすめします。
サラダチキンを餌のトッピングや手作りフードの材料、おやつとして活用して美味しくチキンの栄養素を摂取しましょう。