命の危険も!猫に酸化したキャットフードを与えるリスク2つ

命の危険も!猫に酸化したキャットフードを与えるリスク2つ

キャットフードは悪くならないでしょう?と考えている飼い主さんがいらっしゃるかもしれません。残念ながら一度フードの袋の口を開けると酸化は進んでしまいます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

酸化したフードを与えているの?!

カップに入ったドライフードと多量のドライフードの山

安いからと大量の袋でキャットフードを購入していませんか?消費期限内であっても数か月使用していると必ず酸化してしまいます。その上冷暗所で保存しなかったり、フードの袋の口も密閉しないで保存したりしていれば、酸化が恐ろしいスピードで進み酸敗していきます。

キャットフードは栄養成分やエネルギーを満たすために油脂が多く含まれています。しかし、酸素に触れるごとに結合して「酸化」という化学反応が進みます。人間にも抗酸化作用の含まれたサプリなどの人気があるように「酸化」は生物にとって健康を損なう、良くない反応です。

1. 酸化すると食べる気力がなくなる

フードボウルの前で嫌そうな顔をする猫

酸化するとフードの風味が落ち、酸っぱくなります。猫は大変にグルメで新鮮さや美味しさを大切に食しています。それは身体に危険な物を摂取すると命に係わるという野性的な防衛反応からきています。そのために猫は食べ物へは大変に敏感で、危険を察知すると食べたくても食べられなくなってしまいます。

2. 酸化フードは健康被害も

病院で聴診器を当てられる猫

フードの油脂が酸化によって質の悪い脂肪酸やアルデヒド、ケトンになり酸敗という状態になります。「油焼け」で黄色っぽくなり、同時にビタミン類も酸化され栄養価も減ってしまいます。そして有害物質も作ってしまう可能性があり、猫が摂取すると大変に危険です。

小袋で購入し密閉容器に保存

ドライフードが入ったガラスの密閉容器を見る2匹の猫

およそひと月で食べきれる量の袋でフードを購入しましょう。そして毎回開けるたびに酸化するのを防ぐために、開封時点で半分は密閉容器に保存して乾燥剤も入れておきましょう。

真空パック保存もできますがコスパはよくありませんし、うまく空気を抜かなければ途中で空気が入り、全く効果はありません。プラスチックはビニールの香りが猫の嗜好性を左右するため、匂いの移らない昔ながらのガラスの容器がおすすめです。

まとめ

ドライフードが入った器の前に座る猫

命の危険も!猫に酸化したキャットフードを与えるリスク2つについてお伝えいたしました。一緒に暮らす猫の健康はやはり一番に食べ物で管理しなければなりません。

経済的な大袋のキャットフードは、多頭飼育の場合は劣化する前に消費できるかもしれませんが、少数の場合は品質が劣化してしまい、最悪の場合は体調不良の原因になったり、食べなくなって処分することになりかねません。

我が家は500gのフードさえ半分捨ててしまうような状況になってしまいました。まずは猫の健康のためにも小袋で購入してあげてくださいね!

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