猫のおしっこがキラキラしている原因
急性腎不全
症状
- 食欲が低下
- 元気がなくなる
- 尿量が減るもしくは全く出ない
- 嘔吐
- 脱水症状
- 低体温
- 神経症状
軽い腎不全でしたら、食欲も元気も治療により戻ります。しかし、おしっこがキラキラしているのに気が付かずに悪化してしまい、重症の脱水症状や低体温そして神経症状など、尿毒症の症状が出てくると危険です。
原因
猫のおしっこがキラキラする原因として、急性腎不全があります。急性腎不全には、腎前性、腎性、腎後性という3つの原因があります。猫のおしっこがキラキラして、急性腎不全を起こしている場合はキラキラしている原因は結晶で、結晶やその塊である結石が腎臓より後ろの器官である「膀胱」や「尿道」に詰まり、排泄が難しくなっているためです。
尿石症
症状
- 尿の回数が減る
- 血尿が出る
- 尿が出ない
- 排泄時に鳴き声を出す
おしっこがキラキラする結晶のときに気が付かずに、結石ができてしまい詰まり尿の 排泄ができないと、「吐く」「下痢をする」「神経症状が出てくる」など、尿毒症を引き起こし命に関わってきます。オス猫は尿道が細いので、特に尿結石になりやすいために注意が必要です。
原因
- ストルバイト結石
- シュウ酸カルシウム結石
おしっこの中でキラキラと光っている物は結晶です。その結晶が多く出て、だんだん大きくなり結石となります。
猫は砂漠地帯出身のために、貴重な水分を体に残すために尿を濃くして排泄します。
「おしっこの濃さ」「食事の偏り」など が、キラキラ光る結石の出来る主な原因です。猫にできやすい尿路結石は大きく2種類で、「ミネラル分の多い食事によるストルバイト結石」「尿のカルシウム濃度が高くなることによる、シュウ酸カルシウム結石」が原因と考えられます。
猫のおしっこがキラキラしているときの対処法
尿路関係の病気は人でもそうですが、猫自身も非常に苦しみを伴うものです。おしっこがキラキラしているのを発見したら、いつもの病院に電話する、もしくは救急病院に電話をして診断を仰ぐことが大切でしょう。自己判断の対処は良くありません。
病院での治療
- 投薬治療
- カテーテル治療
- 手術治療
猫のおしっこがキラキラしているのに気が付いた場合は、すぐに病院を受診しましょう。キラキラした猫の尿を持っていき、検査を受けます。おしっこにキラキラした結晶が出て、結石が詰まっていない段階でしたら、結石を溶かす投薬治療や療法食を用いることが多いようです。
食事療法でも治療ができるのですが、検査結果により抗生剤の投薬も必要になるようです。カテーテルを入れて洗浄し、結石を取り除く方法もあります。投薬治療もカテーテル治療も病院によって違いますが、およそ2万円以内のようです。
おしっこにキラキラした結晶があるだけではなく、尿道に結石が詰まっている緊急時は手術で取り除くことになります。病院によって違いますが、尿閉を解除する手術費用は検査などを含めて約5万円くらいと考えておいてください。
食事療法
病院での治療後はおしっこがキラキラしないように、食事療法や生活の見直しが必要になります。尿路下部に対応している療法食フードは多く販売されていますので、獣医師の指導のもと選びましょう。
猫に必要な水分の量
体重×50mlがその猫に必要な一日の水分量です。おしっこにキラキラした物が出てこないように、水を十分に摂取させましょう。積極的に猫自身が摂取できないときは、飼い主がシリンジで強制給餌しましょう。尿トラブルに対応できる缶詰を利用すると楽に水分補給ができます。
猫のおしっこがキラキラする前にできる予防法
猫のおしっこがキラキラしないように予防し、かつ早期発見が大切です。おしっこがキラキラしている画像を確認したり、掛かり付けの獣医師へ事前に確かめたりしておくことも必要かもしれません。
通常時のおしっこや便を観察
ふだんからおしっこの「回数」「量」「色」「臭い」を観察してくださいね。トイレに入ったときの猫の様子や鳴き声も目安になります。そして、少しでも違和感があれば病院を受診してください。
猫のおしっこの観察方法
システムトイレなどでトイレシーツを使用していると、おしっこのキラキラが見つけやすいですが、猫砂を使っている方も多いですよね。なるべく猫砂を使用するトイレのトレイは、白色にしておしっこの色が分かるようにしましょう。
猫の体調が分かる猫砂
猫砂の中には、おしっこから体調を表してくれる猫砂もあります。そのような猫砂を利用すれば、おしっこがキラキラしているのに気が付かなくても安心かもしれません。
食生活の見直し
おしっこのキラキラを予防するためのフードを取り入れることも良いでしょう。ただし、フードに関しては獣医師に相談をしてくださいね。療法食の中には、一時的に通常の体には負担になる治療のための成分が含まれていることがありますので、食べる期間や量も慎重に行わなければなりません。
水は猫の体重1kgに対して50ml飲むことが推奨されていますので、ふだんから綺麗な飲み水をあちらこちらに置くなども大切でしょう。
ストレスフリーの生活
トイレが汚い、もしくは多頭飼いでトイレの数が足りなくて、おしっこを猫が我慢してしまう場合にも、おしっこにキラキラしている物が見えることがあります。ストレスは様々な病気のもとになりますので、猫の嫌がることは極力避けるようにしてあげてください。
なりやすい猫がいる
親猫のおしっこにキラキラしている物を見つけた場合、その子供も遺伝的におしっこがキラキラしやすいようです。そしてメス猫より尿道の細く長いオス猫がよりなりやすく、長毛種や年齢的に活発な頃である3〜5歳もおしっこがキラキラしやすいようです。なお、老齢になると内臓の働きも緩くなってきますので、おしっこがキラキラしないか注意が必要です。
まとめ
猫のおしっこがキラキラしている原因と対策についてお伝えいたしました。もう猫のおしっこがキラキラしても、びっくりしないで対応できますよね。猫の時間の経ち方は人の4倍の早さと言います。
ちょっとしたことを見逃さず、限りなく一緒に暮らす時間を延ばせるように、飼い主が愛猫の変化に敏感になりたいですね。