猫に薬を飲ませる3つの方法と嫌がられないための5つのコツ

猫に薬を飲ませる3つの方法と嫌がられないための5つのコツ

猫に薬を飲ませる良い方法はあるのでしょうか。猫が具合悪くなって動物病院に来院し、薬を処方されることが今後きっとあると思います。実際に現場で薬を処方する機会がありますが「薬を口から吐き戻してしまう」「最初は飲ませることはできたが嫌がってきた」などと薬を飲ませることが難しいといわれます。ですがほんのちょっとした方法やコツを掴むことで薬を飲んでくれる第一歩になるかもしれません。 猫が嫌がらずに薬を飲ませる方法やコツ、おすすめの投薬補助トリーツを紹介したいと思います。

猫に薬を飲ませる3つの方法

飼い主の手から錠剤の薬を飲む猫

1.錠剤のまま猫の口の中に入れて飲ませる

錠剤のまま、直接猫の口の中に薬を入れて飲ませる方法です。ふだんから口元を触ることができたり、嫌がらなかったりする場合はこの方法がよいですが、あまり触られることが嫌いな猫は、投薬中に手を噛んで攻撃してくる可能性があるため、危険があることと、無理にしてしまうともっと嫌がってしまうため、別の方法で試しましょう。

この方法は錠剤のまま猫に投薬するので、正確に薬を飲ませることができ、慣れていればスムーズに行えるため、時間がかからずに投薬することができます。

2.粉薬にフードと混ぜてあたえる

猫の口から直接投薬することが難しい場合は、粉薬にして処方することがあります。その場合は、水に溶かしてスポイトで飲ませることもできますが、ウェットフードと混ぜて飲ませる方法の方が、比較的容易に投薬することができます。

しかし、錠剤のまま投薬する方法と違って粉状になっているため、フードと混ぜても味に敏感な猫は、薬の苦さを感知して食べなくなることが多いようです。

また、フードと混ぜているので、猫が完食しなければ薬を全部飲ませたことにはならないため、正確に投与することは難しい点があります。

中には錠剤で処方していたが、飼い主さんが自ら砕いてあげている場合があります。錠剤の中には砕いても大丈夫な薬と、砕いてしまうことで効果が薄れてしまう薬があります。

主に表面にコーティングされた薬は、胃ではなく腸で溶かす目的でつくられているため、砕いてしまうと効果がなくなってしまうため、事前に獣医師に確認しておくとよいです。

3.甘いシロップに溶かして飲ませる

ふだんあまりウェットフードを食べていない猫の場合は、薬をシロップに入れて飲ませる方法もあります。シロップの中には味が甘いものもありますので、シロップだとしっかり飲ませることができる猫もいます。シロップによる投薬方法は、比較的飲ませやすい傾向があります。

猫に薬を飲ませるときの5つのコツ

薬を持つ人の手と嫌な顔をする猫

1.頭を撫でてリラックスしてから

錠剤やスポイトで薬を飲ませるときに、まず猫の頭を保定しなければいけません。しかし、いきなり頭を抑えつけてしまうと猫は嫌がってしまうので、額や顎下など好きな部分を中心に撫でてあげて、リラックスしてから薬を飲ませるとよいです。

また、投薬前後にオヤツを食べさせてあげる方法もいいでしょう。

いつも同じ時間帯やタイミングだと、勘がいい猫は薬の時間だと察知してしまい、先に逃げてしまうこともありますので、猫から甘えてくるときなど、様子をみながら行いましょう。

2.猫の頭を保定するときは頬骨を持つこと

猫は元々我慢することができないため、投薬に時間がかかるほど難しくなります。また、保定の仕方によっては嫌がってしまい、上手くできないこともあります。

いかにストレスをかからせないようにスムーズに薬を飲ませることがポイントです。利き手の反対の手で猫の頭を保定します。親指と人差し指(又は中指)を使って、猫の頬骨を持ち上げます。

3.薬の前に必ず水を飲ませる

猫の構造上、錠剤だけを飲ませてしまうと胃まで到達する時間が遅いことが分かっており、それにより食道炎を発症してしまうケースがあります。薬を飲ませる際は、先に少量の水をあたえてから投薬します。

食道炎予防だけではなく、吐き戻しも防ぐことができます。水やシロップタイプの薬をスポイトで飲ませる際は、犬歯の後ろから差し込み、舌の動きに合わせて少しずつ飲ませることです。

4.フードや味を変えてみる

毎回同じフードに混ぜてあたえていると、食ムラができたり、食べなくなってしまったりすることがあります。フードの味を変えてみる工夫をするとよいです。

また、猫用ミルクと混ぜてみたり、投薬専用のオヤツ(ピルポケット)などバリエーションを増やしてみたりするのもいい方法です。

5.薬を飲ませたあとは優しく喉元をさする

錠剤やシロップなどで薬を口に入れたら、喉元を優しくさすります。そうすることで、吐き戻しをせずしっかり飲ませることができます。

猫に薬を飲ませるおすすめの投薬補助トリーツ

スプーンからオヤツを食べる猫

最近では色んなメーカーが、薬を楽に飲ませる目的につくられたオヤツを販売しています。その中でも評判が良い2つの投薬補助トリーツを紹介します。

「CIAO ちゅーる投薬用」(まぐろ味)

CMでもお馴染みのCIAOちゅーるが、投薬用専用で最近販売されるようになりました。嗜好性が高くつくられていますので、通常のちゅーると変わらず、とても食いつきが良いです。

ふだんの生活で猫にちゅーるをあげている方が多いので、猫も警戒せずにいつものオヤツだと思っているようです。

ちゅーる投薬専用の特徴は、通常のちゅーると比べて粘度が約4倍もあるため、錠剤を包み込んで飲ませる方法もできますし、ちゅーるをガッついて食べている間に、こっそり薬を隠し入れる方法もあります。

また、粘度があるので水に溶けやすい薬でもドロドロに変形することなく、飲ませることができます。

動物病院で購入できます→ CIAO猫用ちゅーる投薬用まぐろ

グリニーズ「獣医師専用 ピルポケット」

グリニーズ 獣医師専用 ピルポケット
1,509円(税込)

商品情報
・薬を隠すことで、簡単・確実な投薬を補助
・第一主原料はチキン

薬を包み込んで隠せるように、ポケットがある投薬専用のオヤツタイプです。柔らかいため、錠剤やカプセルでも包み込むことができ、チキン味なため嗜好性が高くつくられています。オヤツ感覚で簡単に猫に薬を飲ませることができます。

実際にフードと混ぜる方法だと食べてくれず、投薬が難しい猫でも、ピルポケットに包み込んだら食べてくれました。

まとめ

ナースの格好をした猫と様々な薬

猫に薬を飲ませる方法は一つとは限りません。猫の性格によっては、長期投与の場合、同じ方法で投薬するとだんだん抵抗してくることもありますので、投薬用オヤツにしてみるなど、投薬方法を変えながらあたえると良いでしょう。

どんな方法でも大事なのが無理やり薬を飲ませないことです。仮に成功したとしても、その次が嫌がってしまい投薬することができなくなってしまうからです。また、1人で猫に薬を飲ませることが心配な場合は、家族の方に協力してもらいましょう。

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