もしもの時に知っておきたい!猫の蘇生術とは
いざと言うときの『心肺蘇生法』で応急処置を取ろう
もしも猫が、誤って電気のコードを噛んでしまって感電したり、足を滑らせてお風呂の中で溺れた時に意識がなく心肺停止状態になったらどうしますか?
急いで病院に連れて行くことが先決ですが、すぐに病院に行けない場合でどうしようもない場合に応急処置をした方が良い場合もあります。もしもの時に知っておくと、愛猫を救命出来る場合もあるので「心肺蘇生法」を紹介します。
①呼吸をしているか、心臓が動いているか確認する
まず猫の体を、右側を下にしてゆっくりと寝かせます。
呼吸の確認方法は、
1.鼻の前に手を当てる、もしくは胸に手を当てて胸腹部の動きを確認します。
2.口元に耳を当てて呼吸を確認します。
心臓が動いているかの確認方法は、
1.左胸辺りに手を当て、心臓の鼓動が感じられるかを確認します。
(前足を持ち、肘を胸に向かって引き寄せた時に接触した部分が心臓辺りになります)
2.内股の部分を触る
(股動脈を触ることで心拍の有無を確認します)
②気道の確保
1.舌をしっかりのばす
2.首を真っすぐにする
この時、喉に何か異物などがないかも確認しましょう。
③人工呼吸(口をふさいで鼻から息を吹き込む)
1.猫の下顎を掴み、口を閉じ口と肺をつなぐ気道を一時的に遮断させます。
2.猫の口を押さえ空気が出入りしないように鼻の穴から強く空気を吹き込みます。
3.肺に空気が入り持ち上がる事を確認して数回行います。
(風船を膨らますようなイメージでする。押すだけではなく戻すことも大切)
4.猫が自力で呼吸が出来ているかを確認します。
まだのようなら再度同様の人工呼吸を続けます。
④心臓マッサージ
1.心臓のある位置に親指を上にして、猫の左前足のつけ根の下に親指以外の4本をさしいれます。(心臓を持つように手をさしいれます。)
2.心臓を挟むように持ちます。
3.1秒に1回程度のペースで指先に力を入れて握ります。
握る強さは、猫の胸が3~4cm沈むくらいを目安にします。
(圧力が弱すぎると効果がなく、強すぎると肋骨が折れてしまうので注意)
この人工呼吸と心臓マッサージは、心臓マッサージ15回→人工呼吸1~2回をワンセットとし、セット度に呼吸と脈拍の確認をしてください。そして、蘇生していなければこの流れを5~20分続けます。
もしもの事を無くす対処法
猫にもしもの事がある前に、飼い主さんができるだけ危険になる物を廃除していく事が必要です。
感電に注意する
猫は、電気等のコードから感電に注意しなければ行けません。使わないコードの電源を切る、コードを収納出来るケースにまとめる等して触れさせないことです。
誤飲やアレルギーに気をつける
猫が、食べては行けないものを食べないように注意が必要です。
食べてしまったら、取り出せるものは取り出して下さい。特に、ひも状の長い物を飲み込んでしまっては大惨事になりかねません。
そして、アレルギーによる発作等からも呼吸困難を引き起こします。猫に食べたら危険な物は、口にしないように心がけましょう。
水を溜める場所に気をつける
お風呂場の湯船や、洗濯機の中等に水を溜める場合は、猫が侵入出来ないようにしましょう。湯船に水を溜める時は、必ず蓋をしたり、洗濯機の浸け置きで水を溜める場合も蓋をする事を心がけましょう。
心肺蘇生法に気をつける
心肺蘇生法をする前に、猫の状態をよく確認しましょう。
猫が失神状態の時に、飼い主さんが勘違いをして「呼吸が動いていない!」と思い心臓マッサージをして、呼吸停止になったと言う話があります。
わからず自己判断でするよりも、日頃から、獣医さんに心肺蘇生法を詳しく聞いておき確認等をしておくと良いと思います。
まとめ
猫のもしもの時に知っておくと役に立つ蘇生術ですが、実際自分では怖くて出来ないのではないかと思ってしまいました。
しかし、愛猫を守る為にやらずに後悔するのかで変わってくると思います。もしものときに備えて、蘇生術のやり方をしっかり把握して落ち着いてできるように、飼い主さんもイメトレしておくと良いと思います。