猫の下痢が臭い原因

猫の便が下痢でくさい、酸っぱいにおいがする場合や腐敗臭がする場合は、食べ物が原因のことがあります。例えば、食べ過ぎた、フードを変更した、置き餌をしていて古くなったフードを食べた、食べたものに対するアレルギーを起こした、などが考えられます。
1.炭水化物の取りすぎ、動物性たんぱく質
猫の便が臭い理由としては、猫は肉食動物であるため動物性たんぱく質を元々多く必要とします。動物性たんぱく質は消化、分解すると少し強いにおいを発するために便自体もにおうようになります。さらに、本来、肉食動物である猫は、炭水化物の消化・吸収があまり得意ではないため、炭水化物の多いフードを与えると下痢を起こすこともあります。
2.食べ過ぎ
猫は食べすぎで消化不良を起こして下痢になるほか、体調が悪く胃腸の働きがよくないと、消化不良で特に臭い下痢になることもあります。また、消化不良によって酸っぱい臭いや腐敗臭がする場合もあります。
3.フードを変更した
猫の下痢がいつもより臭い場合猫のフードを変更した事が原因である事もあります。
4.古いフードを食べた、お皿が不潔だった
猫のフードが品質劣化を起こしていた、出しっぱなしが原因で腐っていたため食中毒をおこして猫の下痢が臭い事もあります。またお皿をあまり洗わずに放置していると雑菌が繁殖しやすくなるため下痢などを起こす可能性もあります。
5.アレルギー
猫が食物にアレルギーがあったり、食物不耐性であるものを食べたりした場合、いつもと違った臭い便や、下痢をすることがあります。アレルギーではありませんが、中毒を起こすような物質を食べてしまった場合にもひどい臭いの下痢をすることがあります。
6.熱中症
熱中症は、猫が体にたまった熱を外に逃がせずに、全身の機能不全に陥った状態です。元気がなくなり、食欲不振や血圧低下がみられたり、嘔吐や下痢を伴うことがあります。熱中症は命にもかかわる疾患です。
7.感染症
猫ちゃんがかかる感染症は色々なものがありますが、その中でも特に、パルボウイルスが原因である、猫汎白血球減少症は激しい下痢を引き起こします。ワクチンをしっかり接種していれば防げる病気です。他には、コロナウイルスが原因である、猫伝染性腹膜炎や猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)の急性期などでもみられます。
8.寄生虫や細菌
寄生虫に感染しても臭い下痢になります。条虫、いわゆるサナダムシが猫の小腸に寄生したり、トリコモナスという原虫の一種や回虫などが寄生したりすることで下痢が起こります。また、キャンピロバクターを代表とするらせん菌といわれる細菌が増えることでも下痢を引き起こします。
9.膵炎
猫の膵炎は、膵臓に炎症が発生し嘔吐や下痢、激しい腹痛が起こる病気です。膵臓は、血糖値のコントロールや消化酵素を分泌するのが主な仕事になります。治療が遅れると命に係わる場合もあります。
猫が臭い下痢をした時の対策

動物病院へ連れて行く
猫の下痢が臭い時には、一度だけの下痢でその後元気な場合、半日ほどは様子をみても良いですが、下痢の回数や量が多い場合や食欲がおちたり他の症状がみられた場合はすぐに獣医さんへ連れて行きましょう。ただし、下痢がとても臭く、普段の便とは明らかに違うようであれば、一度の下痢でも動物病院に連れていきましょう。
飼い主さんは、猫が下痢になっている時点で、早めに動物病院へ連れていくことがいちばんの対策ですし、いつもより下痢が臭いと、より良くない状態であると判断すると良いでしょう。
獣医さんのアドバイスの元、フードを変える
療法食のフードには様々なものがあり、どのフードが自分の猫に良いのか、すぐにはわからない可能性もあります。やみくもにフードを変えてみるよりも、獣医さんと相談して、適切なフードを教えてもらうほうが、猫の体の負担も少ないと考えられます。
猫の腸内環境を整えるサプリを与える
また、猫用のサプリメントで、便臭を改善したり、下痢の症状を和らげたりする方法もあります。サプリメントはあくまでも栄養補助食あり、薬とは違いますので、必ずしも下痢や下痢が臭い事に対して効果が現れるわけではありません。猫の体内に入るものなので、種類はもちろん与える量についても、やはり獣医さんに相談するようにしましょう。
猫の下痢が臭い時に気をつけること

猫の下痢の臭いに異常はないか
猫の便が臭いのは仕方ないことですが、いつもと臭いが違うということであれば、猫の体に異常がある可能性もあります。早めに動物病院で診てもらいましょう。
もし下痢の臭いが、血の匂いで臭い、薬品などの匂いがして臭い、などということがあれば、感染症や重大な病気や中毒性の物質を食べてしまった可能性もあるので、そのことを獣医さんに必ず伝えましょう。
猫への絶食や絶水を独断で行わない
病院では、下痢の原因にもよりますが急性の下痢の場合だと、半日~1日ほどの絶食絶水を指示されることもあります。下痢を大量にすることで脱水していれば、点滴をすることもあります。
これらは、獣医さんが治療として行うので、飼い主さんが自己判断で猫の絶食や絶水をさせたりしないようにしましょう。特に、子猫や老猫などの体力のない猫がいつもよりも臭い下痢をした場合には、命にかかわる可能性が高いので、できるだけ早く動物病院に連れていって診てもらう必要があります。
また、下痢が一過性のものではなく、病気が原因であればその病気に見合った治療法を提案してくれると思います。
フード選びは慎重に
猫の下痢が臭い時は消化がよくあまり消化管に負担をかけないようなバランスが取れたフードを与えるようにしましょう。わからない場合には、獣医さんに聞いておすすめを教えてもらってください。
猫の下痢が臭い時におすすめフードやサプリ

ロイヤルカナン 療法食 消化器サポート
下痢の猫には、消化管に対する負担や刺激の少ない療法食が、獣医さんからすすめられることがあります。いつもより臭い下痢の原因は様々なものがあるので、原因に合った療法食を与える必要があります。獣医さんに診察してもらって、飼い猫の状態に合ったフードを与えるようにしましょう。
エイチアンドジン (H&JIN) Premium乳酸菌 H&JIN 動物用
腸内細菌を整えて、免疫を正常化させる目的があります。腸内には善玉菌と悪玉菌があり、悪玉菌が多いと、腸内に有害な物質を排出します。悪玉菌は、便の臭いの元ともなる硫化水素やアンモニアなどを発生させると言われています。
この悪玉菌は、フードのたんぱく質や脂質などをえさにして増えていきます。といっても、悪玉菌が悪いわけではなく、悪玉菌と善玉菌のバランスが取れていることが大切です。
猫の下痢の原因が、腸内環境のバランスが崩れていることである場合は、サプリを摂取することで善玉菌が増え、下痢が改善されることもあり、臭い下痢をしなくなることが期待できます。
フードもサプリも、猫によって合う、合わないがあり、好みもありますので、獣医さんに相談したうえで、適切なものを与えるようにしてください。
猫の下痢が臭い原因のまとめ

猫が臭い下痢をした時には、どのような状態でも、できるだけ早く動物病院で一度診察してもらうことをおすすめします。病気が原因であれば治療が必要ですし、下痢によって体調が悪化するのを早めに改善することができます。
猫の下痢が特に臭い時には、血の匂いや化学物質の匂いなどがしないか、いつもと違ってどのように臭いのかを、獣医さんに伝えましょう。飼い主さんが対処できる方法としては、フードを変えたりサプリを与えたりすることですが、猫それぞれに合ったものを与える必要があります。
フードやサプリも、与える種類によっては猫の臭い下痢に効果があるものも、あまりないものもあるので、獣医さんと相談してから与えることをおすすめします。