猫の肝臓病とはどのような病気なのか

- 肝臓に炎症が起きる病気
- 肝臓の機能が低下する事を肝疾患という
肝疾患とは、肝臓に炎症がおきたり、細胞が壊れたり、脂肪がたまったりすることにより肝臓の機能が低下することをいいます。
肝臓は予備能力が高い器官の為、少し機能が低下しても症状がでることはあまりなく気づいた時にはかなり進行していることがあります。
肝疾患という名前は肝臓が何らかの原因により機能低下・炎症を起こしている状態の総称で原因は様々あります。
猫の肝臓に疾患が出る病気の種類

- ウイルス性
- 慢性肝炎
- 肝リピドーシス
- 肝腫瘍
肝臓に疾患が出る病気の種類とはいったいどんなものがあるのでしょうか?まずは病気の種類について知りましょう。
ウイルス性
寄生虫などに感染した影響により肝臓の機能が低下することがあります。ウイルス性の場合、他の症状も併発している場合がとても多いです。
ウイルスに感染しないように猫を外にだしたり、ウイルスに感染している猫に接触させないようにしましょう。
慢性肝炎
- 感染症が原因
- 中毒症が原因
肝臓の機能が低下することにより他の臓器の機能も低下した状態を言います。原因として考えられるのは感染症かなんらかの中毒症です。
猫にとって中毒を引き起こす食べ物を口にしたり、食べてはいけないものを食べると慢性肝炎となることもあります。しっかりと気を付けるようにしましょう。
肝リピドーシス
体調不良などから3日以上絶食状態になると脂質代謝異常が起こり肝臓に角の脂肪がたまります。この状態を肝リピドーシスといいます。太り気味の猫が急激な絶食状態になったときに引き起こされやすく、肝機能が低下し黄疸などの症状が出ます。
肝腫瘍
肝臓にできる癌のことです。腫瘍が小さいうちは症状もあまりなく、ある程度大きくなった時に偶然に触れて気づくことが多いです。肝臓の腫瘍は肺に転移しやすく重篤な症状になりやすいのが難点です。
猫の肝臓が悪くなった時の症状と治療方法

沈黙の臓器と呼ばれる肝臓ですが、やはり状態が悪くなった時に現れる症状を知っておくことはとても大切なことです。
肝臓が悪くなった時の症状
- 食欲不振
- 下痢
- 嘔吐
- 腹水
- 体重減少
- 黄疸
このような症状が見えたときは肝臓に何かしらの疾患がある可能性がありますので病院に連れていくようにしましょう。
特にお腹が不自然に膨れる腹水、目や顔などに見られる黄疸がでている場合は重篤な症状です。早めに診察を受けるようにしましょう。
肝臓に疾患がある時の治療方法
肝臓が悪いかどうかは、血液検査にて肝臓の数値が高いことで判断します。肝臓の数値に異常がみえる場合は、点滴と抗生物質と肝機能改善役などの投与を行います。
それと同時に食事療法にて治療を行います。フードを吐くときは吐き止めも処方されます。基本的に対処療法をしながら様子を見ることになりますので治療は長くなる可能性が高いと思ってください。
猫の肝臓病にかかる治療費の目安

猫が肝臓病と診断された場合、治療は長期にわたることが多く、費用もかさみがちです。あらかじめ費用の目安を知っておくことで、心の準備や資金計画が立てやすくなります。ただし、費用は猫の状態や動物病院によって大きく異なるため、あくまで一般的な目安として参考にしてください。
検査・診断にかかる費用
初診・再診料
1,000円~3,000円程度が一般的です。
各種検査費用
血液検査は5,000円~15,000円程度、レントゲン検査や超音波検査はそれぞれ5,000円~10,000円程度が目安です。複数の検査を行えば、合計で20,000円~40,000円程度かかることもあります。
治療にかかる費用
内科治療
内服薬の処方が中心となり、1週間あたり3,000円~10,000円程度が目安です。処方される薬の種類や量によって変動します。定期的な血液検査が必要になることもあります。
入院治療
食欲不振や脱水がひどい場合は、入院して点滴治療を行うことがあります。入院費は1日あたり5,000円~20,000円程度が目安で、これに加えて処置料や薬代がかかります。肝リピドーシスなどで強制給餌が必要な場合は、さらに費用が加算されます。
外科手術
肝臓腫瘍の摘出など、手術が必要な場合は高額になります。手術内容によりますが、150,000円~400,000円以上かかることも珍しくありません。
猫が肝臓病にならないための予防法

肝臓病の予防としてあげられるのが質のいいフードを与えることとサプリを与えることです。少しでも気を付けてあげることで肝臓疾患以外の病気も防ぐことができます。
もし肝臓疾患が気になるかたはフードの変更とサプリメントを与えることを検討して下さい。
肝臓疾患の猫におすすめなフード

ロイヤルカナン 猫用 肝臓サポート
商品情報
猫の肝臓疾患に適したドライフードです
※こちらの商品は、必ず獣医師の指導の下で与えてください。
ロイヤルカナンの肝臓疾患を持つ猫の為に開発されたフードです。ロイヤルカナンは動物病院でもおすすめされるものなので安心できますね。ただし、このフードは高アンモニア血症になっている場合のみ使いますので、血液検査で肝臓の数値が高いだけでは与えることはできません。
ヒルズ 猫用 l/d 肝臓ケア
商品情報
肝臓の負担を減らすため、高消化性の蛋白質、炭水化物を使用しています。肝臓の再生時に必要な高品質な蛋白質を使用しています。適切な量の分岐鎖アミノ酸(BCAA)を含んでいます。肝臓での正常な脂質代謝のため、高レベルのL-カルニチンを含んでいます。肝疾患で欠乏しやすいビタミンKと亜鉛を含んでいます。肝臓での蛋白質とエネルギーの正常な代謝のため、アルギニンを配合しています。
こちらも動物病院にておすすめされるフードです。肝臓ケアを目的としており、脂肪肝にお悩みの愛猫にも与えることができます。
肝臓疾患の猫におすすめなサプリメント

犬猫用サプリメント 肝パワー元気
商品情報
愛犬愛猫の肝臓トラブルにお悩みの方に。肝臓に優しく、サポートする成分を集めてブレンド配合しました。 L-オルニチンをはじめ良質なアミノ酸とタウリンを含有するしじみエキス、ドイツでは肝臓のケアで使用が認められているハイチオンエキスや、肝臓と腎臓にやさしいクルクミンなどが入った粉末型サプリメントです。
普段食べているご飯などに振りかけてあげるものです。肝臓のお悩みを抱える猫用のサプリメントです。これで治るというわけではありませんが是非普段の食事に取り入れてみましょう。
まとめ

今回は肝臓の病気についてご説明しました。肝臓疾患は気づいた時には病気が進行していることが多く、とても怖い病気のひとつです。愛猫の為に事前に予防をすると共に、症状に気づいたらすぐに病気にいくようにしましょう。
30代 女性 のりちゃん
野良猫ちゃん時代に猫ちゃん同士遊んでいるうちにうつってしまったようです。
元気がなくなり、血のような色の液体を吐くようになって慌てて動物病院に行きました。
ウイルス性の肝硬変になりかけていることがわかりました。すぐに治療を初めていただき徐々に、肝臓の値がよくなるのを目指して1年間頑張ってくれました。
獣医師もよくしてくださり、亡くなるまでの10年間の体調管理を引き受けてくださいました。だから、10年間生きれたのだと思っています。
みんなに愛されて幸せたったと思います。
肝臓の病気の勉強にもなりました。