歩きにくそうにしている子猫との出会い
保護センターでは、時々怪我や病気などで収容されてくる猫たちがいます。大抵その施設での治療が可能な軽い怪我や病気の方が多いのですが、時には動物病院でしか治療ができないような重篤の場合もあります。
ある日、生後1~2か月くらいの子猫が保護され、体調を観察していました。見た目は怪我などはないように見えたのですが、片方の足が変な方向に向いていたのです。
そこでレントゲンを撮ってみると、足の骨が折れていました。保護される直前ではなく、おそらく骨折して少し時間が経っているようだったのです。
痛がる様子はなかったのですが、このまま何もしないと、成長していくうちに歩けなくなるかもしれません。そこで直ぐに動物病院で手術を受けました。保護センターでは1匹にかかりっきりのお世話は難しいので、リハビリを兼ねて我が家で預かりました。
リハビリで大変だったこと
まず、骨折しているのは1本だけで、残りの3本の脚は問題ありませんでした。手術前でも器用にその足を庇いながら歩いていたのです。我が家に来てからは、激しい動きはさせられないので、基本一日中ケージの中での生活です。
部屋でフリーにはできないので、少し広めの平ケージの中で、一日を過ごすことになりました。トイレが使えるか心配でしたが、これは大丈夫でした。囲まれたケージの中だけで、またカラーを付けていたので、ストレスが溜まらないかが一番の気がかりだったのです。
もちろん玩具を与えることもできません。1~2週間くらいはなるべく激しい動きはしない方がいいのでご飯を食べさせる時とトイレの掃除の時以外は声をかけないようにしていました。
嬉しかったこと
術後2日から3日くらいで食欲が出てきました。元々人慣れはしていたので、毎日のお世話で困ることはありませんでした。ご飯をガツガツと食べる姿を見ていると、安心します。
10日くらい経って短時間はケージの外へ出してもいいようになりました。もちろん激しい動きはまだ厳禁だったのですが、玩具で遊ぶことも可能になっていました。
足の動きはまだ手術をした方の足を庇いながら動かしていましたが、それも時間が経つごとに気にならなくなっていきました。術後の経過がいいととても嬉しく思います。
その後の生活
手術をした足に入っているピンが術後に出てしまうことがあります。動きが激しかったりすると、また再手術が必要になる時があるので、ケージの外に出している時はあまり動きすぎないように観察していました。
その後術後の経過に問題はなく、更に少しずつ部屋でフリーにできる時間が長くなっていきました。更に、時々は日光浴も必要なので、天気のいい日は抱っこしながらとかキャリーに入れたままで、ほんの短時間お日様にあたるようにもしています。
まとめ
怪我をして手術をした猫のリハビリはいろいろ気を使います。健康な猫と違って大変な事が多いですが、日に日に良くなって元気になっていく姿を見れるのは、とても貴重な体験だと思います。
骨折してすぐは痛かったろうに我慢しながら数日過ごしていたのかと思うと心が打たれます。それでも何とか元気なってくれて本当に良かったです。