何歳からシニアになる?高齢になった愛猫のライフスタイルで注意したい事

何歳からシニアになる?高齢になった愛猫のライフスタイルで注意したい事

猫は人間とは違い早いスピードで年をとり、1年で4歳年をとるといわれています。飼い主さんからすると、まだまだ見た目やしぐさは子猫の時と同じだと感じていても、実際には老化が始まっているのです。元気で長生きしてもらうために、高齢になってから気づかって欲しいことをご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の老化が始まるのは何歳から?

布団の上でくつろぐ老猫

老化とは、身体の機能が加齢とともに低下し、進行していくことをいいます。猫は0歳~6ヵ月までを子猫期といい、7ヵ月~2歳までが青少年期となり1歳の時が人間に換算すると15歳となります。

1歳からは人間に換算すると約4倍のスピードで年をとっていきます。3歳~6歳までが成猫期で、3歳の時は人間に換算すると28歳です。7歳~10歳が中年期、11歳~14歳が高齢期、15歳以上が後期高齢期となります。

機能の低下は、一般的に中年期入った7歳ごろからといわれています。本格的な老化は11歳ごろからみられるようです。

猫の老化が始まるとどう変わる?

ご飯の入った器を見つめる猫

7歳になったからすぐに老化現象を外見で気づくことは少ないでしょう。まだまだやんちゃで元気な子が多いのではないでしょうか。ただ、身体の中の生理的機能の低下は始まっているので、飼い主さんは今まで以上に愛猫の変化に気を付けましょう。

老化のサインとして

  • 食べ物の好みが変わった
  • トイレの粗相が増えてきた
  • グルーミングが減ってきた
  • 爪がよく伸びるようになった
  • 被毛の艶がなくなり、パサついてきた
  • 口臭が出てきたり歯に黄ばみが出てきた
  • 筋肉のハリがなくなり皮膚が下がってきた
  • 夜中に理由もなく大きな声で鳴くようになった
  • 動きが鈍くなったり、寝ている時間が増えてきた

原因として考えられること

  • 耳が聞こえ難くなるため、呼ばれても気付かない
  • 歯周病や内臓系の疾患により口臭がする
  • 運動量が低下する事で筋肉量が減り筋肉のハリもなくなる
  • 動きが鈍くなるのは、肥満で関節などにトラブルを抱えている
  • 認知症によって夜中に理由なく鳴いたりトイレの場所が分からない
  • フードが合っていないために必要な栄養素不足から被毛の艶が無くなる

高齢猫になったら気づかってあげたい事は?

病院で獣医師の診察を受ける猫

中年期に入ったら、愛猫をよく観察し変化がないか気をつけてあげましょう。

健康をを保つ

  • トイレも常に清潔にし、我慢させないようにしましょう
  • 肥満にならないように体調に合わせて遊んで適度な運動をさせましょう
  • 体温調節がしにくくなるので、部屋の中の温度湿度には気を付けましょう
  • 部屋の中が滑りやすいフローリングや階段であれば、滑らないように改善しましょう
  • グルーミングが減ると身体が汚れて不潔になるため、タオルを湿らせて身体を丁寧に拭いてあげます
  • 爪とぎも減ってくると爪が伸びてケガをすることがあるので、定期的に爪切りをしてあげます
  • 夜中に理由なく鳴いたり、トイレの粗相も認知症が原因のこともあるので、脳を刺激する遊びを取り入れましょう

病気予防、治療

  • 定期的に健康診断を受けて、病気を未然に防ぎましょう
  • 口臭があり歯の黄ばみがでてくると、内臓系の病気や歯周病を疑い早めに受診しましょう
  • 口内炎や歯周病などの口の中のトラブルを防ぐために、毎日の歯磨きを習慣化しましょう
  • フードも水分を含んだ少し柔らかい物に替えるなど、愛猫の好みに合わせて工夫しましょう

高齢猫になるまでにここは注意

錠剤の薬を飲む猫

高齢になるとやはり病気になりやすくなるので、病院へ行ったり投薬が増えるでしょう。その時にスムーズにことが運ぶように、事前の準備が大切です。

  • 病院に連れて行きやすいように、愛猫が抵抗なくキャリーに入るように練習をしておきましょう
  • 投薬が必要になった時のために、口を開けさせることに慣れさせておきましょう
  • 介護などで給餌が必要になった時のために、シリンジからウェットフードを食べれるように慣れさせておきましょう

まとめ

キャリーバッグの中でくつろぐ猫

猫の平均寿命は15歳くらいといわれています。長くても20歳ほどで、一緒に居る時間は一瞬で過ぎてしまうのです。

猫はなかなか身体の不調を知らせてくれない動物なので、老化の始まる年齢がきたら今まで以上に観察をして、愛猫の変化に気づくようにしましょう。定期的に健康診断を受けて早めに体調の変化に気づいてあげましょう。

愛猫が旅立つその日が来るまで、たくさんの幸せな時間を共に過ごすために、今できることは全て行いたいものです。

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