猫がトイレ以外でうんちする理由
”ちゃんとトイレあるのに使ってくれない“”トイレ以外でうんちする“といった経験があるかと思います。猫のためにトイレを用意しているのにも関わらず、ベッドの上や洗面所でする猫も中にはいるようです。
なぜ、あえてトイレ以外でうんちするのでしょうか?
便失禁
- 下痢
- 尻尾の外傷(猫ふんじゃった症候群)
- 椎間板ヘルニア
- 骨盤の損傷
- 高齢による筋力の低下など
猫がトイレ以外でうんちしてしまう要因に便失禁があげられます。“便失禁”とは名前の通りでトイレに行く前に我慢できずにうんちを漏らしてしまう事をいいます。
便失禁となる原因はいくつかあり、下痢でうんちを漏らすこともあれば高齢により足腰の筋力の低下によりトイレにたどり着く前に漏らしてしまうこともあります。
また猫の尻尾を引っ張ったり、踏んだりして発症する”猫ふんじゃった症候群“も尻尾に通っている神経が損傷受けてしまうとトイレ以外でうんちを漏らしたり、歩行障害や下半身麻痺など後遺症を残す場合もあります。
他にも椎間板ヘルニアや骨盤の損傷により肛門の括約筋を痛めてしまい直腸に溜まったうんちをキープできずに漏れてしまうことも考えられます。
猫がトイレを気に入ってない
猫は繊細で綺麗好きな動物です。トイレの大きさが小さかったり、人通りの多いところにあるなど、猫がトイレ自体を気に入っていない場合によくトイレ以外でうんちをすることがあります。またトイレが汚かったり、 臭いがあることもトイレを嫌ってしまいトイレ以外でうんちをしまう要因でもあります。
そんなことで?と思うかもしれませんが私たちもトイレ中は人に見られなくもないし、落ち着きたいはずです。
もちろん猫も同じことで、落ち着けなかったり嫌だなと感じたらそのトイレを避けるようになり、その結果トイレ以外でうんちをしてしまうのです。
猫がトイレの場所を覚えていない
“うちの猫はトイレの場所を覚えてくれない“というかもしれませんが、猫は本能的に砂や土でトイレをする習性をもっています。前足で砂や土を掘って穴をつくり、そこでうんちやオシッコをするのです。
本能に基づく行動で決まったところにトイレをするので、基本的に家の中に猫砂があるトイレを置いてあれば、教えなくても自然にトイレの習慣を身につけるともいわれているそうです。
ですが生後半年も満たしてない子猫はまだ完全に体の成長が終わっていないためトイレの失敗してしまったり、社会性などを学習する期間でもあるのでトイレの場所を覚えてないこともあります。
また猫の高齢化によりトイレの場所を忘れてしまい、粗相をすることもあります。この場合は人と同じように猫も認知機能の低下によるものなので徘徊や夜鳴きといった行動も見られます。
分離不安やストレス
一見猫はマイペースで自由気ままなイメージを持たれやすいですが、中には飼い主さんへの依存が強く少しでも離れると極度の不安に陥ってしまうことでトイレ以外でうんちをすることがあります。
これを”分離不安“といい大好きな飼い主さんが長時間の留守で寂しくなったことで粗相をしたり大きな声で鳴き続ける、常に足元にまとわりつく、物を壊すなど様々な行動をとるようになります。
また甘えん坊で寂しがり屋など猫の性格によって個体差はありますが結婚や出産で生活環境が変わったことへのストレスや、病気や怪我、高齢により飼い主さんのサポートが増えたことがキッカケで発症することもあります。
猫がトイレ以外でうんちするときの対策
子猫の時期にトイレの場所を教えてあげる
基本的に猫は砂や土があればそこで排泄をする本能があり、教えなくても自然にトイレを覚えるケースもあります。子猫の時期は色々と学んで身につける時期であるため、まだ完全にトイレを覚えておらずトイレ以外でうんちしてしまうことがあります。
子猫のうちからトイレを覚えてもらえるようにしつけをすることも大切です。食後に子猫をトイレに連れていき、猫砂を使うように優しく誘導してあげてください。
そこでトイレをしたことで子猫は“排泄する場所”と認識し、多くがトイレ場所をすぐ覚えてくれます。ですがもし子猫がトイレを失敗した場合、怒ってしまうと返って粗相する原因になってしまうため絶対に叱ってはいけません。
静かで人目につかない場所にトイレを置く
トイレ以外でうんちしてしまう原因はトイレの設置場所に問題あるかもしれません。猫は薄暗く静かなところが好みで安心します。音に非常に敏感でもあるので大きな音や人が多く通るところは落ち着くことができずストレスとなってしまいます。
大きい音がする洗濯機の近くや廊下、リビングの中心などにトイレを置かないように注意しましょう。
猫の体格に合ったサイズのトイレを選ぶ
猫のトイレといっても大きさや種類がたくさんあります。子猫の頃はスムーズにトイレに入っていたが、成長につれてトイレが小さく窮屈に感じていることが原因の場合もあります。猫はトイレが小さく狭いと感じた場合、そのトイレを避けてしまいトイレ以外でうんちするようになることがあります。
トイレ中に猫がソワソワと落ち着きがない様子があれば、もしかするとトイレが小さい可能性がありますのでそれよりも大きいサイズのトイレに変える必要があります。
猫の理想のトイレの大きさは体長の約1.5倍がいいといわれており、猫が座ったり砂をかけるときに中で方向転換できるサイズのトイレを選んでください。
こまめに掃除をおこない清潔を保つ
特に猫のうんちは臭いがキツイですよね。トイレに排泄物が処理されてない状況だと、猫は同じトイレに使いたくないと避けるようになり、その結果トイレ以外でうんちしてしまうようになります。
また綺麗好きの猫の中には排泄物がなくても臭いだけでトイレを嫌って拒むこともあります。こまめにトイレ掃除するとともに、1ヶ月に1回のペースで洗って臭いを消してあげることも必要です。それでも僅かに残っている臭いでも嫌ってしまう猫はトイレごと新しいのに交換しましょう。
トイレの数を増やしてあげる
こまめにトイレ掃除したとしても仕事などの都合で家を留守にしている間はトイレ掃除ができません。同じトイレを使う猫もいれば、使いたくない猫もいます。
理想は猫の頭数より1〜2個多めにトイレを置くことで綺麗なトイレが常にある状態にしておくことです。特に多頭飼いの場合には他の同居猫も使うため、多めにトイレを用意しておくことです。
好みの猫砂に交換する
猫砂といっても紙系や鉱物系、おから系など種類が豊富にあります。猫砂の種類が気に入らないことが原因でトイレ以外でうんちすることがあります。特に生活環境の変化がなく、常にトイレを清潔にしている場合は猫砂に問題がある可能性があるため、違うタイプの猫砂に変える必要があります。
鉱物系が好みやすいといわれていますが別タイプの猫砂が好きな猫もいますので、色々な猫砂を試しながら好みの猫砂を見つけることが大切です。
その時に今使っている猫砂と違うタイプの猫砂を一緒に混ぜて、猫の反応があるかどうか様子みながらおこなうようにすることです。
安心できる空間をつくりストレスをなくすように心がける
飼い主さんの留守の時間が増えて寂しいなど生活環境の変化によるストレスが原因でトイレ以外でうんちをしてしまう場合は、その原因であるストレスの問題を解消することが大切です。
猫との接する時間が減ったことで引き起こす分離不安症の場合はオモチャを使って遊ばせるなど、なるべく毎日猫と触れ合う時間をつくってあげる必要があります。
特に分離不安症の猫は飼い主と離れることに対して自分の居場所がなくなったと不安感を抱いてしまうため、飼い主さんが留守中でも猫が安心できる空間をつくることも大切です。飼い主さんとよくいる空間に寝床や食事、お気に入りのものなどを置いておきましょう。
トイレ以外でうんちする猫に役立つグッズ
デオトイレ
消臭と抗菌効果のある猫砂とシートのダブル消臭で、猫の独特な排泄物の臭いの発生を防いでくれます。締め切った空間でも1週間臭わない程、高い消臭力があります。
シートを交換するだけなので、比較的掃除が簡単です。また白色のシートなのでオシッコの色が分かりやすく異常に気づくことができます。
トイレの大きさや形も猫が安心できるように設計しており、優しく包み込むゆりかごをイメージした“ハーフカバータイプ”や”フード付きタイプ“、大きい猫や多頭飼い向けの”快適ワイドタイプ“があります。
マジカルサンド
高吸収性ポリマーとバージンパルプにより素早く猫の排泄物や臭いを吸収してくれたり、白っぽいホコリが立ちにくいのでクシャミや咳を防いでくれるため気管が敏感な猫でも安心して使うことができます。
白色の猫砂なのでオシッコの色が分かりやすく、いち早く異常を見つけることができます。
トイレきらら(ペットトイレ専用洗剤)
こまめに排泄物を処理したとしても臭いが残りやすいことが大きな悩みの1つだと思います。洗って綺麗にさせたいけれど“どんな洗剤を使えばいいの?”と迷ったり、“猫に害がなく安全なものを使いたい”という飼い主さんの声を元につくられたペットのトイレ専用洗剤です。
刺激が少ないアミノ酸系成分やヤシ油由来の成分なため安心して使うことができます。また臭いをしっかり落とすだけではなく、抗菌剤配合によりカビによる悪臭の予防や育成力を防いでくれます。
バイオウィルクリア
バイオウィルの姉妹品であり優れた除菌力をもっているため強いウイルスに対しても5秒程で不活性化する効果があります。ウイルスだけではなく細菌や真菌類なども除菌することができます。
また猫のうんちやオシッコといった排泄物、肛門腺臭、腐敗臭なども瞬時に消臭することができ、猫の体に直接吹きかけても害がないことが試験済みなので安心して使えることができます。
ラキサトーン
毛づくろいした際に被毛を飲み込み、腸にたまった毛玉を排出するようにサポートしてくれるサプリメントです。猫は胃腸にたまった毛玉が原因で腸の蠕動運動や消化吸収を妨げてしまい便秘や食後の嘔吐などを引き起こしやすいです。
流動パラフィンと白色ワセリンを主成分とし、消化管内でできた毛玉をスムーズに排泄を促してくれたり、毛玉の形成を防ぐ効果もあります。
まとめ
猫は砂や土を掘ってトイレをする本能があり、教えなくても自然にトイレを覚えてくれることがあります。
ですが下痢や高齢による筋力の低下、神経の損傷、トイレ自体に不満があったり、飼い主の留守が寂しくて耐えられないなど、何らかの原因がキッカケでトイレ以外でうんちをしてしまうことがあります。
元々の性格などにもよりますが猫は神経質で綺麗好きの傾向が強く、少しでもトイレに対して不満感や違和感があれば避けてしまいます。特に以前はちゃんとトイレで排泄していたが、ここ最近はトイレ以外で粗相するようになった場合はその可能性が高いです。
トイレや猫砂の種類を変えたり、設置場所の移動、トイレの数を増やした、猫が安心できる空間をつくったなど改善することで、多くの場合トイレでちゃんと排泄するようになります。
そのため、何が原因でトイレ以外でうんちしてしまうのか日常生活全体から見極めることが大切です。またほんの些細な出来事や変化でも敏感に感じ、粗相してしまうこともあるため生活環境をなるべく変えないように気をつけることも大事です。