子猫を保護したらどうすればいい?注意点やすべきことを解説

子猫を保護したらどうすればいい?注意点やすべきことを解説

子猫を保護したい場合、どのように対処すればよいのか気になる方もいるかもしれません。保護した子猫を飼うのかどうかの選択も必要となりますが、保護する際にも気を付けたい点がいくつかあります。そこで今回は、子猫を保護するときの注意点や保護した後の対処方法、実際に保護を受けた子猫の動画などをご紹介いたします。

子猫を保護する前に注意!

悲しげな表情の子猫の顔アップ

いきなり子猫に近づかない

子猫を見つけたら、保護する前にまずは周囲の状況を確認しましょう。子猫だけのように見えても、母猫がいる場合もあるのでしばらくその場で静かに様子をみます。

もしも子猫のそばに母猫がいるような場合には、できる限り刺激を与えないように気をつける必要があります。

保護してよい猫か確認しましょう

子猫が飼い猫なのか、野良猫なのか、捨て猫なのかなど、保護すべきかどうかを確認する必要があります。まずは最寄りの警察や保健所で迷子届の確認を行いましょう。また、行政や近くの動物病院に相談してみるのもひとつの方法です。

迷い猫.NETなどの情報サイトで検索すると、迷子の猫についての情報を得ることができますので、活用してみてください。

子猫を保護したら最初にすべきこと

ピンクのタオルに包まれた子猫

保温する

子猫を保護したら、まずは保温する方法について考えてください。小さな子猫は体温調節ができず、本来であれば母猫や兄弟猫と寄り添うことで保温をしています。温め合う相手がいないと子猫の体温が下がり体が衰弱してしまうので、すぐに温めてあげなければなりません。

保温の方法としては、タオルを敷いた段ボール箱などに子猫を入れて、その中にタオルで包んだカイロやお湯を入れたペットボトルなどを置いてあげます。

母猫の体温に近い約37~38度程度の熱源で温めてあげるとよいでしょう。高温の熱源に子猫が触れたままでいると低温やけどを起こす恐れがあるので、温度の管理と子猫に熱源を直接触れさせない配慮が必要です。

動物病院へ連れていく

保護した子猫が屋外にいた場合、ノミやダニがついていたり、感染症などの病気をもっていたりする可能性があります。子猫の健康状態を確認するためにも、なるべく早く最寄りの動物病院に連れていきましょう。

動物病院での検査や予防接種、ノミやダニの駆除の費用を合計すると8千円~1万5千円程度になるといわれていますが、人間に感染する寄生虫やウイルスを保持している可能性を考えると予防接種は必須といえるでしょう。妊婦さんや乳幼児、高齢の方がいる家庭では特に気をつけなければなりません。

子猫を保護したときの注意点

哺乳瓶からミルクを飲む子猫

成長度合いで餌を選んであげる

  • 目が開いているか
  • 体重が400グラム以上あるか
  • 歯が生えているか

餌を与える場合、保護した子猫がどのくらい成長しているか見極めることが大切です。子猫の目は生後4~13日くらいで開くといわれています。子猫にとって生後1か月程度までは授乳期にあたることから、目が開いていない子猫は離乳前ということになります。

離乳前の子猫を保護した場合には、固形のフードや人間用の牛乳は与えず、子猫用のミルクを哺乳瓶やスポイトなどで飲ませてあげましょう。

子猫の成長度合いについての判断がむずかしい場合は、体重をはかってみます。体重が400グラム以上あれば、固形のフードを与えても大丈夫な時期だといわれています。

また、子猫は一般的に生後3週間くらいで歯が生え始め授乳期が終わることからも、歯が生えている場合には、固形のフードを与えてもよいと判断できます。

トイレを補助してあげる

保護した子猫が生後間もない場合には、自力で排泄する力がありません。ミルクを飲ませる前と後に人間の手で、子猫の排泄をサポートしてあげる必要があります。

子猫の排泄を促すためには、ぬるま湯で湿らせたガーゼや脱脂綿、ティッシュなどで子猫の肛門周辺を優しく刺激してあげるとよいでしょう。その際に擦ってしまうと柔らかい子猫の皮膚を痛めてしまうので注意する必要があります。

子猫の環境を作ってあげる

  • はじめは先住猫と隔離する
  • 段ボールやケージに入れる

保護した子猫は、結膜炎などの病気やノミやダニといった寄生虫を持っていることが多いとされています。子猫の健康状態を把握するまでは先住猫と接触させることは避けましょう。

猫は段ボールやケージなどの狭い空間を好みます。子猫のために、母猫を感じさせるようなふわふわとした柔らかい毛布やタオルを敷いてあげるなど、心地のよい環境を作ってあげましょう。

子猫を保護した後の選択肢は?

女性に抱かれて目をつぶっている子猫

里親を探す

子猫を育ててくれる里親を探すという選択肢があります。里親を探す手段としては、行政が運営する動物愛護団体を頼る他、インターネットなどを通じて引き取ってくれる人を募集するという方法もあります。

  • NPO法人ねこけん
  • NPO法人ペット里親会
  • 東京キャットガーデン

全国にあるNPO団体が運営する動物保護団体を活用することもできます。上記の団体では、猫の保護や譲渡会の開催など、猫を殺処分から救う活動をおこなってますので、保護した子猫の里親を探すために頼ってみてもよいでしょう。

自分で育てる

飼育環境が整えられるのであれば、保護した子猫を自分で育てるという選択肢もあります。ただし、食事はもちろん排泄物の処理や安全管理、病気の予防、繁殖管理など飼い主としての責任が生じてきます。

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  • 猫の飼い方
  • お世話(子猫の飼い方)
子猫と暮らすことが初めての方は、子猫に必要なものや育て方などを知っておく必要がありますので、こちらのページをぜひ参考にしてみてくだい。

保護した子猫を記録している動画

弱っていたところを保護した子猫の三兄妹、22日間の成長記録 保護から巣立ちまで

保護してすぐの兄弟子猫3匹を病院につれて行き、ミルクを飲ませ点滴を受けるなど、診察を受ける様子を見ることができます。

自宅に戻った3匹は体をよせ合い、ふわふわの毛布が敷かれたケージの中で気持ちよさそうにしています。先住猫がいる場合の迎え入れ方としても参考になる動画です。

とある保護した子猫たちが家猫になるための成長記録

子猫のお尻を刺激してから哺乳瓶でミルクを飲ませてあげるシーンがあります。保護した子猫の排泄をサポートする方法を見ることができるので、とても参考になります。元気になった子猫たちは、家族の一員として受け入れてもらい、すっかりくつろいでいるようです。

子猫を保護した一ヶ月間の記録

結膜炎で両目が開かない子猫を保護します。「シャー」という威嚇を繰り返すような状態から、心をゆるして次第に甘えてくる子猫の姿がみられます。子猫の目がなかなか回復しないことや、子猫用のミルクや餌にも反応しないことが心配になりますが、病院を受診してみると重篤な病気ではないことが判明します。

子猫が保護されてから3日目でやっと餌を食べ始め、動き回れるようになった姿にホッと安堵する動画です。

88グラムで保護した子猫1年の軌跡 【成長まとめ】

体重が88グラムで目もひらいていない状態で保護された子猫の成長記録です。3時間おきにミルクをあたえたりキッチンスケールで体重をはかったりするシーンが紹介されています。ようやく目がひらいた場面や、よもちゃんという先輩インコとのやりとりのシーンは、大変心があたたまります。

子猫を保護しました

草むらで暮らしていた2匹の子猫が保護される動画です。子猫たちを発見し、状況を観察しながら、保護に至るまでの過程がうかがえます。

新たな生活では、保護した子猫たちに軟便が続いたりお尻から条虫が出たり、さまざまなハプニングがありますが、病院を受診するなどの適切な対応で、すぐに元気になっていきます。

子猫たちが少しずつ先住猫に受け入れられていく姿や、多頭飼いならではのにぎやかな生活も見ることができます。

まとめ

人の手のひらに乗った子猫

子猫を保護するということは、ひとつの命をあずかることでもあります。子猫を救いたいという気持ちは素晴らしいことですが、その思いだけでは解決できない問題があることを覚えておきましょう。子猫を一時的に保護して里親を探すか、家族として迎え入れるかの決断は慎重におこなう必要があります。

子猫を保護する施設にも余裕があるわけではありません。保護が必要な子猫についての理解を深めて、わたしたちひとりひとりにできることをさがしてみましょう。

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