猫が何もない宙を見つめている理由
愛猫をふと見ると何もないような壁や天井をひたすらボーッと見つめていることがありますよね。
その表情は「真顔」でもあり、全く動かないものなので「幽霊でも見えているの?」と飼い主さんも恐怖に感じたり、不安になってしまうこともあるかもしれません。
しかし猫が何もないような宙を見つめているときにはいくつかの理由が考えられるようです。
1.何かが一瞬光ったから
猫が慌てて天井などの宙を見つめているときには「獲物とも思えるようなものが一瞬見えたから」という可能性があります。
例えば車が通ったときに反射した光や、飼い主さんの鏡やスマホなどの液晶が反射して天井が一瞬光っただけでも猫は「なんだいまの!?」と天井を一点見つめをすることがあるようです。
飼い主さんは何かわからなくても、猫には何かが見えたのかもしれません。
2.人間には聞こえない音がするから
猫の聴力は人間の4~5倍もあると言われ、一説には「アリの歩く音も聞こえる」と言われるほどの地獄耳でもあります。
人間には聞こえないような外の世界の微かな音であっても猫は聞くことができるので、集中することで動かずに音のする方向をひたすら見つめることがあるようです。人間には聞こえていなくても野良猫の足音や鳴き声などが聞こえるのかもしれません。
また猫の視力は色をあまり判別できなかったり、ぼやけていたり10m先くらいまでしか見えていないので、頼りとなる「耳」を主に使っています。だから音に集中して、そのように宙を見つめているような行動をしてしまうのです。
3.匂いのする場所を見つめているから
猫は犬ほどではありませんが、もちろん人間よりは嗅覚も優れています。人間の嗅覚と比較してみると数万~数十万倍もあるのです。
人間は食べ物を見たときに、匂いだけでなく見た目なども重視してしまいがちですが、猫は嗅覚と比べて視力が良くないことから、ほとんど匂いだけで食べ物かどうかなどを判別しています。
人間にとっては分からないほどかすかな匂いであっても、猫には感じ取ることができるので、その匂いの方向を眺めているのです。例えば外の工事や雨の匂い、近くの自宅の料理の匂いなどかもしれませんね。
4.考え事をしているから
人間はなにか考え事があると一点を見つめて悩んだり、宙を見つめて「ボーッ」と考えることがありますよね。これと同じで、猫も何か考え事をしていることがあると特に何もないような場所をボーッと眺めていることがあるようです。
ですから、幽霊や何かが見えているわけでもなくただ一点を見ているだけなんですね。
5.紫外線を見ているから
猫は視力が悪いですが、暗闇でも獲物や物体などを識別することができるように「紫外線」を見ることができると言われています。これは猫に限らず犬などの動物も紫外線を見ることができるようで、イギリスの大学の実験でそのように証明をされたようです。
ですから、天井などの宙を見つめているときには人間には見えない紫外線を眺めているのかもしれません。
まとめ
今日のねこちゃんより:くーちゃん / ♀ / マンチカン / 2kg
猫が宙を見つめるような行動をしていると飼い主さんとしてはなんだか怖くなってしまいますよね。しかし猫は人間には見えないような一瞬の光や聞こえないような小さな音であっても敏感に感じ取ることができるので、何もないような場所をジッと見つめているのかもしれません。ですから、「幽霊かもしれない」などと怖がる必要はなさそうですね。