猫の肉球の役割
クッション
猫ちゃんの肉球は優れた弾力性があり、クッションの役割を果たして居ます。高い場所から飛び降りても衝撃を吸収してくれますし、飛び跳ねる際に地面を蹴るときの摩擦からも守ってくれます。人間の場合は衝撃吸収性の高いスニーカーなどが必要ですが猫ちゃんには標準装備として備わっています。
滑りをとめる
猫ちゃんは高い所のほかに足場の悪いところを移動することも多々あります。そこで役立つのが「肉球」です。猫ちゃんはそもそも汗をかかないといわれていますが、少量の汗腺をもつ場所が肉球なのです。汗をかくことで滑り止めの効果を生み出し、踏ん張ることができます。
消音効果
猫ちゃんの静かな歩き方は肉球のおかげです。狩りをする生き物特有のパーツでもあります。獲物を待ち伏せして抜群の瞬発力と共に仕留める方法で野生を生きてきました。その生き方にも役立ててきたのです。
猫の肉球のバリエーション
肉球と毛色は関係がありますので、猫ちゃんの毛色を見るとおよその肉球の色も分かります。
ピンク
今日のねこちゃんより:かにえ / ♀ / 白猫 / 1.5kg
白、もしくは白っぽい猫ちゃんに多い色です。
オレンジ
今日のねこちゃんより:ネイ治郎 / ♂ / 1歳 / 茶トラ / 5kg
茶トラに多くいます。
茶(あずき色)
今日のねこちゃんより:グレーテル / ♀ / ロシアンブルー / 3kg
キジトラに多いです。
黒
今日のねこちゃんより:たるたるくん / ♂ / チンチラペルシャ / 2kg
そのままの通り黒猫に多いです。
色の入り方も毛色と関連します。例えば白・茶色・黒の混じる三毛猫であれば肉球の色もピンク・あずき・黒のまだらとなることが多いです。
猫の肉球のつくり
猫ちゃんといえば「肉球」と浮かんでくる人がいるほどお馴染みの部位ですが、本来の名前は「蹠球」(しょきゅう)と呼びます。可愛らしいつくりですがそれぞれにきちんと名前があります。中心にある大きな部分と周りに小さな部分とに分かれて構成されており前足と後ろ足でも名前が異なります。
掌球(しょうきゅう)
大きな肉球で前足の中心にあります。主に「肉球」というと一番思い浮かびやすい場所だと思われます。ぷにぷに触りたくなる部分です。
指球(しきゅう)
前足の中心ではなく周りの部分です。5つある肉球の総称としえ呼ばれています。
狼爪(ろうそう)
指球の内側にある親指部分にあたる部分です。
毛根球(しゅこんきゅう)
前足にしかない部分です。掌球の上側の少し離れた部分にあたります。
足底球(そくていきゅう)
後ろ足の中心に位置する肉球です。
趾球(しきゅう)
後ろ足にしかない円形の4つの肉球です。ちなみに猫ちゃんは前足は5本の指があり後ろ足は4本の指があります。足底球の外側に位置します。
肉球は脂肪もしくは弾性の繊維でできています。猫ちゃんの皮膚はとても薄く0.02ミリ〜0.04ミリ程しかありませんが肉球は1ミリほどあります。猫ちゃんの年齢や過ごした環境で肉球の硬さは変化します。基本的には幼い子猫の方が柔らかい肉球であり、年を重ねるごとにだんだんと硬くなっていきます。
また家猫と外猫でも肉球の硬さは異なり、外猫は硬い所や熱い所、そして冷たい場所などを歩き回るため家猫よりも硬い傾向があります。肉球自体は摩耗しにくく多少すり減ったとしても再生していきますが、全部を失った場合は元に戻ることはありません。肉球の色は毛色と関係があり、毛色が薄いと肉球の色も薄い傾向があります。
猫の肉球で健康チェックをしよう
毎日触れる
猫ちゃんの肉球は平熱を確かめるバロメーターにもなります。例えば猫ちゃんが病気のときは平熱よりも熱くなりますので普段を把握しておくと、飼い主さん側で体調の変化が分かるようになります。
お手入れ
肉球自体は猫ちゃん自身が舐めて清潔に保っていますので毎日お手入れする必要はありませんが、汚れているときはウェットティッシュなどで軽く拭き取ってあげて下さい。また肉球まわりの毛はチェックして伸びていたらカットして下さい。そのままにしておくと走ったときに滑って怪我する原因になりかねないので、定期的に慎重に切ってあげるのがベストです。
まとめ
可愛いイメージの強い肉球ですが、猫ちゃんの生活に非常に役立つものでもあります。また体調の変化を察知できる手段でもありますので、飼い主さん側はぜひ触って平熱を確認しておきましょう。