猫のニオイは何が原因?
トイレが臭いことが多い
猫のニオイの原因で多いのがトイレです。猫は体質的に濃縮されたおしっこを出すため、他の動物に比べても臭うとされています。さらに、おしっこをした後に砂をかけなかったり、おしっこをするときにトイレからはみ出してしまったりすることでトイレ周りが臭うようになります。
また、猫には「猫の匂い袋」といわれる肛門嚢があります。肛門嚢の中には肛門腺液という分泌液があり、それが排便などによって体外に排出されると独特の悪臭がします。
おしっこや、うんちをそのままにしておくと、ニオイの原因となるので、「部屋が臭うな」と思ったら、まず猫のトイレをチェックしましょう。
トイレ以外で猫が臭う理由
トイレ以外で猫が臭う理由として考えられるのは、マーキングの一種である「スプレー行為」です。スプレーは縄張りを主張するために行うもので、非常にニオイの強い尿を壁や家具などにつけます。
その他に猫が残したキャットフードがニオイの原因となる場合もあります。食べ残しなどは長時間放置せずすぐに片付けるようにし、床に食べこぼしたフードがないかしっかり確認しましょう。猫の体が臭う場合は、病気の可能性があるため注意が必要です。
猫のニオイ対策
猫のトイレのニオイ対策
猫のトイレのニオイ対策として最も大切なことは、猫がおしっこやうんちをしたらなるべく早く片付けることです。毎回片付けるのが難しい場合は、消臭効果のある猫砂を選んだり、システムトイレに変えたりと工夫をすることでニオイを軽減することができます。
システムトイレを使う場合は1日1回トイレシートを変えて、その際にトレー部分も水洗いしましょう。トイレ自体は1カ月に1度程度を目安に洗うことで、清潔な状態をキープすることができます。トイレまわりの壁や床をこまめに拭けばニオイの付着を防げます。
猫がいる部屋のニオイ対策
猫のニオイがこもらないよう換気することも大切です。猫を室内飼いにしている場合は脱走防止のために窓を締め切っている事もあるかもしれませんが、時間を決めて定期的に空気を入れ替えましょう。
その際、扇風機や換気扇を回しておくと効率よく換気することができます。消臭機や脱臭器を設置することもおすすめです。換気に加えて、猫がいる部屋を定期的に掃除をすることでニオイ対策をすることができます。
猫のマーキングのニオイ対策
一度マーキングをした場所に、ニオイが残っていると、何度も同じ場所でマーキングをしてしまうため、しっかりと対策することが必要です。マーキングした部分をぞうきんなどで拭き、匂い消し効果のある消臭スプレーなどでニオイをしっかり消しましょう。
マーキングは猫の習性なのでしつけは難しいですが、去勢手術をすることで減らせるという報告があります。去勢することで、他にも予期せぬ妊娠を防いだり病気を予防したりするメリットもありますが、全身麻酔をしなければならないなどのデメリットもあります。
マーキングで困っている飼い主さんはそのことを理解した上で、一度動物病院に相談してみるとよいかもしれません。
猫の体臭が気になる場合
猫に体臭は基本的にあまりない
猫にはほとんど体臭がありません。猫に体臭がないのは狩りをする時に獲物に気づかれないようにするためだといわれています。また、毛づくろいをすることで毛並みや皮膚をきれいにし、体のニオイを消していると考えられています。
基本的に体臭がしない猫ですが、猫の肉球にはニオイがあるといわれています。足裏は汗をかきやすく、汚れも付きやすいため臭うのかもしれません。肉球の匂いは「香ばしい」「ポップコーンの匂い」などと例えられることがあります。
猫に体臭を感じる場合は病気の可能性も
体臭がほとんどないと言われる猫の体から何らかのニオイがするときは、何らかのトラブルが考えられます。
猫の口内環境が悪化すると口臭がきつくなり、唾液も臭くなります。その口で毛づくろいをすると猫の顔が臭い、体が臭いという現象につながります。口臭は歯周病が原因である場合が多く、進行すると歯肉が腫れて潰瘍や出血が見られます。
他にも腎機能が低下することで体が臭うことがあります。腎機能が低下すると尿をうまく作れなくなり、体内の老廃物を排泄できなくなるためアンモニアのような体臭を感じるようになります。
猫に体臭とともに食欲がない、元気がないときは早急に獣医師を受診しましょう。
まとめ
猫は基本的に体臭がなく、人間に不快感を与えません。中には「猫の匂いをかぐのが好き」という飼い主もいるようです。
猫のニオイがする時は、おしっこやマーキングなどが主な原因となるため、猫の周りを清潔に保つことでニオイも気にならなくなるでしょう。猫のニオイの原因をきちんと把握し、原因に合った対策をしましょう。