猫もビタミンのため日光浴が必要?日なたが好きな理由とは

猫もビタミンのため日光浴が必要?日なたが好きな理由とは

猫が日向ぼっこをしている姿は見ているだけで癒されます。でも、なぜ猫は日向ぼっこが好きなのでしょうか。また日向で過しすぎて害が及ぶことはないのでしょうか。今回は猫が日向ぼっこを好む理由と、気をつけて欲しいことについて紹介させていただきます。

猫が日向ぼっこする理由

日を浴びる猫

猫は室内で日当たりの良い場所をよく知っています。

そしてよく晴れた日は日向ぼっこをしながらまったりと過ごす様子をよく目にします。猫が日向ぼっこをする姿は見ているだけで癒されますし、幸せな気分になれますね。猫はなぜ日向ぼっこをするのでしょうか。これにはいくつか理由があるようです。

1.リラックスしている

日のあたる場所は猫にとって心地よく、リラックスできる場所です。猫は成猫であれば1日14時間以上は眠って過ごしています。よく眠る猫にとって日当たりの良い場所はくつろぐのに最適な場所なのです。

2.体力を使わずに体温を保つため

猫が日向ぼっこをする理由のひとつに野生の名残があります。野生の猫は狩りをする時間以外は体力温存のために休み、眠って過ごしていました。

日当たりの良い場所で休憩すると無駄な体力を消費せずに体温を上げることができ、体力温存にもつながります。狩りをする必要がなくなった家庭の猫にも野生の名残が存在し、本能的に暖かい場所を好む傾向にあります。

これも猫にとっては大事な仕事なのかもしれませんね。

3.体を乾かしている

猫は一部の水遊びが好きな猫を除き、水に濡れることを嫌がります。体が濡れてしまったときは、日向ぼっこをすることで体の表面を乾かすことができるということを本能的に知っているのです。また湿気があるときも日向ぼっこを活用して上手に水分を蒸発させています。

4.殺菌作用がある

日向ぼっこにはウイルスや菌、寄生虫の増殖を防ぐ働きがあるといわれています。日光浴によって「皮膚に常在しているブドウ球菌は、紫外線によって増殖を抑えられる」ことが明らかになっています。

ダニに関しては残念ながら日光浴だけでは消滅させることはできません。しかし、増殖を抑える効果は期待できます。

また、日向ぼっこによって湿気が抑えられることにより皮膚病の予防につながる可能性があります。(後で説明しますが日に当たりすぎると逆効果になります。)

猫が日光浴によって得られる効果は人間と同じ?

人間は適度に日を浴びることでビタミンDを形成する働きがあるといわれています。

猫も日光浴によってビタミンDが形成されるのでしょうか。以前は人間と同じく、日光浴によって体内にビタミンDを作ることができるという説がありました。

しかし、現在は実験により猫には効果がないことが分かりました。

猫の場合、ビタミンDは日光浴ではなく食事から摂取するようにしましょう。総合栄養食で摂取できるので、ビタミンDを補うサプリメントは与えなくても大丈夫です。

猫が日向ぼっこができる環境作り

仲良く日向ぼっこ

猫が日向を好むとはいえ外に出すことは危険です。室内にいながら日向ぼっこができる環境を整えてあげましょう。例えば、窓際にキャットタワーや窓に直接取り付けるタイプのベッドを設置するなどもおすすめです。

またダンボールや使い古しのタオルや毛布などを置いても良いかもしれません。この場合、あまりボロボロな毛布類は爪にひっかかり怪我する恐れもあるので、ほつれ過ぎていないものがおすすめです。

猫が日向ぼっこをする際の注意点

日を浴びる子猫

程よい日向でくつろぐことは猫にとって心地よいものですが、いくつか注意点があります。

1.部屋に閉じこめない

猫が自分で部屋の出入りが可能な環境であれば問題ありませんが、自分で扉を開けられない場合は扉を開けておくか時々様子を見に行くようにしましょう。部屋の温度が上がり暑くなっても出られない場合、熱中症になる危険性もあります。

2.猫が窓際にいるときは窓を開けない

たとえ網戸があったとしても、爪で穴を開けて脱走する恐れがあります。猫が窓際で日向ぼっこをしているときは窓を閉めておきましょう。

3.日光皮膚炎に気をつけよう

適度な日光浴や日向ぼっこは皮膚炎の予防につながると先に述べましたが、日を浴びすぎると「日光皮膚炎」という病気になることもあります。この病気は日光にあたったことで皮膚に炎症が起きてしまう病気です。皮膚炎になりやすい場所は以下の通りです。

  • 耳の先
  • 耳の裏側
  • 目の下
  • 鼻周り
  • 口周りや下顎

また白色の毛に起こりやすいため、白猫や三毛猫の白い部分など毛色に白が含まれている猫は注意が必要です。

4.猫単独でベランダに出さない

ベランダに出ることで直接日光浴を楽しむことができます。しかし、猫単独でベランダに出すことは絶対にやめてください。猫は犬と違い高所に登ることができるため、ベランダの柵に登り転落する恐れがあります。

もしベランダで日光浴をさせる場合は、落下防止用のネットを張ることや大きめのケージに入れて日光浴させるなどの対策をしましょう。そして対策をしていても必ず飼い主さんが見守るようにしましょう。

まとめ

布団で日向ぼっこ

見ていて癒される猫の日向ぼっこには、様々な理由や効果があることが分かりました。

その一方で怪我や病気のリスクもあることも分かりました。室内飼育の猫にとって日光浴は必ず必要というわけではありません。好んで日向ぼっこをしているときはそっと見守り、暑くなり過ぎないように気をつけてあげましょう。

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