みーすけとの出会い
私がみーすけと出会ったのは7年前。離れの家の床下でにゃあにゃあと鳴いている2匹の子猫がいました。
私の住んでいる地域は山と川、田んぼと畑に囲まれた田園風景が広がる田舎で、猫も放し飼いされている方が多いため飼い猫なのか野良猫なのか判別がつかないことが多いのです。
元々は私の母も猫の鳴き声にいち早く気づいていたそうなのですが、そのときは母猫が2匹の側にいたため、「親子の猫がいるなあ」くらいに軽く考えていたそうです。
ですが、床下から鳴き声が1週間以上聞こえ続け、気付くと母猫の姿はありません。
子猫2匹で必死に母猫を探しているようでした。そんな日々が続き、気付くと子猫の姿も1匹だけに。もう1匹は、母猫が連れて行ったのか、どこかへ行ってしまったのかわかりませんでした。
残された1匹の母猫を探すために必死に鳴いていた声も、だんだん小さくなってきた頃に我が家で、彼を家族に迎えることに決めたのです。
みーすけをお迎えして大変だった事
彼は生まれてまだ2週間くらいで、まだドライフードも食べれないくらい。人のことが怖いようで、なかなか寄り付いてくれませんでした。
体もやせ細っていたため、なんとか食べ物を与えようと、フードを猫用牛乳でふやかしたものを手に置いて差し伸べるも、警戒して全然食べてくれませんでした。
山に囲まれているため、鷹や鷲、猪やイタチなどもたくさんいるので、襲われる危険も。なんとか我が家に保護したい思いでいっぱいでしたが、手の上に置いたごはんを食べてくれるまでに1週間。
食べるときも、ごはんだけをくわえて、また床下に逃げてしまい、完全に外に出てくるまでまた1週間。彼1人ぼっちでの床下での生活が3週間以上つづきました。
そんな日々が続いていていた4週目、ついに彼がごはんを食べたときに、私の膝に乗ってきたのです! 触るとまた「びくっ」として逃げていまいましたがそれは大きな一歩でした。
そこからはぐっと距離が縮まり、抱っこもできるように。抱っこしてすぐに家の中に連れていきました。 我が家の猫は代々「みー」と名付けられていたため、そこに男の子らしい「すけ」を足して「みーすけ」と名付けました。
まだまだ足元もおぼつかないみーすけでしたが、ようやくお腹いっぱいで、安心して眠れるようになったようで私たちもとても安心したことを覚えています。そこから彼との、何でもないけど幸せな日々がいまに続いているわけです。
みーすけは家族の中心的な存在に
みーすけは今や家族の中心にいます。家族が出かけて帰ってくるとみんな「みーすけは?」という一言から始まります。
みんなみーすけに早く会いたいので帰宅時間が早くなったことも嬉しい変化です。また、辛い時や落ち込んだ時、疲れたときなどに彼の、のほほーんとした姿や、ふかふかの触り心地の体を抱っこすると、とっても落ち着くんです。
彼がいてくれることで、家族のリラックスムードづくりに一役かってくれていると感じています。また、ちょっとまぬけな彼ならではの、おばかな失敗。例えば明らかに体に合っていないダンボールに無理やり入ろうとしている姿(でもやっぱり入れていない)なんかは、家族の笑い声につながっていますし、毎日の笑顔につながっているな。そんな気がしています。
みーすけの現在の様子
保護した当時は、人間が怖くて触れられるのもビクビクしていましたが、今は家族の中で一番えらそうにしています(笑)。
夏の暑い時期はエアコンの一番あたる場所に「ぐでーん」とお腹を見せてひっくり返っていますし、真冬の寒い時期はストーブの前の一番暖かい場所で丸くなっています。
私とはほぼ毎晩一緒に寝ており、ベッドの中で身体を思い切り伸ばして寝ているため、私が遠慮して寝ているくらいです。腕枕の催促も毎日のことです(笑)。
猫を迎えることを検討されている方へ
これから猫を迎えようとされている方、是非猫ちゃんはペットショップでなく保護猫を引き取ってあげてください。
もちろん個人的な考え方だとは思いますが、世の中にはたくさんの捨て猫や恵まれない猫たちがいます。確かに、ペットショップで売れ残った猫たちが、その後どういう扱いを受けるかという問題もありますが、一部のひどいブリーダーたちのお金儲けに加担しないためにも、猫の保護から検討していただきたいのです。
無理に作り出す(交配させて産ませる)ことをしなくても、猫たちは世の中にたくさんいます。あなたが彼らを保護してあげることで命が救われます。その子たちを野放しにせずに、責任をもって飼うことで、野良猫を増やさずに済みます。
「レイプスタンド」という機械の名前をご存知でしょうか?知らない方は是非この言葉で調べてください。無理やり作り出された命でなく、目の前の命を救うことからはじめていただきたいのです。
保護猫の猫ちゃん、大切に愛情をかけて育ててあげると十分に、本当に可愛いです!
言葉を選ばずに書きますが、人々が猫や犬を「買う」のではなく、「保護する」というスタイルが広がって当たり前になれば、悪質な繁殖、売買取引は衰退するはずなのです。
最後の締めがちょっと重い話になってしまいましたが、この願いが1日も早く普及するよう祈っています。