24歳ハナとの別れから3年、保護猫との新たな出会い
旅立った猫は新しい毛皮を着てまた会いに来てくれる!?
以前飼っていたキジトラのハナを失った悲しさからもう猫は飼わないと決めていたのに、やはり猫がいない生活は物足りなくて・・・近所の顔見知りのノラ猫と遊んで帰る日々が続きました。
『旅立った猫は新しい毛皮を着てまた会いに来てくれる』というし、やはりもう一度猫を飼いたい!そんな思いが募り、家族の話し合いを重ね譲渡会に通い始めました。前の猫を見送ってから3年の月日が流れていました。
譲渡会に通うこと3回!ついにご縁が繋がる時
最初は「これがハナちゃんの新しい毛皮かしら」「いや、こっちかしら」そんな見方で保護猫達を眺めて決めかねていました。あんなにたくさんいると決まらないわねぇ、焦らず見ていこうか。そんな調子でした。
3回目の譲渡会にて。迷わずに猫が決まる時がついにやってきました!譲渡会も婚活パーティーも合コンも、品定めの目で見たら本当の運命のご縁に巡り合えないかもしれませんが、心の目で見たら自分のパートナーと繋がるのでしょうね。
その子はイケニャン(イケメン)ではなかった・・
イケニャンはうちで飼わなくてもすぐにおうちが決まりそうですが、ビジュアルがちょっと残念だとおうちが決まりにくくて譲渡会常連組に・・
ここにいる猫さん達は辛い過去があるのに、保護されても顔がかわいくないと幸せになれないなんて不憫です。だから、ちょっと個性的(!)な柄の黒白の2か月半の女の子の里親を希望しました。
顔のど真ん中の黒い大きなしずく模様があるけれど、羽子板で負けた人の顔みたいで愛嬌たっぷり、よくよく見るとまん丸の目でかわいらしいですし。
ラッキーガール♪
保護主さんのお話によると、譲渡会の3日前に保護されて譲渡会デビューして20分でおうちが決まるなんてこの子は強運の持ち主、幸せな子です、と喜んでくださりました。
こうして里親決定し我が家にお迎えしました。「小梅」と名付けました。
保護猫をお迎えして大変だったこと
心因的ストレス?
我が家に迎えて以来、すぐになついて甘えてくれるしキャットフードも食べているし、すべて順調そうに思われたのですが、気になることも浮上してきました。
- 極度のビビリ
- 外でバイクの音がすると、異常な怖がりよう
- 異食症
- 分離不安
特に異食症は食べるものによっては腸閉塞の恐れもあります。心の闇に向き合っていく必要がありました。
保護猫には過去がある
小梅は、保護主さん宅の近くの道路に捨てられた猫さんでした。ある日、保護主さん宅の近くの私道に車が止まり、ポトっと道路に置かれ「バイバイ」と車で走り去ったのが元飼い主とのことです。
捨てられたショックと生まれて初めて一人ぼっちになってしまった不安、初めてのお外の恐怖、これが小梅のトラウマのようです。
過去を丸ごと受け止めて・・「一緒に乗り越えて幸せになろうね」
バイクの音にパニックしたり、怖がり屋さんになった時は「大丈夫だよ、怖くないよ」と優しく撫でながら何度も繰り返し繰り返し言って聞かせました。
やがて「大丈夫」「怖くないよ」は落ち着ける魔法の言葉になりました。「いってくるね」(でも帰ってくるよ)は理解できたりできなかったり。
また置き去りにされてしまったかも、と誤解した時は、ダンボールをかじったり洋服をかじったり、異食症はまだまだ治りませんが、気長に向かい合って一緒に乗り越えていきたいと思います。
人間は裏切らない、自分に無償の愛をくれる存在だと、わかってくれる日が必ず来ると信じて。
保護猫をお迎えして良かったこと
幸福度アップ
帰りを待っている姿を想像すると、駅からの足が早足になります。にゃ~んと待ってましたと出迎えてくれると一日の疲れが吹き飛びます。
無償の愛は与えるほうも実は愛をもらっている、幸せにしてあげているのでは幸せにしてもらっているのだと感じる日々です。
高齢者の生活にもハリが出て、ぼけている暇がない
うちの場合、昼間は年老いた両親が面倒をみてくれていて、夜は仕事が終わった私がバトンタッチですが、えさの量、トイレのお世話、誤飲しないように身の回りのものを気を付ける等気を配ることも多く脳が活性化(笑)
自分がいなくちゃという意識にもなれることって良いですよね。はりきって若返っています。
何よりもかわいがってあげると甘えてくれたり、フワフワモフモフをナデナデしながら手から伝わるぬくもり。愛が溢れる生活って長生きの秘訣なのでしょうね。小梅がきてから、とても生き生きとしていて☆
小梅の現在の様子
我が家に迎えてまもなく半年、現在8か月の子猫に成長しました。
抱っこ大好きの甘えん坊さんです。ストーカー猫さんで、トイレやお風呂の出待ちもしますが、一人で2階で寝ることもできるようになりました。
高級カリカリ、暖かいお部屋、楽しいおもちゃ、たくさんの愛情を受けて至れり尽くせりのお姫様のような暮らしの中で、少しずつトラウマも消えてきているでしょうか。
バイクの音にあんなに怯えていた小梅も、今では救急車のサイレンの音でもビビることなく、野次馬根性で窓から高見の見物ができるまでになりました。
しかし今でもお留守番は苦手で、寂しくて不安になると、ダンボールや爪とぎをかじってしまうけど、「大丈夫だよ」「怖くないよ」の魔法の言葉を聞くとなんだか安心できる小梅なのでした。
いつかそんな心配をしなくても良い日が来るよね!慌てなくてもいいよ。大丈夫だからね。
もう悲しい思いはさせないからね
保護猫さんには、大なり小なり悲しい過去や辛い経験があります。でもそれ以前に、保護されることなく命を落としたり、産まれてまもなく殺処分になる子猫もたくさんいます。
一体何のために産まれてきたのか・・
人間の命の重さと動物の命の重さ、命を前にして人間の方が重くて動物の方が軽いなんてことはなくて、どの子も幸せになる為にこの世に生まれてきたのです。
もしも里親になることを考えてくださっている方がいらっしゃいましたら、どうぞその子の保護される前の過去も丸ごと大きな心で受け止めてあげてくださいね。そしたら必ず通じる日が来ます。
保護猫ちゃんにも感じてもらいたい・・自分を全部受け止めてくれる愛が溢れた幸せがあることを。