同じおもちゃで遊ばない猫の気持ち
飼い主さんと遊ぶのが大好きで、楽しみにしている猫は多いですよね。
おもちゃや飼い主を一人占めできる環境ではない多頭飼いの家では、おもちゃで遊ぶのを止めてしまう猫がいることがあります。
みんなで1つのおもちゃをシェアするのを避け、同じおもちゃで遊ばないという行動は、一体どんな心理から来るのでしょうか?
1 圧倒されるから
猫がおもちゃで遊ぶときの遊び方はそれぞれ違います。同じ動きでのんびり遊びたい性格の猫もいれば、色んな方向に動くおもちゃを激しく追いかけたい性格の猫など様々です。
マイペースに遊びたいのに、横から勢いよく入り込んで来られて「早くてついていけない!」と圧倒されてしまう子もいるのでしょうね。
2 拗ねている
多頭飼いだと、猫の性格に合わせて遊んであげないといけません。とにかくおもちゃが好きで、他に猫がいても気にせずに遊べる猫もいますが、中には一人で遊びたいと思っている猫もいます。
飼い主さんと一緒に遊びたいと思う猫は、単独で遊んでもらう方が嬉しいようです。飼い主さんを一人占めしたい気持ちは、愛情を感じたいからなのでしょう。
3 怪我をしたくない
猫がおもちゃで遊ぶ時、爪を出す事がよくあります。猫はそれを知っているので、自分を守るためだったり、お互いを傷つけないためにも同じおもちゃで遊ばないという説もあります。遊んでいる最中に怪我はしたくありませんもんね。
また立場の強い猫がおもちゃで遊んでいたら、他の猫は怖くて遠慮してしまうこともあります。「遊びたいけど終わるまで待とう」と言う気持ちですね。
4 猫の動きを学んでいる
おもちゃを追いかけて捕らえたり、素早い動きや無駄のない動きだったりに「勉強させてもらいます」と言う気持ちになる子もいるようです。
兄弟猫は、兄猫の動きを見て遊び方を勉強します。自分に”狩り”という遊び方を教えてくれていると思うのでしょう。
5 おもちゃをとられたと思っている
猫同士でも相性はあります。ケンカはなくても、仲があまりいいとは言えず、同じおもちゃで遊ぶことのない猫たちもいます。
どちらかがおもちゃで遊んでいれば、「ぷい」と何処かに行ってしまったり、「とられてしまった!」と機嫌を損ねたりしてしまうこともあるようです。
同じおもちゃで遊ばない原因には、猫同士の相性の問題も考えられるんですね。
猫に譲り合う気持ちはあるのか?
譲り合いの精神は半々
人間が、優しさや気遣いから譲り合うような譲り合いの精神は、猫には見られません。しかし猫も譲ることはあります。それは、ケンカや争いを避けるための手段なのです。
猫の世界では、力の強さで成り立っているので、力の差で勝ち負けを示しているのです。負けるとわかっている相手に、わざわざケンカを仕掛けていかないのが、猫のやり方です。
同じおもちゃで遊ぶのを避けたがるのも、自分より強い相手に見せる行動と言えるのかもしれません。
弱い相手に遠慮する精神
猫も協調性があるようです。それは、人間と暮らして備わったと言っても過言ではありません。他の動物と仲良くできるのも、猫に思いやりの気持ちがあるからなのでしょう。
自分よりも小さな子猫や、自分よりも高齢の猫には、遠慮をすることもあります。同じおもちゃで一緒に遊ぶよりは、相手のペースを配慮して譲ってあげているのかもしれませんね。
遠慮しがちな猫
猫の中には、持って生まれた性格が遠慮がちな猫もいます。多頭飼いだと、猫の性格の違いがとてもよくわかると思います。
飼い主に甘えるときに、素直に甘えられる猫と、まわりくどい甘え方をする猫がいます。力が強くても、性格が大人しい穏やかな猫の場合、他の猫よりも感情が分かりにくかったりします。
こういう子は自分の感情を出せずに、飼い主に気づいてほしいと思っているようです。もしも、遠慮ばかりしている猫がいれば、我慢している可能性があるかもしれません。
まとめ
猫が同じおもちゃで遊ばない心理について紹介しました。猫に譲り合いの精神があると言えばあるし、ないと言えばないのです。猫の習性を考えると、譲り合ってばかりいては生きていけないのではないでしょうか?
おもちゃを獲物と考えれば、一人占めしたくなるのは当たり前です。なのに同じおもちゃを譲ってしまうのは、相手が強いから弱いからなど、相手を見て判断しているのでしょう。
猫が譲り合いの精神に近い感覚をもつようになったのは、愛情を知っているからなのかもしれませんね。