「猫に九生あり」
猫にはたくさんの命があり、9回生まれ変わることができるという諺があります。もちろんこれは迷信です。ではなぜこのような迷信が生まれたのでしょうか。猫は優れた身体能力や回復力を持っており、それらの能力が驚異的で神秘的であることが背景にあるようです。
「猫は毛皮を変えて帰ってくる」
これも上に挙げた諺とつながりがある迷信です。猫には9つの魂があるとされ、まだその魂が残っていれば生涯を終えた後、新たな毛皮に着替えて帰ってくるといわれています。大切な家族である猫を亡くした経験がある飼い主さんは、たとえ迷信でも少し信じてみたくなる内容ですよね。
本当にあった猫と筆者の不思議な体験
これからお話する内容は筆者の実体験です。とても信じ難いことではありますが、嘘偽りはありません。
亡くなった愛猫の声が聞こえた
▲8年前に亡くなったアン▲
2017年9月19日、その日は縁があり8年前に亡くなった愛猫(メスのノルウェージャンフォレストキャット、名前はアン)の思い出を語る機会がありました。もう落ち着いてはいますが、やはり思い出せば辛くなります。
そして就寝前、もう日付は変わって20日になっていた頃だと思います。部屋に飾ってあるアンの写真から声が聞こえてきました。
「時々思い出してくれてありがとう。そんなに悲しい顔しないで。もうすぐ会えるから!!」
と写真に変化はありませんが間違いなく写真の方向から聞こえました。それを聞き困惑する筆者。
そして、心の中で返答しました。「えっ!?会えるってどういうこと??もしかして私、もうすぐ死ぬとか……」するとまた声が聞こえます。
「嫌だ!!なんでそんなこと言うの?死んだりしないから大丈夫だよ。詳しいことは話せないけど、とにかくもうすぐ会えることになったの。だから楽しみにしていてね。私もすごくすごく楽しみだから。」
と言われました。もう何が起きているのか理解できませんでした。そしてその日は眠ることにしました。
運命の再会を果たす!?
声が聞こてから3日後、筆者と筆者の家族は偶然ペットショップに立ち寄ります。そこで出会ったのがミルク(筆者の別の記事にも登場しています)でした。ミルクを抱っこしたとき、突然ミルクから声がしました。
「久しぶり!!やっと会えた。やっぱり言う通りだったんだ。本当に会えた。」
と嬉しそうに語りだしました。驚きながらも冷静に「えっ!私のこと知ってるの?初対面じゃないの?」と心の中で聞き返します。すると
「忘れちゃったの?私はずっと楽しみだったんだよ。」
と寂しそうに答えました。そこでようやく3日前の出来事を思い出しました。よくその声を聞くとミルクから聞こえる声はアンの声と同じ声でした。そして「ごめん。じゃあ、もしかして……」と言うと
「そうだよ!私だよ!!」
と答えてくれました。涙が出そうでした。それを堪え「絶対に連れて帰るからね!!」と約束しました。ミルクには持病があるということもあり、両親は悩み店員さんともよく話し合いました。
思わずこの一部始終を語ろうかと考えましたが、ミルクが「今はダメ。本当に信じてくれると思ったら(信じてくれると確信してから)話して。今じゃないからもう少し待って」と言ってきました。
筆者はミルクの言いつけを守り、別のアプローチで説得を試みました。ミルクとの出会いにはこうした不思議な出来事の果てに起きた奇跡的な出会いでした。
ちなみに聞こえてきた声は幼い女の子の声でした。アンが亡くなったのは生後5ヶ月で、死因はFIP(猫伝染性腹膜炎)でした。
ミルクのその後
不思議な出来事は帰宅後も続きました。まず、鳴き声がアンと瓜二つでした。普通の「ニャー」という鳴き声もそうですが、アンはまるでフクロウのような特徴のある声を時々出す猫でした。
それも見事にミルクが披露してくれました。この鳴き声を聞いたときは母も驚いていました。また細かな仕草や性格、好きな玩具までそっくりでした。
愛猫ミルクとの接し方で心がけていること
以上のように不思議な体験をし経てミルクと出会うことができましたが、筆者には心がけていることがあります。
それは、たとえアンと似ていたとしても言い伝えが本当にあったとしてもミルクはミルクであるという自覚を持つことです。アンと過ごした期間はたったの2ヶ月間だったこともあり、後悔もたくさんありました。
だからこのような体験ができたことも再会と思えるような出会いがあったこともとても嬉しかったです。しかし、新たな命として誕生したからにはミルクとして大切にすることが望ましいと思っています。
愛猫ミルクとの出会いで変化した心境
アンの死後、当時聴いていた曲や好きだった小説などあんとの思い出に繋がることから避けて生活してきました。アンの写真も飾ってあるもの以外は見ることができませんでした。
ところがミルクが我が家に来て以来、これらの思い出に触れても辛くなることはなくなりました。ミルクはアンとの思い出の扉を再び開けさせてくれた存在だと思っています。
まとめ
今回は猫にまつわる言い伝えと筆者の体験談を書かせていただきました。
この体験を通して、何気ない日常には理屈では説明がつかないような出来事も存在するのかもしれないと学びました。
そして信じるか信じないかという問題ではなく、このような言い伝えや不思議な体験は、立ち直れないほどの悲しみから一歩前進させてくれるきっかけを作ってくれるものだと感じました。