猫が飼い主の布団に入って来るのはどうして?
猫には個体差があって飼い主の布団に潜り込む猫もいれば、布団の上には乗っても中には入ってくれない猫もいます。猫が布団の中に入って来るのは、どのような気持ちがあるからでしょうか。
寒いから
猫が布団に入って来る一番の理由は、寒くて少しでも温かい場所を探している時です。猫は一般的に寒がりという印象がありますが、実際は雪の中でも平気で駆け回ったりするため、極端に寒がりというほどではありません。
ただし猫の場合は寒さに強いのは長毛種の場合であり、短毛種の猫はやはり寒さを苦手としています。そのためどこでもいいから潜り込み、自分の体温を逃がさないようにして温かくしようという考えから布団に入って来ます。
つまり飼い主がいてもいなくても、どちらでもいいというのが本音になってくるでしょう。そのいい例が飼い主がいなくても布団が敷いてあれば猫はその中に潜りこむことがあり、これは布団の中に入れば温かくなることを知っているからです。
猫も夜寝るようになったから
野生の猫は夜行性であり、朝方や夜になると活発に動き出します。そのために猫の目は暗がりでも見えるように瞳孔が変化する機能を持っていて、それからすると人間とは生活リズムが合わないのが普通でした。
しかし人間と一緒に生活を続けて行くと、猫も次第に飼い主の人の生活パターンに自分の体内時計を合わすようになっていきます。飼い主の生活リズムに合わせるようになると飼い主が眠くなったら猫も眠くなり、そのまま布団の中に入って来るのです。布団の中の環境が気に入ればそのまま寝てくれますし、気に入らなければすぐに出て行ってしまいます。
仲間と密着して寝たい
猫は飼い主であっても人間という見方はしておらず、自分と同じ少し大きな猫という感覚を持っています。
猫も猫同士でくっついて寝るのが好きな性格の固体がいて、子猫の時に兄弟が多くいたり、ずっと複数の猫と生活をしていれば体をくっつけて寝るという習慣ができているので、布団の中で飼い主とくっついて寝たいと考えるようになります。
一緒に寝てくれる猫の特徴
猫には性格があり、最初から一緒に寝てくれる猫もいれば、いつまで経っても別々に寝る猫もいます。一瞬だけでなく、ずっといてもらう猫の性格はどのようなものでしょうか。
甘えん坊
猫に布団にいてもらうために最も大切なのは、自立心があまり強くなく、飼い主に甘えるのがとても好きな性格を持っているかどうかです。
猫にとっても温かくて柔らかい寝床は魅力的ですが、例え猫同士でも密着することが好きではないタイプでは、飼い主がいなければ布団の中にいても、入ってくれば逃げ出す可能性がとても高くなっています。
甘えん坊な性格の猫種であるラグドールなどは一緒に寝てくれる確率は高いでしょう。MIXの場合は一緒に生活をしてみて、飼い主に寄り添う機会が多いのかで判断して、触られたり抱き上げても嫌がらないかどうかで、甘えん坊な性格かどうかがわかります。
性別ではメスは独立心が強い場合が多く、子供の頃に去勢手術をしたオスはその時の性格が残るので、飼い主にも甘えてくれる傾向が強いという説もあります。
人見知り
猫は基本が単独行動なので、犬のように社交性があまりありません。そのために特定の人にしかなつかなかったり、複数の動物との共同生活を酷く嫌がる場合があります。
このような猫は飼い主への依存度が強く、飼い主がいる時はべったりとしたがります。そのため寝る時も飼い主の近くにいたいと考えるので、布団に入ってくれるでしょう。ただし飼い主への依存度が全て愛情に直結するわけではないので、後は飼い主がどのように接するかにかかっています。
猫が一緒に寝たい人とは?
どうしても一緒の布団に寝たくて無理やり猫を入れても、それは逆効果にしかなりません。猫の方からその気になってもらうには、どのような方法を行えばいいのでしょうか。
信頼してる人
どんなクールな猫でも飼い主に甘えたいという時があり、その時に素っ気ない態度をすると猫も飼い主に甘えても無駄だという認識を持ちます。しかし飼い主がきちんと対応してくれれば、猫もこの飼い主なら甘えても大丈夫だと考えるでしょう。まずは猫との距離を短くして、信頼関係を築くことが大切です。
寝相がいい人
いくら猫が布団の中に入ってくれても、飼い主の方の寝相が悪ければ猫も退散してしまいます。誰でも安眠できないような場所では寝たくないと考えるので、それは猫であっても同じです。
猫と一緒に寝たいという希望がある場合には、まず自分の寝相がどうなのか考えてみて下さい。そんなに悪くなければ問題ありませんが、動き回る人であれば猫と一緒に寝るというのは、夢で終わる可能性が高くなるでしょう。
また、あまりにも小さい子猫の場合は踏みつけてしまう可能性もあるのである程度大きくなったら一緒に眠るようにしましょう。
猫と一緒に寝る時の注意点
一緒の布団で寝るということは猫と何時間も接触することになり、そこにはリスクも存在しています。猫の体には多くの細菌・カビ(真菌)・原虫・寄生虫などが付着していて、一緒に寝ることで人間にもこの細菌などが付着することになります。
この猫に付着している細菌などで人間が病気を発症することを「人獣共通感染症」と言い、獣医師も注意喚起を行っています。一緒に寝ることで必ず病気になるわけではありませんが、猫が皮膚炎や下痢など体調不良を起こしている場合には、一緒に寝るのは避けて下さい。
そして常に猫の体を清潔にするように心掛け、細菌などが繁殖しないように努めることが大事です。
まとめ
猫は気まぐれで人ではなく家になつくという印象を持っている人は多くいますが、実際の猫はそこまでクールではありません。固体差があるので単独行動を好む猫もいますが、甘えん坊で人と接することが好きな猫も多くいます。
猫と一緒に寝るのが究極の夢になっている人は、無理をせず、ゆっくりと猫とのいい関係を作り、夢を実現させて下さい。