猫の飼育方法を解説!はじめて飼う時の準備、しつけ方

猫の飼育方法を解説!はじめて飼う時の準備、しつけ方

猫はかわいいです。猫が家にいたらと想像すると、楽しくなりますよね。でも、猫の飼育にはそれなりの準備と心構えが必要です。何の用意もなく猫の飼育を始めると、困ったことになりかねません。ここでは、猫を初めて飼う時の準備やしつけ方など、猫の飼育方法を解説します。

猫の飼育の心構え

子猫の顔のアップ

一生面倒を見る

猫の飼育を始めたら、当たり前ですが一生面倒を見る必要があります。猫の飼育は簡単なことのように思えますが、猫はペットの中では比較的長生きで、十数年から20年近く生きることもあります。その間に飼い主の方にも様々な変化があるでしょう。自分自身の病気や老いの他、仕事が変わることや引っ越し、結婚や出産など。

20年先まで猫の飼育が可能かどうか、じっくり考える必要があるのです。また猫も年を取ると病気をすることも多くなります。病気だけではなく、猫の飼育には介護が必要になることもあるのです。

毎日世話をする

猫の飼育は、餌を与えておけばいいだけではありません。トイレの掃除は毎日必要ですし、長毛種では特にこまめにブラッシングしてあげる必要があります。爪切りも必要ですし、猫の飼育には猫のケアをするための時間も確保できなければならないのです。

猫には飼い主と遊ぶことが大好きな子もいますので、猫の飼育にはおもちゃなどを使って遊んであげる時間も必要ですね。年を取って体が弱くなったり闘病する猫には、介護が必要なこともあります。

費用がかかる

猫の飼育にはキャットッフードなど餌代の他、トイレの砂なども切らさないように購入しなければいけません。爪とぎや、おもちゃなども必要です。

猫の飼育には動物病院でのワクチン接種や去勢・避妊手術もそれなりのお金がかかります。病気やケガをすれば治療も必要です。猫の飼育には、それらの費用を捻出し続けられるのか、確認する必要があります。

しつけが必要

猫の飼育にはしつけも大事です。猫はその習性からトイレのしつけは簡単なことが多いですが、猫の性格や環境、避妊・去勢手術の有無によってはおしっこやうんちのトラブルが起きることもあります。爪とぎも用意してあげた爪とぎを自然に使ってくれる子もいれば、爪とぎがあってもなくても家具や壁をボロボロにしてしまう子もいます。そのような場合には、爪とぎをして欲しい場所でだけ爪とぎをするようにしつけと工夫をしなければなりません。このように、猫の飼育を始めてから猫と飼い主が快適な生活を送るためには、しつけが必要となることもあるのです。

猫の飼育でかかる費用

紙幣と小銭と黒猫

猫の飼い始めの費用

猫の飼育を始めるに当たって最初に必要な費用は、およそ24,300円だと思います。

内訳

飼育に必要なこと・物金額(およそ)
動物病院費11,000円
キャリーバッグ5,000円
猫のトイレ3,000円
猫のトイレ用の砂500円
爪とぎ1,000円
餌入れと水入れ1,000円
猫の爪切り800円
キャットフード2,000円

動物病院は自由診療のためかかる金額が一定ではなく、猫の飼育に必要なトイレや餌もメーカーや製品によって価格が大きく変わりますので一概には言えませんが、目安としてはこれくらいだと思います。子猫から飼い始めた場合、おうちに迎えて少し経った頃にワクチン接種と健康診断を兼ねて動物病院に連れて行くことになります。保護した子猫の場合には、保護してすぐに病院に連れて行く必要があることもあります。子猫の健康に特に問題がない場合は、この迎えてすぐの診察と数回のワクチンに上記のような金額が必要になるでしょう。

これらはあくまでも猫の飼育に当たって最初にかかる必要最小限です。その他、おもちゃも必要になりますし、キャットタワーなどもあると運動不足解消に役立ちます。ケージに入れるならケージ代もかかりますし、ベッドもあるといいですね。また、キャリーバッグやトイレと餌入れ、水入れは気に入って使ってくれれば一生買い替える必要はないかもしれませんが、トイレ用の砂と餌は消耗品です。爪とぎもボロボロになったら買い替える必要があります。

猫の飼育に必要な1ヶ月あたりの費用

最初に揃える必要があるもの以外に、猫の飼育で定期的に必ず購入する必要があるのが、餌とトイレ用の猫砂です。成猫では1匹の1ヶ月あたりの餌代は、およそ4,000円だと思います。ドライフードだけで済ますなら、もう少し安くなるかもしれません。

トイレの猫砂は、我が家では1ヶ月で2袋ほど使いますのでひと月あたり1,000円前後です。餌代と猫砂代で月5,000円程度になります。ただし、おやつやおもちゃを買ってあげたり、爪とぎを買い替えたりするなどで、実際にはこれでは収まらないことが多いです。

猫の飼育に必要な年間費用

猫の飼育に餌と猫砂代で月5,000円かかるとして、1年で6万円になります。これにワクチン接種やノミ・ダニ予防薬、フィラリア予防薬などの動物病院代、生活用品の買い替えなどを足すと、9万~15万円が必要になります。病気やケガをすれば、これに治療費が加算されます。

猫の飼育に必要な生涯費用

1匹の猫が15年生きたとして、最低でも140万~230万円です。これにはケガや病気の治療費は含まれていませんので、あくまでも生涯を健康で過ごせたと仮定した時の費用です。しかし、病院にかかる必要のある病気を何もせずに生涯を終える猫はいないと考えられます。猫の飼育には、お金がかかることがわかります。

猫の医療費

どんなに元気な猫ちゃんでも、時には病気になり、思わぬ事故に遭ったりするものです。ですから猫の飼育にかかる費用には、医療費も含めて考えた方がいいでしょう。

動物病院は自由診療です。大体の相場というものはありますが、治療費には明確な基準がなく、病院の設備も様々なので、各動物病院が自由に設定しています。またペット保険に加入していれば別ですが、基本的には全額自己負担なので、請求書の金額は大きくなります。

主な診察・治療費

診察・治療内容金額(およそ)
初診料1,000~1,500円
時間外診療1,500円
点滴3,000~4,000円
レントゲン4,000円
注射1,500円
その他様々な検査1,500~1万円

入院すると1日およそ2,500~3,000円かかります。点滴や検査、処置が必要な入院では1日あたり15,000円ほど、またはそれ以上かかることもあります。手術を受ける場合、内容によっても変わりますが、数万円はかかります。10万円以上になることも珍しくありません。

例えば風邪や下痢で動物病院にかかるだけで、5,000~1万円が必要です。通院が必要な病気では、かなりの家計の負担になってしまうことがわかります。

また、繁殖させる予定のない場合、雌は避妊手術、雄は去勢手術を受けさせることが推奨されています。その場合、避妊手術は15,000~30,000円ほど、去勢手術は10,000~20,000円ほどのことが多いと思います。

猫をどこでお迎えするか?

手のひらの上の黒猫の子ども

ペットショップで購入する

猫の飼育を始めようと考えたら、まずペットショップが思い浮かぶのではないでしょうか。ペットショップに行くと、すぐにも連れて帰りたくなってしまうかわいい子猫たちに会えますね。

ペットショップではよく見てお気に入りの猫を決められますが、それだけでなく購入前には健康状態をよく確認しておきましょう。衝動買いは控え、何度か通って性格を見ておくことをおすすめします。ペットショップなら猫の購入時に、猫の飼育に必要な生活用品も同時に購入できるので便利ですね。

ブリーダーから迎える

猫の飼育と繁殖を行っているブリーダーのところにいるのは、多くが血統書付きの純血種です。ブリーダーから子猫を迎えるメリットは、生まれ育った飼育環境を確認できるということです。親猫やきょうだい猫も見ることができます。きょうだいと長く過ごした子猫の方が、社会性が養われると言います。しつけが済んでいることも多いです。つまり、お迎えするまでの間、身体的にも精神的にも良い環境で過ごした子猫を迎えられることが多いでしょう。健康面については、遺伝性疾患についてのチェックを行っているブリーダーさんも多くいます。

動物愛護施設から引き取る

猫の飼育を始めるのに、動物愛護施設から引き取るという方法もあります。動物愛護施設から猫を引き取る場合は、インターネットで検索するなどして、信頼できる団体かどうか確認しましょう。自治体の保健所や動物愛護センターなどでも、里親を探していることがあります。民間にしろ自治体の施設にしろ、譲渡会が様々なところで行われていますので、チェックしてみてください。

里親募集を利用する

専門サイトの掲示板などで、個人的に里親を募集していることや、保護猫の情報が公開されています。譲渡には条件がある場合もありますので確認してくださいね。猫の飼育が困難と判断されたり、一人暮らし、先住猫がいるなどで譲ってもらえないことがあります。

捨て猫

捨て猫の飼育をする場合もありますね。捨て猫を拾ったら、猫の飼育を始める前にまず獣医さんで健康状態をチェックしてもらいましょう。病気を持っていることもあり、治療が必要な場合があるからです。ノミ・ダニの駆除と予防やワクチン接種もしてもらいましょう。

猫の飼育で必要なもの

おもちゃが入ったカートにつかまり立ちする猫

餌とフードボウル

SuperSunny ペットボウルスタンドセット ステンレス製 えさ入れ ごはん皿 お水入れ 猫 犬
¥2,280円(税込)

猫の飼育でまず第一に必要なのが食事です。キャットフードとともに、餌と水を入れるフードボウルが必要です。猫によって、高さがある食器を好む子も高さのない床に直接置いた食器を好む子もいます。2つセットなら、それぞれに餌と水を入れられます。こちらはステンレス製なので洗いやすく、清潔に使えますよ。
子猫のうちは高さのある食器は食べ辛いと思いますので、子猫のうちは床に直接置くタイプの食器の方が良いかもしれません。

トイレと猫砂

花王 ニャンとも清潔トイレセット ドームタイプ ライトベージュ [猫用トイレ本体]
¥3,700円(税込)

猫の飼育が始まった初日からトイレのしつけを始めましょう。ニャンとも清潔トイレセットはシステムトイレです。

猫のおしっこはトレーに落ちる仕組みになっていますので、おしっこの後片付けの回数を減らすことができます。専用の抗菌シートを敷くことで、臭いも防ぎます。オープンタイプなのでお手入れは楽ですが、猫砂が飛び散ることがあります。

システムトイレは多くのメーカーから様々な製品が発売されています。このシステムトイレにも多くのラインアップがあり、トイレ本体の大きさや屋根や囲いの有無、砂の粒の大きさなどが選べます。

子猫のうちはトイレの入り口が高いとトイレに入り辛いでしょうし、屋根の有無や砂の好みなど、最初はその子がどんなトイレを好むかが分かりませんので、浅くてシンプルなトイレ本体と基本的なトイレの砂を用意し、成長に合わせて、また猫の好みをつかんでから一生使う予定のトイレを用意するのも良いかもしれません。

キャリーバッグ

リッチェル キャンピングキャリー ダブルドア S ピンク
¥7,999円(税込)

動物病院へ連れて行くのに、なくてはならない猫の飼育のために必要なものがハードタイプのキャリーやキャリーバッグです。猫ちゃんの移動を安全なものにするためにも必ず用意しましょう。

定番のハードタイプのキャリーなら丈夫で、猫が暴れても安心です。ダブルドアタイプなら扉は上部にもついているので、猫ちゃんの出し入れが楽にできます。この商品はシートベルトに固定できるので車で移動する方にも特におすすめだと思います。

また、この商品のように前面と上面の両方から開けられ、さらに上半分が外せるタイプのものは、猫が病院でキャリーから出るのを嫌がった時や攻撃的になった時、軽い処置をする時に役立つそうです。

猫の飼育する時のしつけ方

猫のトイレに入っている2匹の子猫

トイレのしつけの仕方

猫を初めて飼う方は、しつけに戸惑うかも知れません。でもしつけは猫の飼育では大切で、特にトイレを覚えてもらわなければ困ったことになりますよね。

トイレに行きたい仕草を見極める

猫がトイレに行きたそうな素振りを見せたら、猫をトイレにつれていくことが第一歩です。それには猫の様子を観察します。猫はトイレに行きたくなると床の匂いを嗅ぎながら歩き回ります。

そのうちに、砂を引っ掻くような行動を始めますので、その段階でトイレに連れて行きましょう。トイレで用を足せたら優しくなでて褒めてあげてくださいね。好きな食べ物をあげても良いでしょう。

それを繰り返していると自然と覚えてくれますよ。猫はもともと砂の上でトイレをする習性があるので、うまくいけば一度で覚えてしまうこともあります。トイレのしつけでは、猫のトイレサインを見逃さないようにしましょう。猫の飼育をはじめてから覚えてくれるまで時間がかかった場合には大変ですが根気よく続けてください。

爪とぎのしつけの仕方

猫の飼育では爪とぎのしつけも重要です。猫に爪とぎのしつけができていないと、どこでも爪をといでしまい、家具や壁をボロボロにされてしまいます。用意した爪とぎで猫が爪をといでくれるようしつけをしましょう。

複数設置する

一度でも家具や壁で爪とぎをしてしまうと、何度も同じ場所で爪とぎをしてしまいます。猫を家に迎える前に爪とぎを購入しておきましょう。爪とぎは数ヵ所に設置するのが望ましいです。種類も床に置く物や壁に立てかけるタイプ、段ボール素材や麻ひものものなどいろいろありますので、数種類を用意して猫の好みを知るのがおすすめです。

場所を教える

爪とぎを置いたら、そこに猫の匂いをつけてあげます。猫を爪とぎに連れて行き、猫の前足を持って、爪とぎにこすりつけます。猫は自分の匂いがついていると、そこで爪をといでくれるようになります。

他の場所で爪とぎをしそうになったら、爪とぎの場所まで連れて行き、前足を持って爪とぎをするようにこすりつけるということを続けましょう。無理はしないように気を付けましょう。猫が嫌だと思ってしまったら、その爪とぎを使ってくれる可能性は低くなります。1週間ほどで、爪とぎの場所を覚えてくれますよ。家具や壁などで爪をといでしまったら、猫の匂いを拭き取ってください。

して欲しくない場所での爪とぎをなかなかやめてくれない場合、苦い臭いと味のするしつけスプレーを利用したり、家具やシールタイプの壁紙でその場所をふさいでしまったりすると良いでしょう。籐の家具など、猫がどうしても爪をとぎたくなってしまう家具がある場合には、猫にその家具で爪をとぐことをやめさせようとするよりも、その家具を猫のいない場所に置くようにしましょう。

まとめ

頭をなでらて気持ちよさそうに目を閉じてる猫

猫がいる生活って憧れますよね。でも衝動的に猫を飼うのはちょっと待ってください。猫の飼育には準備や心構えが必要なのです。10年以上生きる猫を最後まで責任を持って面倒が見られるのか、費用もそれなりにかかりますので、よく考えなければいけません。

猫の飼育を始めるなら猫の飼い方やしつけ方をよく知っておきましょう。飼ってから慌てないように、猫の飼育に必要な生活用品も揃えておくことです。

まずトイレと餌は、猫が来たその日のうちから使いますので、必ず事前に準備してくださいね。しっかりと猫の飼育に適した環境を整えて、新しい家族となる猫ちゃんを迎えてあげましょう。

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