「空き箱を置くだけ」でストレス解消&病気の防止効果があるの?
普通、トイレに行く回数が減ったら、尿路結石や腎臓病を疑いませんか?また、食欲が落ちれば風邪を引いたか、どこか具合が悪いのかと考えますよね。
まさか猫が、「入り口をまたぐのが辛いからトイレに行きたくない」とか、「頭を下げてずっとご飯を食べるのが辛い」と感じているなんて、思いもよりません。猫は年を取っても可愛いまんま、ほとんど姿が変わりませんので、なおさらです。
でも、月日を重ねれば、猫もちゃんと年を取っています。「何だか変ね」と思った時には、もうけっこう苦労しているかもしれません。
猫のトイレステップやご飯台は、人間にとっての手すりや杖みたいなもの。年齢を感じるようになったら、まずは空き箱でトイレやご飯のサポートをしてあげましょう。
トイレステップ
我が家では、4年かけて4つあるトイレ全部に葡萄の空き箱を置きました。葡萄の空き箱は頑丈なので、詰め物なしでもそのまま使え、とても重宝しています。
ただ、これからも毎年葡萄をいただけるとは限りませんし、幅が若干狭いので、今回別の空き箱でリニューアルしてみました。
350mlのビール24缶入りの箱は、横幅もあって高さもピッタリ、申し分ない大きさです。ただ、足場になる部分弱いので、猫が乗っても平気なくらい、中に詰め物をしなければなりません。
もし変にへこんでしまうと、その不安定さを嫌がって猫に使ってもらえないからです。重石にもなりますから、頑張って中に色々詰め込みましょう。
《材料》
- 350ml×24缶の段ボール箱
- 中に詰めるための、新聞紙や雑誌、要らない本や段ボール
- 布ガムテープ
《作り方》
①段ボールを用意します。
②中に新聞紙や段ボールを詰め込みます。
(紙類が多すぎると重くて使いづらいので、別の段ボールで調整してくださいね。)
③ポンポンになるまで詰めたら、布ガムテープで留めて出来上がり。
後は、お部屋の雰囲気に合わせ、お好きなデコレーションをしてください。私は余ったタイルマットを上に乗せました。
せっかくなので、もう一段低いステップも作ってみました。爪とぎ段ボールを半分に切って貼り合わせ、2つ重ねて手前に置くと、ほど良い段差になってくれました。これで脚が上がらなくなっても安心です。
《設置後の反応》
これは先代のトイレステップです。
ターゲットは18歳のてんかん持ちの長男猫。葡萄の空き箱ステップを置いてからは、トイレへの出入りが頻繁になった上、ステップに前脚を置いて排便するようになりました。
便秘で苦労している彼ですが、おそらく踏ん張りが効くようになったのでしょう。トイレの外で用事を済ますことがほとんどなくなりました。
ご飯台
年を取ると、前脚で頭と上半身を支えながらご飯を食べるのが辛くなるようです。体格差があるので「床から何㎝が良い」とは言えませんが、前脚をあまり曲げずにすみ、しかも頭を下げて食べられる高さが食べやすいようです。
雑誌などで調整をして、ほど良い高さを見つけてあげてくださいね。
我が家は、靴の空き箱を使っています。
食べるのが下手な長男猫のために、猫ご飯のストックをストッパーにして、お皿が奥へ行かないようにしています。
《材料》
- 靴の空き箱ほか、何でも
- 汚れ防止のための、クリアホルダーやビニールクロス、トレイなど
《作り方》
①ご飯置き場に、空き箱を置きます。
②汚れ防止用に、クリアホルダーやビニールクロス、トレイなどを敷きます。
③食べる姿を見ながら、高さを調整します。
《設置後の反応》
16歳で死んだ次男猫は、大柄で体格が良いのに脚が悪く、身体を支えるのに苦労していましたが、ご飯台を置いた後は、台の前でご飯を待つようになりました。
てんかんの発作後の長男猫は、最初は腹ばいで食べていましたが、食べにくいのかすぐに食べるのを止めてしまいます。それが、本の上に置くともう少し長い時間食べてくれたので、以後、長男専用のご飯台も作りました。
最近は、水のお椀も台の上です。
まとめ
猫に限らず、当たり前にできていた排泄と食事に困難を感じるのは相当なストレスです。しかも、トイレを我慢すると腎臓病や便秘が深刻化しますし、年を取って食が細いと体力の低下につながります。
ネットショップで良いのがないかと迷う前に、まずは家に空き箱がないか探してみましょう。格好いい市販品は、その後ゆっくり探せばいいのです。
ちょっと空き箱を置くだけで、猫は楽しく健康に過ごせるようになるのです。少しでも早く、楽にしてあげてくださいね。