猫の『まばたきの回数』が少ない理由3つ

皆様は猫がまばたきをする瞬間を見たことがありますか?恐らく意図的にするものは見られても、自然とするものに遭遇する頻度は少ないはずです。それは何故なのでしょうか。
実は猫という動物は、人や犬と比べてまばたきの回数が圧倒的に少ない動物なのです。ここではその理由を3つ紹介いたします。
1.涙の量が多いため
人間が無意識にまばたきをするのは目の乾燥を防ぐため。一旦目を閉じて細菌やゴミを洗い流し、新たに清潔な涙で目を潤すことが目的となっています。
一方、猫は元々涙の量が多いので、人間ほど頻繁にまばたきをせずとも潤いをキープすることができます。
ただその代わり、鼻涙管が狭いペルシャ猫やエキゾチックショートヘアなどの猫は涙が溢れやすく、『流涙症』になりやすいのが玉に瑕です。
いわゆる鼻ぺちゃ系の猫と暮らしている飼い主さんは、涙やけ予防として目の周りのケア(涙を拭うケア)をしっかり施してあげてください。
2.『瞬膜』という名のワイパーがあるから
いくら涙の量が多いとはいえ、さすがに全くまばたきをしないというわけではありません。猫も1分間に3回程度はまばたきをしています。
ちなみに人間は1分間に約20回まばたきをします。具体的な数字を見ると、いかに回数が少ないかが伝わってきますよね。
実は猫の目には"第三の瞼"と呼ばれる『瞬膜』というものが備わっています。うたた寝をしていると目頭に白い膜が出現することがありますよね。その膜こそが瞬膜です。
瞬膜には瞬時に汚れを洗い流すワイパーのような役割や、油脂分を補う機能があります。
元々の潤いとコーティングの相乗効果によって、猫の目はまばたきの回数を減らすことができるのです。
3.戦闘中に死なないため
皆様は運転中にくしゃみが出そうになり、そのまま出てしまった結果、危うく事故を起こしかけたという経験はありませんか?
猫の場合は天敵と死闘を繰り広げることがあります。その際にまばたきをしてしまったら、命を落とし兼ねませんよね。つまり物理的にまばたきを減らすことで、猫は自分自身の命を守っているのです。
ちなみに人間にも瞬膜の名残りはあります。ただ何かの拍子に出てくることや、生活の役に立つことはありません。
頻繁にまばたきをしていたら要注意!

猫のまばたきの回数が少ないのは、主に瞬膜の活躍によるものでした。これは猫種を問わず、全ての猫に共通しています。
つまり、日常で頻繁にまばたきをするのはイレギュラーなことで、何らかのトラブルが起きているサインになります。
もしも愛猫が何度もまばたきをしていたら、瞬膜が常に出ていたら次のような病気を疑ってみてください。
結膜炎・角膜炎・角膜潰瘍など
まずは結膜炎・角膜炎・角膜潰瘍などの目のトラブルです。
いずれもまばたきの増加が見られます。加えて目ヤニが増える、目を擦るなどの症状が出てきます。
愛猫がしきりに目を気にする仕草が見られたら診察を受け、適切なケアをしてあげましょう。
2.猫カリシウイルス感染症
猫カリシウイルス感染症は、いわゆる猫かぜです。
主な症状は発熱・くしゃみ・食欲不振などで、悪化すると肺炎になる恐れがあります。一見すると恐ろしい感染症ですが、カリシウイルス自体はワクチン接種によって発症を予防することが可能です。
猫は熱に浮かされるほど体調を崩した時、瞬膜が出たままになることがあります。まばたきの回数もさることながら、日々の生活の中で瞬膜の位置を観察することが非常に重要なのです。
単なるうたた寝では目が覚めたと同時に瞬膜が元の位置に引っ込みます。瞬膜は本来、ワイパーのような役割を果たすときのみ現れるものです。
もしも異変があれば、肺炎に発展してしまう前に治療を受けましょう。
まとめ

猫のまばたきの回数が少ないのは、瞬膜のはたらきによるもの・涙の量が多いことなど物理的なものが関与していました。
そしてこの2つは、戦闘中の身も守ってくれる大切な役割を担っています。いざと言う時にまばたきをして、命を落とすことがないようにできているのです。
逆にまばたきが多いと感じたら、目を気にする素振りがないか・くしゃみや鼻水、咳や食欲不振などの症状がないかよく見てあげてください。
瞬膜が出たまま戻らないという状態であれば診察を受けるようにしてください。
最後に、飼い主さんと目が合うたびにゆっくりまばたきをするのは愛情表現です。これが頻繁に見られるのは『大好き』が止まらないということになります。もちろん愛情表現は個体差があるので、まばたきという手段を取らない猫もいます。
いずれにせよ猫は、無意識にまばたきをする回数は少ない動物です。日々の健康チェックに役立ててみてください。