『治療費が高額』になりやすい猫の病気5つ 急な出費に備えるための対策方法も

『治療費が高額』になりやすい猫の病気5つ 急な出費に備えるための対策方法も

生きている以上、避けられないのが怪我や病気です。今回は、『治療費が高額』になりやすい猫の病気を大特集!備えあれば憂いなし!?急な出費に対する対処法もご紹介いたします。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

『治療費が高額』になりやすい猫の病気5選

猫とお金

完全室内飼育への理解が深まった今、猫の平均寿命はますます伸びています。

とはいえ、一生涯にわたって全く病気をしない猫など存在しません。猫を迎えたらそれなりの覚悟が必要です。

ということで今回は、いざという時のために知っておきたい『治療費が高額になりやすい病気』を5つ紹介いたします。

1.FIP(猫伝染性腹膜炎)

本来はあまり害を及ぼさない猫コロナウイルスが突然変異を起こし、暴走する病であるFIP。かつては致死率100%と言われるほど恐ろしい存在でした。

そんなFIPにも遂に治療可能となってきました。それは皮肉なことに、人間界でパンデミックを起こした新型コロナウイルスが関与しています。

新型コロナウイルスの治療薬として開発されたモルヌピラビルは飲み薬として、レムデシビルは注射薬として猫のFIPに効果があるとわかったのです。

更にかつては100万円を超えるほどの治療費がかかっていたFIPの治療費も、現在では10万円〜20万円ほどに抑えられています。とはいえ、急な出費としては決して安価なものではありません。

現在日本で暮らす猫の多くは猫コロナウイルスを保有しているといわれています。過度に恐れる必要はありませんが、頭の片隅にあると安心です。

この物価高の中で貴重な資金を貯蓄に回すのは大変なことですが、塵も積もれば山となるという思いで少しずつ蓄えておけるといいかもしれません。

2.腫瘍

手術を受ける猫

腫瘍はもし摘出可能だった場合、手術費用は腫瘍の種類によりますが約10万円前後~の費用がかかる可能性があります。。更に抗がん剤が必要な場合は別途費用がかかりますし、多くの治療が初期段階では入院になります。

そこに加えて検査費用がかさむとなると、身を削るような出費になることが想像にかたくないでしょう。

ちなみに猫に多い腫瘍は悪性リンパ腫・扁平上皮癌・乳癌などです。乳癌に関しては早期の避妊手術で約9割は予防することができます。

これを踏まえ、該当する腫瘍に対する治療の保証があるペット保険に加入することも検討してみるといいかもしれません。(避妊・去勢手術は保証外)

3.歯周病

猫の口腔内はアルカリ性のため、人間のように虫歯になる心配はほぼありません。ただ、歯周病は別の話。

長年にわたって蓄積した歯垢や歯石、猫風邪の原因となるウイルスなどの関与によって猫も歯周病になる恐れがあります。

いざ重度の歯周病になってしまうと抜歯が必要になり、その際は全身麻酔と入院が必須になることから治療費は10万円を超えることが想定されます。

出費による痛手はもちろんですが、猫の体にも負荷がかかること、高齢になれば手術自体にリスクが伴うことも視野に入れておくことが大切です。

これから猫を迎える方は、子猫のうちから歯磨きをしてあげてください。歯垢を適切に除去し、歯石を防ぐことができれば歯周病も防ぐことができます。

既に猫と暮らしている飼い主さんは、デンタルケアにつながるおやつやサプリメントの活用を検討してみるといいかもしれません。気になる方はかかりつけの動物病院に相談してみてください。

4.慢性皮膚炎・慢性腎臓病など

皮下点滴を打つ猫

慢性皮膚炎や慢性腎臓病など"慢性"と名のつく病気もまた治療費が高額になることが想定されます。その理由は治療が長期にわたるからです。

慢性腎臓病の場合は1年間にかかる治療費の平均は約27万円とも言われています。腎臓病はペット保険の補償対象になるケースが多いものの、中には除外となっているケースもあるため注意が必要です。

一方の慢性皮膚炎は1年あたり約51,000円〜117,000円ほどかかるとも言われています。特に皮膚炎は若年層にも起こり得るものなので、ほぼ一生涯の付き合いになる可能性があります。

ペルシャやヒマラヤンなど、皮膚炎になりやすい猫種のお迎えを検討する場合はペット保険の加入も考えてみるといいかもしれません。

猫にとっては腎臓病が非常に身近な病気となるため、飲水量の確保やトイレを清潔にすることでしっかりと予防していきましょう。

皮膚炎も日頃のケアが大切です。こまめなブラッシングと観察を怠らないようにしてあげましょう。少しでも違和感を覚えたら獣医さんに相談するようにしてください。

5.尿路系疾患

猫は元々水を飲む習慣がほとんどない動物です。これが先ほどの腎臓病のリスクを上げる他、尿路系疾患になりやすい原因です。

中でもオス猫は尿道が細く湾曲しているため、石が尿道を塞ぐリスクがより高まります。結果的に手術を必要とするケースが出てくるため、治療費も高額になります。

その額はなんと約25万円程度とも言われています。日頃から水を飲ませる工夫を凝らしたり、ウエットフードを活用するなどをして予防することが治療費の節約につながります。

尚、ペット保険の補償に関しては会社によって条件が異なるケースが多い病気です。検討中の方はどこまで補償してくれるのかをよく吟味するようにしてください。

まとめ

電卓を見る猫

今回は『治療費が高額になりやすい病気』を紹介いたしました。 治療費はあくまで一つの参考値です。必ず獣医師や病院に確認しましょう。

それぞれの病気に対する費用や、ペット保険の補償について事前に知っておくことはもちろん重要なことです。

しかしそれ以上に大切なことがあります。それは未然に防ぐ努力を怠らないこと。予できないものもありますが、予防可能なものに関しては、できる範囲で無理せず行ってみましょう。

愛猫にストレスをかけないこと・規則正しい生活を送ること・猫という動物に対する知識を持つことなどを意識してみてください。

病気自体がしっかり予防できていれば出費がかさむ心配がありません。それでも万が一病気になってしまったときは、早めに獣医さんに相談するようにしてください。

スポンサーリンク