猫が嫌いな相手に発する3つの鳴き声

ふだんの感情表現は控えめな猫も、嫌いな相手に対しては特に正直。声にはっきりとその気持ちを表します。拒絶するサインになる鳴き方を理解して無用なストレスやケガをする事態を防ぎましょう。
その鳴き声には、次のような3つのパターンがあります。
威嚇と拒絶の「シャーッ」
猫が口を大きく開け、歯を見せながらする「シャーッ」は、相手を威嚇してけん制している鳴き方です。耳を倒して、目が吊り上がって、いかにも怒っているように見えます。
シャーには、怖い気持ちと嫌いな気持ちの両方が含まれているので「これ以上近づかないで」「もっと離れて」という相手との距離を確保する意図があります。
知らない人や動物が必要以上に近づこうとしたときや、自分の縄張りに入ってきたときに発します。特にケージの中やこれ以上逃げ場がないという場所で、追い詰められたように感じた場合にも出やすい傾向があります。
攻撃性優位な不快感「ウーッ」
「ウーッ」という低い唸り声は、警戒と敵意の警告音です。相手から視線を外さず、すぐに動けるよう体を緊張させて「攻撃する準備があるぞ」という、相手をやっつけて排除しようとする攻撃的な意志があります。
この鳴き方は「シャー」のときよりも気持ちが強く、自分の寝床や食事中にほかの猫が近づいてきたときや、無理に抱き上げられそうになったときなどに見られます。また、見知らぬ外猫が窓越しに見えたときなどにも、発することがあります。
相手を明確な侵入者だと認識している状態なので、必要以上に距離が縮まるとケンカに発展することもあります。
最大レベルの敵意「ギャアァァッ」
「ギャアアア」という大きな鳴き声は、猫が最大級の敵意を相手に示そうとしているときの声です。背中を丸めて毛を逆立て、横を向くことで体を大きく見せようとします。
「少しでも動いたら攻撃するぞ」と、命がけで相手を追い払おうとする気持ちが込められています。限界値まで緊張しているので、猫にとっては、非常に強いストレス状態です。
ふだん飼っているとあまり聞くことがない鳴き声ですが、繁殖期のオス同士の喧嘩などで、聞くことがあるでしょう。家庭内でも、仲の悪い同居猫など敵対する猫同士が逃げ場のない場所で対峙したときに発します。
猫からの「嫌い」を発せられたらどうする?

猫が威嚇や拒絶の鳴き声を出したときは、とにかく静かに距離を取ることが重要です。なだめようとして無理に触れたり近づいたりすると、攻撃的な行動に出ることがあります。
離れるときも、いきなりバッと動くと瞬間的に猫パンチが飛んできたり、猫の恐怖心を強めたりしてしまうことがあるので、猫の顔を見ないように話しかけながら、ゆっくり離れましょう。同居猫などとケンカになっているときも同様です。
同時に、猫が安心して過ごせる空間を確保することも必要です。相手が人間でもほかの猫や動物でも、原因となっている対象から距離を取れる状況を作ることで猫の緊張は徐々に緩和されます。
もし、お迎えした猫と飼い主がまだ親密になる前であれば、毎日のお世話のほかに、できるだけたくさん話しかけることをおすすめします。猫は人の声に聞き慣れることで、少しずつ心を開いていきます。焦らずに時間をかけて猫のペースを守ってあげてください。
まとめ

猫が嫌いな相手に向けて発する鳴き声は、猫が自分の安全を守るための警告音のようなもの。このような鳴き声をされると、こちらも緊張してしまいますが、猫を制御しようとしないで、静かに距離を取って安心させてあげることがとても重要です。
猫の気持ちを無視していると、強いストレスを与えるだけでなく、攻撃によるケガにつながる可能性があります。
また、同居猫やほかのペットなどと険悪な場合には、無理に仲良くさせようとするのは逆効果です。お互いに適度な距離が保てればよいとして、猫が安心できる環境を整えることがとても大切です。