野鳥が生息する山の中で、子猫を発見

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2025年11月から3ヵ月の間、ニュージーランド南島で「トランピングの旅」を楽しんでいた英国人女性が、思わぬ「友」に出会いました。
Katie Evansさんは、ケープ・レインガからブラフまでの「Te Araroaトレイル」をハイキング中でした。レイク・サムナーからアーサーズ・パスまで歩いていたときに、思いがけず小さな子猫を見つけたのです。
レイク・サムナー森林公園はクライストチャーチの北西100kmに位置しており、国立公園に囲まれた「絶滅危惧種にとって安全な避難所」ともいわれています。環境保全省によると、この公園はカンタベリー地域のなかでも多様な森林植生が見られ、貴重な鳥たちが生息しています。しかし野良猫の増加によって、こうした鳥たちは絶滅の危機に瀕しているのです。
Katieさんは、サムナー湖の近くの道沿いにある丸太の上に、黒い子猫がちょこんと座っているのを見ました。
「バッグを置いて近づくと、子猫は丸太の下に隠れました。怯えていて栄養失調のようで、震えながらニャーニャー鳴いていました」
しかし彼女がさらに近づくと、子猫は小道を駆け下りて逃げていったのです。
バッグに入れたまま50キロ歩く

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「10分ほど追いかけて、別の丸太の下に隠れている子猫を見つけました。なんとかタオルで巻いて抱き上げると、子猫は観念したのか、そのまま落ち着いてじっとしていました」
母猫が現れるかどうか40分ほど待ちましたが、ほかの猫は見当たりません。そこで防水ズボンに包んだ子猫を山小屋まで運ぶことにしました。
「それが本当に正しいことかどうか分かりませんでしたが、このまま放っておくわけにはいきませんでした。私は猫好きですが、猫は捕食動物であり、ニュージーランドでは貴重な鳥類を保護する必要があることもわかっていたからです」と彼女。
Katieさんと子猫が山小屋についたとき、そこにはほかに3人の女性がいました。
「子猫はかなり脱水状態で、粉ミルクを与えようとしたのですが水っぽすぎて飲みませんでした。でも誰かがヨーグルトを与えたら、喜んで舐めていました」
そのあとペースト状に溶かした粉ミルクを少し食べて満足したのか、子猫は彼女の膝の上で丸くなってゴロゴロと喉を鳴らしていました。
「結局、見つけた場所からアーサーズ・パスまで、バッグに入れたまま50キロも運びました。2日半かかりましたね。山小屋に泊まったときは、みんな大喜びで子猫をかまっていました」と彼女はいいます。
飼い主が決まり、明るい未来へ

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Katieさんは子猫をBluffと名付けました。このトレイルの最終目的地と同じ名前です。
「女の子だと分かったので、正式名はLady Bluffです」
さっそくこのトレイル参加者のためのSNSのグループに子猫の写真を投稿しました。ネット民からは「正しい選択です。ありがとう」というコメントが寄せられ、Katieさんもほっと一安心でした。
「子猫はクライストチャーチにある猫の保護施設に預けようと思っていました。でも幸い、あるご夫婦から連絡があり、この猫を引き取りたいということでした。その家族は以前にも野良猫を保護したことがあるし、Lady Bluffが最高の生活を送れるだけの広いスペースもあるんです」
彼女はさっそくその夫婦に会うことにしました。その人たちはLady Bluffを見た瞬間から大好きになったといいます。2人はそのまま獣医へ付き添い、ワクチン接種、去勢・駆虫手術を受けさせました。
「猫を手放すのは心が痛みましたが、きっとすてきな家とすばらしい生活を与えてくれると信じています」というKatieさん。彼女にも猫にも、思い出深く幸せな「旅の終わり」になりました。
出典:Tramper takes feral kitten on 50km trek from endangered bird habitat