猫が迷惑に感じている「愛情表現」5選

1.寝ているときに触る・起こす
猫にとって睡眠は、体力を回復させ、健康を維持するために非常に重要な時間です。特に深い眠りについているときに、可愛さのあまり撫でたり抱き上げたりして起こしてしまうのは、猫にとって大きな負担となります。
急に起こされることで心拍数が上がり、パニックや恐怖を感じてしまうことも。これを繰り返すと、猫は「寝ているときも安心できない」と感じるようになり、常に周囲を警戒する落ち着きのない性格になってしまう恐れもあるので気を付けてください。
愛猫がぐっすり眠っているときは、触れたい気持ちをぐっと堪えて、静かに見守ってあげるようにしましょう。
2.しつこく抱っこし続ける
多くの猫は、自分の体が自由に動かせない状態、つまり「拘束されること」を本能的に嫌がります。
飼い主が愛情のつもりで長時間抱っこし続けたり、嫌がって逃げようとしているのに無理に引き止めたりするのは、猫にとって恐怖でしかありません。
特に、お腹を見せるような抱き方は、急所をさらけ出す形になるため、信頼関係が築けていないと強い不安を感じさせます。
猫がしっぽを激しく振ったり、体をよじらせたりしたら「もう終わりにして」というサインです。猫の意思を無視して抱っこを続けると、飼い主の手を見ただけで逃げ出すようになってしまうこともあります。
3.大きな声で話しかける
猫の耳は、人間の数倍から数十倍も性能が良いと言われており、私たちが思っている以上に周囲の音に敏感です。そのため、高いトーンの大きな声や、突然の大きな物音には非常に驚いてしまいます。
愛情表現のつもりで「かわいいね!」と大声で顔を近づけて叫ぶことは、猫にとっては耳元でメガホンを使って叫ばれているような衝撃かもしれません。
特に低い怒鳴り声や、ドタバタと歩く音も猫を怖がらせる要因になります。猫とコミュニケーションをとるときは、できるだけ穏やかで優しい、ささやくようなトーンで話しかけてあげるのが、猫をリラックスさせるコツです。
4.じっと目を見つめる
人間同士では目を合わせて話すことが礼儀ですが、猫の世界では「じっと見つめ続けること」は敵意や攻撃のサインとして受け取られます。
大好きな猫をずっと眺めていたい気持ちはわかりますが、瞬きもせずに見つめられると、猫は「喧嘩を売られているのではないか」「襲われるのではないか」と緊張してしまいます。
もし猫と目が合ってしまったときは、ゆっくりと「まばたき」をしてあげるか、すっと視線を外してあげましょう。
ゆっくりした「まばたき」は、猫の世界で「私は敵ではないよ」「大好きだよ」という愛情を伝える挨拶になります。見つめすぎず、適度な距離感を保つことが信頼に繋がります。
5.強い香りをまとう
猫の嗅覚は人間よりもはるかに鋭く、周囲の匂いから多くの情報を得ています。そのため、人間にとっては「良い香り」と感じる香水やアロマ、洗剤や柔軟剤の強い匂いも、猫にとっては耐え難い悪臭となることもあります。
特に柑橘系やフローラル系の香りは、猫が本能的に受け付けない種類のものも多く、逃げ場のない室内で強い匂いにさらされ続けることは大きなストレスになります。
場合によっては、アロマオイルの成分が猫の体に悪影響を及ぼし、中毒症状を引き起こす危険性さえあります。猫と一緒に暮らす空間では、できるだけ無香料のものを選び、自然な環境を保つ配慮が必要です。
猫にストレスが溜まったときに現れるサイン

猫は言葉で不満を伝えられない分、体調や行動にサインが現れます。ストレスが限界に達すると、同じ場所を何度も過剰に舐め続けてしまい、その部分だけ毛が抜けて皮膚が赤くなってしまうことがあります。
また、食欲が落ちたり、トイレ以外の場所でおしっこをしたりするのも、精神的な不安が原因である場合も多いですが、膀胱炎などの病気が隠れていることもあります。
さらに、これまでは穏やかだった猫が、飼い主の手が近づくだけで噛みつこうとしたり、暗い隙間に隠れて出てこなくなったりする変化も危険信号です。これらのサインを見逃すと、病気を悪化させてしまうこともあるため、日頃の観察を欠かさないようにしましょう。
猫が本当に喜ぶ「正しい愛情表現」

猫との絆を深めるために最も大切なのは、猫のペースを尊重する「待つ」姿勢です。自分から追いかけるのではなく、猫が甘えたい気分になって近づいてきたときだけ、優しく撫でてあげましょう。
撫でる場所も、猫が喜ぶ顎の下や耳の付け根などを中心にし、お腹や足先といった嫌がる場所は避けるのが基本です。また、コミュニケーションは「短時間で何度も」行うのが理想です。
猫が満足して少しでも落ち着きがなくなったら、すぐに切り上げて自由にさせてあげます。過干渉にならず、付かず離れずの適度な距離感を保つことが、猫にとって最大の愛情表現となるでしょう。
まとめ

猫にとっての幸せは、人間が思う「可愛がり方」とは少し異なります。良かれと思ってしたことが負担になっていないか、常に猫の反応を見て判断しましょう。
自分本位な可愛がり方ではなく、猫が安心して過ごせる環境を作ることこそが、飼い主に求められる本当の愛情表現です。
お互いの心地よい距離を見つけて、信頼関係を築いていきましょうね。