1.ゆっくり瞬きをする

猫の挨拶として代表的なのが「ゆっくりとした瞬き」です。これは猫特有のサインで、離れた場所でも気持ちを伝えることができます。
猫が相手の場合には、敵意がなく、安心していることを示していますが、人に向けられる場合は、一歩進んだ信頼や友好の意思表示と考えてよいでしょう。
ただし、猫が友好的だからといって、じっと猫のことをみつめたり、必要以上に近づいたりすれば、猫は警戒してしまいます。猫と同じようなテンポで、ゆっくり瞬きを返すことで、良好な関係が保たれるでしょう。
2.鼻先を近づけてくる

顔見知りの猫同士は、会ったときに鼻先を近づけて相手を確認します。とても気軽な挨拶といったところでしょう。
人に対して行う場合は、「あなたという人を認識している」という合図になります。これは顔を近づける行為なので、警戒心の強い猫がするときほど、信頼の深さを示す行動だと考えられています。
猫の方から近づいてきたときには、つい心を開いてくれていると思い、撫でたくなってしまいますが、急な動きは猫を警戒させてしまいます。猫が自分から身体を密着させてきてから、ゆっくりと触れるようにしましょう。
3.しっぽを立ててスリ寄ってくる

猫が歩くときにしっぽをピンと立てているのはゴキゲンな証ですが、その姿で脇腹をスルリとこすりつけてくるなら、それは親しみを示すわかりやすい挨拶のひとつです。
猫は好きな相手に体をこすりつけることでニオイを交換し、お互いが安心できる関係であることを認識します。
野良猫のように力に優劣のある関係では、ニオイを確認する順番さえ信頼度に左右されます。一方、人間と猫の場合は、人間が食べ物を与える立場であるため、母子のような信頼関係になりやすいとされています。
しっぽを立てている猫は機嫌がいいので、ふとした瞬間にテンションが上がり、じゃれて甘噛みすることもあります。触れるときには、落ち着いて声をかけながら接触しましょう。
4.頭や頬をすりつける

猫の頭部には、ニオイの出る臭腺がたくさん集まっています。口角や顎の下、こめかみ、耳の裏など、触れてあげると猫が喜ぶところに臭腺があります。
猫が仲良しの個体に挨拶するときには、顔をこすりつけ合います。中でも頭や頬をぶつけるようにすりつけるのは、母子間の挨拶から来ている行動です。子猫は母猫からおでこをくっつけることを学ぶため、成長してからも大好きな人間への挨拶として、この仕草を使います。
猫はニオイで安心感を確かめるので、すぐに抱き上げたりせず、猫の気が済むまで静かに待ってあげましょう。
5.短く小さく鳴く

猫もオトナになると理解度が高まるので、人間が猫のようなボディランゲージを使わず、言葉を発してコミュニケーションする動物だとわかってきます。
本来、猫はあまり鳴き声を出すことはありませんが、人に飼われている猫は人間に合わせて鳴くことが多くなります。
そして、飼い主に挨拶するときには、短く小さく「ニャッ」と鳴くようになるのです。要求や不満を訴える鳴き声とは違い、存在確認を目的とした、軽い呼びかけの意味合いだと考えられています。
朝起きたときや帰宅したときに、猫からこのように鳴かれたら、まるで家族に挨拶するように自然に返事してあげるだけで十分通じ合えるでしょう。
まとめ

猫の挨拶は、どちらかというと鳴き声よりも、一見わかりにくい仕草で成り立っています。同じ動作でもいろいろな意味を兼用していることもあるので、その場の状況によって判断する部分が多くあります。
イギリスの動物学者ジョン・ブラッドショー博士によると、猫は人間のことを「大きな猫」「敵意のない猫」だと認識しているそうで、この考え方の通り、猫は人に対しても猫同士と同じ挨拶をするのです。
これらの行動はいずれも猫にとっては、信頼関係があるからこそやっていること。人間側が正しく受け止められれば、猫との関係もより素晴らしいものになっていくことでしょう。