猫が命を落とす『年齢別の3大死因』 病気や感染症のリスクや予防法も解説

猫が命を落とす『年齢別の3大死因』 病気や感染症のリスクや予防法も解説

大切な猫と一日でも長く一緒に過ごすためには、年齢ごとに気をつけるべき病気を知っておくことがとても重要です。子猫、成猫、シニア猫では、命に関わるケガや病気のリスクが大きく変わります。本記事では、それぞれの時期に多い死因と、今日からできる予防法を解説していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫が命を落とす「年齢別の3大死因」

ぐったりする猫

1.子猫期:感染症(猫風邪・FIP)・不慮の事故・低血糖と脱水

子猫は免疫力が非常に低く、成猫なら鼻水だけで済むような「猫風邪」が悪化して命を落とすことがあります。

また、近年まで不治の病とされていた「猫伝染性腹膜炎(FIP)」は、一度発症すると進行が速く、子猫の命を奪う大きな原因のひとつです。

また、子猫期は特に好奇心が旺盛なため、紐の誤飲や転落といった「室内事故」も目立ちます。

さらに、子猫は体に栄養を蓄えられないため、数回の食事抜きや下痢による「低血糖・脱水」が原因で、あっという間に衰弱して亡くなるケースも多いのが特徴です。

2.成猫期:下部尿路疾患・心筋症・ウイルス感染

1歳から7歳頃の成猫で特に怖いのが、おしっこが詰まる「尿道閉塞」を伴う下部尿路疾患です。特にオスの猫に多く、おしっこが24時間以上出ないと毒素が回って死に至ることもあります。

また、見た目が元気でも心臓の壁が厚くなる「肥大型心筋症」という病気が隠れていることがあり、突然死の原因になることも少なくありません。

外に出る猫の場合は、他の猫との喧嘩によって猫エイズや猫白血病に感染し、数年後に命を落とすリスクが格段に高まります。

3.シニア期:慢性腎臓病・がん・糖尿病

7歳を過ぎると、内臓の機能低下による病気が増えます。中でも「慢性腎臓病」は猫の宿命とも言われ、一度壊れた腎臓は元に戻らないため、最終的に命を落とす主要な原因となります。

また、「がん(腫瘍)」はシニア猫の死因トップクラスであり、リンパ腫や乳腺腫瘍など多岐にわたります。

さらに、食事管理が不十分だと「糖尿病」を発症し、全身の合併症を引き起こして亡くなるケースも増えるため、生活習慣の管理がより一層重要になる時期です。

「年齢別」愛猫の命を守るための具体的な予防策

子猫

猫の健康を守るためには、それぞれの成長段階に合わせた対策が必要です。

まず子猫期は、体調の変化に敏感になることが大切です。下痢や嘔吐はすぐに脱水を招くため、早めに受診しましょう。感染症を防ぐワクチン接種と、誤飲や転落を防ぐための「部屋の片付け」が、命を守ることに直結する対策になります。

次に成猫期は、毎日のトイレチェックが欠かせません。おしっこの固まりが小さかったり、何度もトイレに行ったりする場合は、すぐに病院へ連れて行きましょう。

また、心筋症などの早期発見のために、すぐに疲れてしまう、呼吸が荒いといった小さな変化を見逃さないことが重要です。感染症リスクを避けるため、完全室内飼育を徹底することも忘れないでください。

そしてシニア期は、病気の「早期発見」に全力を注ぎましょう。特に腎臓病は、水を飲む量が増えた段階で気づければ、食事療法で進行を遅らせることができます。

老化だと決めつけず、全身を撫でて「しこり」がないか確認し、半年に一度は健康診断を受けさせてあげましょう。

飼い主にできる「命を守る習慣」

ご飯を食べる猫

猫は体の不調を隠す動物です。そのため、飼い主が「いつもと違う」という違和感に気づけるかどうかが、愛猫の生死を分けます。食欲の有無、歩き方の違和感、目ヤニの量など、日々の何気ない観察を大切にしましょう。

また、体調が悪くなってから病院を探すのではなく、普段から予防接種などで通える「かかりつけ医」を作っておくことも重要です。信頼できる医師がいれば、些細な変化でも気軽に相談でき、愛猫に最適なケアを早く始めることができます。

まとめ

診察を受ける猫

猫の寿命は飼い主の知識と行動で大きく変わります。年齢ごとに注意すべき病気は異なりますが、共通して大切なのは「日々の観察」と「早めの受診」です。

言葉を話せない猫に代わって、飼い主が体の変化をいち早く察知し、適切な対策をとりましょう。今日からの接し方ひとつで、愛猫と過ごせる時間はもっと長く、温かいものになりますよ。

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