猫をとりまく健康管理の変化3選

1.食事の主流が「猫まんま」から「キャットフード」へ
猫用のドライフードやウェットフードの国産品が初めて発売されたのは、1970年代に入ってからのこと。
それまで猫の食事といえば「人間の食べ残し」いわゆる猫まんまでした。
しかし猫まんまは、猫の体に合わせて栄養バランスが考えられたものではありません。
例えば、味噌汁がかかっていれば、塩分を摂りすぎてしまうこともあったでしょう。
当時は外に出る猫も多く、ネズミや虫を自ら狩って食べることで、不足した栄養分を補おうとする猫も少なくなかったとも考えられています。
2.「去勢・不妊手術」が一般的に
現在、猫の去勢・不妊手術率は8割を超えると言われていますが、1980年頃は「わずか1割程度」とされており、今では考えにくい状況でした。
当時は猫を積極的に管理するというよりは「猫自身の行動に任せる」という感覚で飼われることが多かったのでしょう。
その結果、飼い主不明の猫が増え、社会的な問題として認識されるようになっていきました。
やがて動物愛護法の改正や啓発活動も進み、飼い主の責任感が高まり、去勢・不妊手術が広がっていったのでしょう。
3.「ペット保険」で病気やケガにも備える時代へ
日本ではまだ歴史の浅いペット保険。
初めて誕生したのは1995年とされており、その歴史はまだ30年ほどしかありません。
かつてはペット保険が制度として整っておらず、ペット保険という選択肢自体が存在していなかったのです。
現在でも加入率は「2~3割前後」と決して高くはありませんが、年々増加傾向にあります。
猫の平均寿命が伸びている背景もあり、今後ますます需要が高まっていくことでしょう。
猫をとりまく生活環境の変化2選

4.飼う目的が「ネズミ捕り」から「かけがえのない家族」へ
昭和の時代までは、猫はネズミ対策のために飼われることが多かったとされています。
しかし、その関係性も次第に変化し「半家畜→ペット→家族」へと移り変わっていきました。
2015年前後に起きたとされる猫ブームも、こうした意識の変化を後押ししたのかもしれません。
実際に、猫のためのリノベーション、猫のためのサブスクなどといったサービスも登場し始め、猫の暮らしをより豊かにしたいというニーズが高まっています。
5.「半外飼い」から「完全室内飼い」が主流に
飼う目的の変化とも関連していますが、かつてはネズミ捕りの役割も担っていたため、猫を「完全室内飼い」にするという考え方は、今ほど浸透していませんでした。
日本の某有名アニメに登場する猫が、自由に家の周りを散歩する姿に親しみを感じる人も多いのではないでしょうか。
一方で、もともと外で過ごしてきた猫の場合「外に出られなくなることでストレスを感じるのでは?」と心配する声もあるでしょう。
それでも、時間をかけて環境に慣らしていったことで、室内が安心して過ごせる場所へと変わった例も多く見られています。
まとめ

昔の猫の飼育方法は、よくいえば寛容で、おおらかなものだったのかもしれません。
しかし、飼い主のいない猫の増加が大きな問題となり、猫の適正飼育について社会全体で見直されるようになりました。
その努力があって、現在では健康管理や生活環境が整い、猫の健康寿命も延びてきています。
これからの未来では、猫を「人生を共にする家族」として迎え入れ、最期まで責任を持って寄り添っていく姿勢が、ますます求められていくことでしょう。