1.視覚|見れるものと見れないものがある

猫は「暗闇でも見える」とよく言われますが、実際には人間の約6分の1ほどの明るさでもものを見ることができます。
これは、猫の目の奥にある「反射板」のような構造が、わずかな光を効率よく集めているためです。
また、猫は動体視力に優れています。狩猟のために、動くものを捉える能力が長けているので、小さな虫や一瞬の動きにもすぐ反応します。しかし、細かいものを見たり、遠くをくっきり見ることは得意ではありません。
また色の識別は、人間ほど多くの色を見分けることはできません。青や黄色系は比較的認識できるものの、赤系の色は見えにくいと考えられています。
2.聴力|猫の耳は超高性能

猫の聴覚は、人間よりもはるかに優れています。人間が聞き取れる音域(可聴域)よりも高い周波数の音まで聞こえるため、ネズミの小さな鳴き声や、かすかな物音も感知できます。
さらに猫の耳は、左右別々に動かすことができるのも大きな特徴です。音がした方向へ瞬時に耳を向けることで、パラボラアンテナのように、音を収集。位置や音の内容を正確に把握します。
たとえば、外を歩く通行人と飼い主さんの足音や声を聞き分けられるのも、この高い聴覚能力があるからです。
名前を呼ばれても無反応なことがありますが、聞こえていないのではなく、「反応する必要がない」と判断しているだけともいわれています。
3.嗅覚|ニオイ=貴重な情報源

猫はニオイで世界を把握する動物です。そのため、猫の嗅覚は人間の数倍以上とも言われています。
食べ物の好き嫌いだけでなく、相手が誰なのか、ここが安全な場所かどうかも匂いで判断しています。よく、猫同士がお尻や口元のニオイを嗅ぐ姿が見られますが、これは「何を食べてきたの?」「あなたは誰?」「異常はない?」などを一瞬にして察知する行為です。
また猫には「ヤコブソン器官」と呼ばれる、フェロモンを感じ取る特別な器官があります。口を少し開けて匂いを嗅ぐような仕草をするのは、この器官を使って情報を読み取っているためです。
したがって、引っ越しや模様替えをすると、猫が落ち着かなくなることがあります。匂いの環境が変わってしまうことが原因なので、猫にとって匂いは、視覚以上に重要な情報源であることがわかります。
4.味覚|味の感じ方が単調

猫が感じる味覚は、人間と比べると種類も感度も劣っています。
人間が感じるような「甘味」や「旨味」は、意外にも猫にはほとんど認識できないようです。
猫が主に感じ取るのは「酸味」「苦味」「塩味」で、さらに人間が強く認識できない「脂肪酸の味」に対する感度も高いとされています。猫にとっての脂肪酸の味とは、食べ物に含まれる脂肪分の量や質を判断するための感覚なので、栄養価を見極める指標となるともいえるでしょう。
5.触覚

猫のひげは、カワイイアクセントに見えますが、ご存じの通りただの毛ではありません。空気の流れやわずかな振動を感知するほど、高性能なセンサーの働きをします。
ひげの幅は体の横幅とほぼ同じなので、猫が狭い場所を通れるかどうかを判断する基準になりますし、ひげが何かに触れることで、暗闇でも周囲の状況を把握できるのです。
まとめ

猫は、人間と同じように五感をもちますが、その感度や働きは少々異なります。それというのも、猫はもともと狩猟動物なので、人間よりも「狩り」と「生存」に特化したつくりになっているのです。
猫と暮らしていると、「どうしてこんな小さな音に反応するの?」「暗い部屋でも普通に歩けるのはなぜ?」と不思議に感じることがいろいろあると思いますが、これは五感の感覚の違いがそう思わせるのでしょう。
猫の行動や気持ちが理解しやすくなります。五感の特徴を理解することで、