1.家族のそばから離れなくなる

同居猫が亡くなったあと、残された猫が急に甘えん坊になるケースがあります。普段は甘えるタイプではないのに膝に乗ってくるようになったり、ひとりで寝られず家族のベッドに入って来たり…。このような行動が見られたら、寂しさを感じているかもしれません。
猫は、もともと変化が苦手な動物です。たとえ、亡くなった猫と仲良くなかったとしても、家族の減少がストレスになる場合があります。その不安を埋めようとして、家族に甘えるようになるのでしょう。
中には、家族がいなくなるとニャーニャー鳴いたり、移動するたびについてくるといった後追い行動が見られることもあります。
2.食欲が低下する

突然、食欲がなくなったり、水を飲む回数が減ってしまうのも、よく見られる変化です。同居猫の死が受け入れられず、何かを口にする気力がなくなっているのでしょう。食欲低下は、同居猫の死に関わらず、ストレスサインのひとつとして知られています。
食欲不振が続くと、体力が低下したり脱水症状に陥る危険性もあります。とくに、高齢の猫や、ネガティブになりやすいタイプの猫は要注意。思わぬ病気のきっかけになってしまう可能性もあるためです。あまりに長期間食べない場合は、動物病院に連れて行くのもひとつの手です。
3.亡くなった猫を探す

仲良しだった同居猫を、必死に探すような行動が見られる場合もあります。死を理解しているかは分からないものの、急にいなくなってしまったことに不安を覚えているのでしょう。大きな声で鳴いて探し回ったり、同居猫がいそうな場所をじっと見つめる猫もいるようです。
また、同居猫がよくいた寝床や遊び場に留まり、1日中動かなくなってしまうこともあります。その場に残っている同居猫のニオイを嗅いで、不安や寂しさを埋めようとしているのかもしれません。そんな猫の行動からは、猫同士の強い絆を感じてしまうかもしれません。
適切なケア方法

生活リズムを崩さない
同居猫の死に猫が落ち込んでいるときは、なるべく生活リズムを崩さないようにしましょう。もともと、猫は何かが変わることを得意としません。ご飯の時間や飼い主さんとの触れ合いの頻度が変わると、なおさらストレスを溜めてしまうことがあります。同居猫の死後も、今までと同じように暮らしを維持することで、少しずつ心が安定していくはずです。
ご飯を変えてみる
悲しい出来事のあとは、人間もなかなか立ち直ることができないもの。そんなとき、ちょっと贅沢なご飯やオヤツが心を和ませてくれることがあります。猫が悲しみに暮れている場合は、いつもは買わないオヤツを与えてみるのもおすすめです。食欲がなくなっている場合も、美味しいご飯やオヤツなら食べてくれるかもしれません。
スキンシップを増やす
同居猫との触れ合いがなくなったことで、猫が寂しい気持ちになっているかもしれません。猫はひとりが好きというイメージが強いですが、意外にも社会性の高い動物です。そのため、家族とのスキンシップを増やすことで、徐々に落ち着きを取り戻す可能性があります。スキンシップが苦手な猫の場合は、ブラッシングや遊びの中でコミュニケーションを取ってあげるのがおすすめです。
まとめ

猫が死を正しく理解しているのかは、誰にも分かりません。しかし、ずっと一緒だった仲間がいなくなってしまえば、心境に変化があるのは致し方のないこと。本当に前を向くには、少し時間がかかるかもしれません。
しかし、猫と家族が支え合いながら死の悲しみを乗り越えることで、同居猫も安心して見守れるはず。思い出を共有しながら、少しずつ日常を取り戻せるといいですね。