猫がどうしても『大嫌い』なもの4選 苦手とする理由や飼い主がすべき対策も解説

猫がどうしても『大嫌い』なもの4選 苦手とする理由や飼い主がすべき対策も解説

猫には、本能的に避けたくなる「大嫌いなもの」がいくつか存在します。突然逃げ出したり、威嚇したり、逆に固まってしまったりするかもしれません。これらを知っておくことで、猫のストレスを軽減するための対策がわかります。今回は、ほとんどの猫が嫌がる4つのものと、その対策方法をご紹介します。

1.家電の運転音と突然の大きな音

掃除機コワイ猫

猫を飼っていると抜け毛の掃除は欠かせません。しかし、掃除機をかけるたびに、猫が怖がって部屋中を動き回ることもあります。ほかには、ドライヤーやカミナリ、花火などの音も猫は苦手です。

猫の聴覚はとても優れているので、電化製品のキーンという高周波音も聞き取れてしまい不快なのです。さらに、突然の大きな音は猫にとって危険信号として認識されるため、強いストレスになります。

掃除機などで逃げ惑う猫なら、ストレスやパニックを避けるためにも、使用前に一旦猫を別室に移す方が安全です。

中には年齢とともに慣れる猫もいますので、日常的に使用する際は徐々に慣らしていく方法もあります。ただし、猫が近くにいるときは、驚かさないよう必ず距離をとりましょう。

2.刺激の強い柑橘系

レモンを観察する猫

レモンやグレープフルーツなどさわやかな柑橘類の香りは、私たち人間にはストレスを解消して集中力を高める効果がありますが、猫にとっては大嫌いな香りのひとつ。それは、柑橘系の成分(リモネン)が猫にとって刺激的すぎるからです。

猫の嗅覚は人間の数万倍〜数十万倍といわれているため、人間がわからないくらい微量の香りも嗅ぎ分けることができます。その中でも柑橘系の香りは、猫が鼻で感知した情報が脳により強く伝わりすぎてしまうのです。これは、猫よけスプレーに柑橘系が使われる理由でもあります。

実はニオイが嫌いなだけではなく、柑橘系は猫の肝臓が成分を分解できないことから、健康を損ねる危険もあります。そのため、猫がいる部屋では柑橘系の香りの使用は控えるようにしましょう。

3.水に濡れること

シャワーされる猫

猫は水を嫌うといわれるように、多くの猫はお風呂を嫌がります。慣れない浴室の中、シャワーの音やお湯が当たるときの刺激、被毛が濡れることなども不安の原因だと考えられます。

もともと猫は変化や予測ができない状況には本能的に警戒するため、ふだんとは違う環境や感覚に強いストレスを感じてしまうのでしょう。そのため、猫の中には子猫の頃から何度も入ることで、すっかりお風呂好きになったという猫もいます。お風呂嫌いは個体差や経験による学習の影響が大きいのです。

濡れることが嫌いな猫に対しては、お風呂は必要最低限にしましょう。猫は自分で毛づくろいをするため、どうしてもシャンプーで洗わなければならない汚れ以外は、濡れタオルで拭く程度で問題ありません。

4.見知らぬ人や環境の変化

箱の中で困惑する猫

室内飼いの猫にとっては、家の中が自分のテリトリーです。知らない人が入って来たり、引っ越しをしたりすることは、猫にとってテリトリーを荒らされた気持ちになりストレスとなります。知らないニオイや音がする「いつもと違う環境」には不安を感じるのです。

環境の変化にストレスを感じている猫は、隠れる、食欲不振、トイレ以外での粗相、体の同じ場所をずっと舐める、怒りっぽくなるなどの問題行動が出てきます。変化はすぐに出てこないため、転居や来客がなかった場合は、部屋に新しく購入したものや、飼い主さんの生活スタイルなど、気づきにくいところに原因があるかもしれません。

猫は不安なときほど嗅覚を頼りにしますので、環境に変化があるときには、猫のニオイがついた毛布などを入れた隠れ家を作ってあげましょう。気持ちが落ち着くまで、そこを猫の拠点にしてあげるとよいでしょう。

まとめ

怪訝な顔をする猫

猫が苦手とする理由は、本能や身体的特徴に基づくものがほとんどですが、その嫌いな気持ちは人間でも十分に共感できるものです。嫌だと感じているものが身近にあると、なんだかそれだけで憂鬱になってしまいます。

できるだけ排除してあげられたら良いのですが、家電の使用や転居など事情によってはやむを得ないこともあるでしょう。

それぞれの対策を試してみてください。もちろん猫には個体差があるので、イマイチ効果がなかったということもあるかもしれませんが、「うちの猫にはこれじゃダメだ」とわかることも対策を練るためには必要です。

愛猫がより快適な生活を送れるよう猫の気持ちを理解して、猫ファーストな環境づくりを心がけましょう。

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