猫が「不機嫌」なときにみせる7つのサイン

1.イカ耳になる
猫の耳が横向きに倒れ、頭にぴったりと張り付いたような状態を指し、その形がイカのように見えることから「イカ耳」と呼ばれます。
これは猫が不安、恐怖、不満を感じているサインであり、「これ以上近づかないでほしい」「今は構ってほしくない」という心理を表しています。
耳を伏せることで、相手から身を守ろうとする本能的な防御姿勢のひとつです。このサインが見られたときは、猫が周囲の環境や特定の状況に対してストレスを感じている可能性が高いため、いったん距離を取り、安心できる静かな場所を用意してあげましょう。
この姿勢は、威嚇行動の前触れであることも多いため、特に注意が必要です。
2.しっぽを床に叩きつける
猫のしっぽが小刻みに、または強く床に「バンッ」と打ち付けられるような動きを見せるのは、強い苛立ちや怒り、あるいは興奮状態にあることを示しています。
リラックスしているときのゆったりとした動きや、集中しているときの先端だけのわずかな動きとは異なり、この激しい動きは感情の高まりを反映しており、猫が自分の感情を制御しきれていない状態にあるのです。
このサインは、すぐに攻撃行動に移行する可能性がある危険信号であり、飼い主や他の動物に対して「これ以上干渉するな」という明確な警告を発しています。
甘えてきたから撫でていたのに、急に噛みついてくる、なんてこともよくありますよね。このような行動に出る前には、しっぽを叩きつけるように振っていることが多いです。
この状況では、無理に触ろうとせず、猫を刺激しないよう静かにその場を離れるようにしましょう。
3.目を細める・睨む
不機嫌や緊張状態にある猫は、目つきが細められ、三角形に近い形になることがあります。これは、痛みや不快感、または強いストレスを感じているサインです。
一方で、相手の目を見つめ、瞳孔を開かずにじっと「睨む」ような視線を送る場合は、それは強い威嚇行動のひとつです。
猫同士のコミュニケーションにおいて、じっと見つめ合う行為は敵意を示すものであり、人間に対しても「あなたを警戒している」「これ以上近づけば攻撃する」というメッセージを伝えています。
ただし、目を細める行動には安心している場合もあるため、耳の向きや体の緊張度など、他のサインと組み合わせて判断するようにしましょう。
4.低い声で唸る
猫が喉の奥から絞り出すような「ウー」や「アァー」といった低い唸り声を出すのは、不快感、威嚇、または恐怖を強く感じているサインです。
これは、猫がすでに非常にストレスフルな状態にあり、「これ以上我慢できない」「攻撃するかもしれない」という警告を声に出して示しているものです。
この唸り声は、相手を遠ざけようとする明確な意思表示であり、通常、唸り声の後には「シャー」という威嚇音や実際の攻撃が続く可能性が高くなります。
この音を聞いたら、すぐに原因となっている対象物や状況から猫を引き離すか、静かにその場を離れて猫を落ち着かせるようにしてあげてください。
5.威嚇をする
「威嚇」とは、敵対している相手に対して、攻撃に移る前に恐怖心を与えて追い払おうとする行動の総称です。
具体的には、背中の毛を逆立てて体を大きく見せる、口を開けて「シャーッ」や「フーッ」という空気の噴出音を出す、しっぽを大きく膨らませるなどの行動が含まれます。
これは、猫がすでに限界点に達しており、極度の緊張と恐怖、または怒りを感じている状態です。
この段階では、猫は本気で攻撃する準備ができており、飼い主であっても手を出せば噛まれたり引っかかれたりするリスクが非常に高くなります。
威嚇は、猫の最後の防御手段であり、このサインが見られたら、刺激せずにそっとしておくようにしましょう。
6.逃げる・隠れる
不機嫌や不安を感じた猫が、積極的にその場から立ち去ろうとしたり、家具の隙間や物陰など安心できる場所に身を隠そうとしたりする行動は、環境や特定の刺激から距離を置きたいという強い欲求の表れです。
これは、猫が状況を自力でコントロールしようとする最も一般的なストレス対処法のひとつと言われています。
猫にとって「隠れる」という行為は、安全を確保し、心拍数を落ち着かせるための重要な行動なのです。飼い主に対して不機嫌な場合も、部屋の隅などに逃げ込んで出てこなくなることがあり、「今は一人にしてほしい」というメッセージを含んでいます。
無理に追いかけたり、隠れている場所から引っ張り出したりすると、かえってストレスが増大し、不機嫌が深刻化する原因となるため避けるべきです。
隠れている猫を見ると、つい「出ておいで」と声をかけてしまいたくなりますが、猫が自分から出てくるまではそっとしてあげるようにしましょう。
7.噛む・ひっかくなどの攻撃をしてくる
猫が牙や爪を使って対象に傷を負わせる行動は、不機嫌やストレスの最終段階でみられる、防衛的、または攻撃的なサインです。
遊びの最中に興奮して強く噛んでしまう場合もありますが、不機嫌からの攻撃は、しつこい接触への拒否、縄張りへの侵入者への対処、または身体的な痛みや病気が原因となっている可能性があります。
特に、撫でるのをやめた瞬間に噛みつく(甘噛みではない場合)のは、それまでの接触が猫にとって不快であったことを示している可能性があります。
猫によって撫でてもいい場所、触られたくない場所が異なるので、反応を見ながらスキンシップを取るようにしましょう。
これらの攻撃行動は、猫のストレスを表しているため、原因を特定し、対応するようにしてください。
猫の機嫌を見分けるコツ

猫の機嫌を見分けるには、単一のサインだけでなく、耳、目、しっぽ、体全体の緊張度を総合的に観察し、普段の行動パターンと比較することが大切です。
特に、耳が横向きになる(イカ耳)、しっぽが左右に激しく振られる、瞳孔が大きく開いている、体を低く構えているなどのサインが複合している場合は、不機嫌や緊張状態にあると判断できます。
また、食事やトイレの回数・量、鳴き声のトーンなど、日常的なルーティンに変化がないかもチェックし、普段と異なる様子が見られたら、猫が何らかのストレスや不調を感じているサインとして捉えることが、機嫌を正確に見抜くコツとなります。
猫が「不機嫌」なときの適切な接し方

猫が不機嫌なサインを示した際は、まず「刺激を与えないこと」が最も適切な接し方です。無理に触ったり、声をかけたり、見つめたりせず、猫が自ら落ち着きを取り戻せるよう距離を置くようにしましょう。
猫が隠れようとしている場合は、静かに安心できる場所(隠れ家や高い場所)を確保してあげてください。
原因が特定できる場合は、その原因(例:大きな音、見知らぬ人、嫌な匂い)を取り除く努力をします。攻撃的なサインが出ている場合は、手袋をするなどして身を守り、決して叱ったり罰したりしないことです。
叱ることで猫の不安や恐怖をさらに高めてしまうため、興奮しているときは静かに時間をかけて猫が冷静になるのを待つことが、信頼関係を維持するために必要であると理解しておきましょう。
まとめ

猫の不機嫌なサインは、「イカ耳」「唸り声」「攻撃行動」など、愛猫からの心と体のSOSメッセージです。
これらのサインを正確に読み取り、無理に干渉せず距離を置く「適切な接し方」を実践することが、猫のストレスを軽減し、信頼関係を深める鍵となります。
サインの背後にある不安や恐怖の原因を探り、環境を整えることが、愛猫の心の健康を守るための大切な私たちの役目であることを覚えておきましょう。