1.プライベート空間を楽しんでいる

人間のように、猫にも自分だけでくつろげるプライベート空間が必要です。飼い猫として安全な生活は約束されているものの、猫には野生本能の名残もありますし、パーソナルスペースもあるからです。
猫がプライベート空間に求めるものは、身を潜めることができる場所。リラックスするなら、日当たりや眺めがよいのが理想です。
特に日中のカーテンの裏は、太陽の光を感じながらガラス越しに外の景色が見えるという好条件。「眺めよし」「日当たりよし」「自分の姿が見えにくい」と、猫にとって都合の良いものばかりなのです。
もし昼間に愛猫がカーテンの裏に隠れていたら、プライベートな時間を満喫しているのでそっとしておいてあげましょう。
2.セキュリティールームとして使う

猫はもともと警戒心の強い動物です。かすかな気配も察知しますし、聴力が優れているので生活音にも敏感。人のわずかな動作や、テレビ音や話し声も、人間以上に感じています。
猫にとって、家の中は音や動きがたくさんある場所なので、生活音や部屋の中の動きから身を隠すことがあります。極端な表現にすると「セキュリティールーム」のようなものです。
もし、猫が自分の姿を目に触れさせず、さらに音も遮断したいという理由でカーテンの裏に隠れているときは、そっとしておくのがベスト。距離を保ちながら様子を見守ってあげましょう。
3.狩猟モードを楽しんでいる

猫はもともと狩りをして生きていた動物です。人間のペットとして家の中で飼われている猫は、あたりまえのようにご飯が出てきますが、それでも狩猟本能は残っています。
猫は暗くて狭いところから相手を観察したり、待ち伏せをしたりする性質があります。カーテンの裏側は、まるで穴から獲物を狙う「狩りごっこ」にはぴったりなのです。
猫にとって狩猟本能を満たす行動が「遊び」であるとすれば、カーテンの裏もまた「狩猟ごっこ」です。時間が許されるなら、軽くおもちゃで誘導して相手に合わせてあげて、遊んであげるとよいでしょう。
4.体調不良のサイン

猫は体調が悪くなると、姿を隠すことがあります。自分に元気がなく力が出せない場合、外敵から身を隠すことで、安心感を高めるという本能からくる行動です。
もし、猫が身をかくすようにカーテンの裏にいたら、猫の状態を思い返してみてください。食欲の有無やトイレの回数、動き方や呼吸など、いつもと違うようなら、体調不良の可能性があります。
体調不良の可能性は、目ヤニや鼻水のように、常に見える場所とは限りません。歯痛や関節炎、内臓など症状が見つけにくいこともあるので、注意してみましょう。もちろん無理やり引っぱり出す行為はNGなので、しっかり様子を見て、動物病院に連れて行くことをおすすめします。
まとめ

猫がカーテンの裏に隠れる理由は、安心・安全を求める本能や好奇心、遊びの本能から来る行動です。リラックスしたいというポジティブな意味でも、ストレスや体調不良といったネガティブな意味でも、猫を無理に引っぱり出すのはNGです。
大切なのは猫の「隠れたいキモチ」を尊重すること。猫が自分から出てくるまで、ほどよい距離感で静かに観察してあげてくださいね。