猫が『やんのかステップ』をしているときの気持ち3選 よく見られるのはどんなとき?

猫が『やんのかステップ』をしているときの気持ち3選 よく見られるのはどんなとき?

猫の行動は個性的で、ときに飼い主さんをクスッと笑わせてくれます。今回は、そのなかでも極めてチャーミングな「やんのかステップ」について語りましょう。どんな気持ちが込められているのか、3つのパターンを紹介します。ぜひ最後まで読んで納得してみてください。

1.挑戦を受けて立つぜ!

威嚇中の長毛猫

「やんのかステップ」とは、猫が、弓なりに丸めた身体を目一杯に膨らませ(しっぽも)、横歩き風にタッタッタッと小刻みにステップを踏む行動を指します。

内容的には「いつだって貴方の挑戦を受けて立とうじゃありませんか、ええそうですともステップ」ですが、長ったらしく、いまいち雰囲気が出ないので、シンプルに「やんのかステップ」と呼ばれています。

「やんのかステップ」は、「ヘソ天」や「アンモニャイト」などと同じように、ネットスラングの一種です。

さて、肝心の「やんのかステップ」時の猫の気持ちは、主に「威嚇」を意味しています。

たとえば、新入り猫との初顔合わせなど、心理的プレッシャーがかかる場面で、身を守るために、猫は「やんのかステップ」を刻みます。

「これ以上近づくと、ただじゃおかねぇからな!」と威勢のいい啖呵を切りながらも、内心、実はビクビクしっぱなしです。相手が一歩踏み込んできたら、本当に攻撃することもあります。

他の動物でもそうですが、猫の場合も、身体をできるだけ大きく見せることで、相手より優位に立とうとします。「やんのかステップ」も理屈は同じです。似たような行動では、しっぽがぼわぼわに巨大化する「たぬきシッポ」があります。

2.ビックリした!

ビックリ顔の猫

猫は本来、警戒心が強い動物で、ちょっとした刺激にビックリすることがあります。風に吹かれたカーテンがふわーっと動いたり、急にバタン!とドアが閉まったり、鏡に映った自分にハッと気づいたり。しかも、予期せぬタイミングだったら、余計に動揺しがちです。

そういったシーンに出会うと、驚いた挙句、猫は「やんのかステップ」の臨戦態勢に入ります。もし人間の言葉を話せるなら、「そんなサプライズ、いらんから!」とブチギレしている場面でしょうか。

用心深い性格で、繊細な猫ほど、防衛本能ゆえに「やんのかステップ」を発動しがちです。

この他にも、ゴハン中を邪魔されたり、おもちゃを横取りされたり、お気に入りの猫ベッドを占領されたり、自分のペースやテリトリーを侵害されると、抵抗の意思を込めて、「やんのかステップ」を披露することがあります。

3.ハッスル中!

じゃれ合う子猫たち

最後に紹介するのは、遊びの延長線上です。

戯れ合いに起こりがちな「やんのかステップ」は、特に子猫やヤンチャ盛りの若い猫に多い行動です。

子猫同士が遊んでいる最中に、唐突に「やんのかステップ」になるのは、遊び相手との間合いや力関係を推し量るためです。興奮のあまり、成猫顔負けの「シャァー!」を叫ぶこともあります。

生後約2~9週齢は、子猫の社会化期と言われ、猫界におけるルールを学ぶ大切な時期です。子猫は多くの時間を兄弟猫とじゃれ合いながら、ケンカ時の力加減やお互いの適切な距離感などを身につけていきます。

子猫時代に頻繁に見られる(やらない個体もいる)「やんのかステップ」もまた、成長プロセスの一環です。

そういう意味では、子猫たちの「やんのかステップ」は、「ニャンプロ(プロレスごっこ)」のキッズ編と言えます。

ちなみに、子猫気分が根強く残っている猫は、オトナになっても、たびたび「やんのかステップ」を繰り返します。

まとめ

やんのかステップ中の猫

簡単にまとめると、猫の「やんのかステップ」の背景には、「威嚇」、「仰天」、「熱中」、3つのキーワードが含まれています。

「やんのかステップ」は、他にもいろいろある猫の行動のなかで、群を抜いてユニークです。まだ見たことのない方、あるいは、まったくやってくれない猫を飼っている方には、ある種の憧れの行動かもしれません。

万が一、目の前で「やんのかステップ」を披露してくれたら、ますます愛猫のことがかわいらしく思えてくるはずです。

今回の記事を足掛かりにして、より深くその喜びを味わってみてください。

スポンサーリンク