お家でできる愛猫のための『ツボマッサージ』5つのおすすめスポットとそれぞれの効能

お家でできる愛猫のための『ツボマッサージ』5つのおすすめスポットとそれぞれの効能

愛猫ともっと心地よい時間を過ごしたい方におすすめなのが、自宅でできるツボマッサージです。猫にも人間と同じように“ツボ”があり、優しく刺激することで血行促進やストレス軽減、老化防止などの効果が期待できます。ここでは、自宅で簡単に始められるマッサージスポットと効能を、飼い主さんにもわかりやすく紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

ツボマッサージって、どうして効果があるの?

猫のマッサージ

猫のツボマッサージは、東洋医学の考え方に基づいた自然療法のひとつです。体の表面には“経絡(けいらく)”と呼ばれるエネルギーの流れがあり、その経絡上に点在するのが「ツボ」。

ツボをやさしく刺激することで、血流やリンパの流れが整い、猫の自然治癒力や免疫力を高める効果が期待されています。

また、ツボマッサージは「触れるコミュニケーション」としても非常に有効です。優しく撫でられることで安心感を覚え、飼い主との信頼関係も深まります。

特別な道具は必要なく、指先ひとつで始められるのも嬉しいポイント。猫が気持ちよさそうにうっとりする表情を見られたら、それだけで幸せなひとときですね。

自宅で始めやすい!おすすめツボ5つ&その効能

猫の全身

ここでは、猫の体にある代表的なツボと、それぞれのマッサージ方法・期待できる効能をご紹介します。はじめての方は、1日1ヵ所・短時間からスタートしてみましょう。

1.天門(てんもん)

耳と耳のあいだ、頭頂部のあたりにあるツボです。この部分をやさしく円を描くように撫でることで、緊張をほぐし、心を落ち着かせる作用があります。

慣れない環境にいるときや、来客・通院前など、猫がそわそわしているときにおすすめです。

2.印堂(いんどう)

猫の額、目と目のあいだの少し上にあるツボ。軽く親指や人差し指の腹で3〜5秒ほど押さえる→離すを数回繰り返します。

ストレスを和らげ、落ち着いた気持ちに導いてくれるため、就寝前の習慣にもぴったりです。

3.大椎(だいつい)

首の後ろ、背骨の一番上あたりにあるツボ。この部分を上下にやさしく撫でたり、親指でぽんぽんと軽くタップするように刺激します。

体の冷えを防ぎ、風邪や感染症の予防、免疫力向上に役立つとされています。

4.腎兪(じんゆ)

背中のやや後ろ、背骨の左右にあるツボです。左右を交互にやさしく指の腹でマッサージすることで、腎臓機能をサポートし、シニア猫の老化予防にも。

足腰が弱ってきた猫や、なんとなく元気がないと感じるときにおすすめです。

5.尾根(びね)

しっぽのつけ根、背中側にあるツボです。この部分をやさしく円を描くようにマッサージすると、血流が良くなり、便秘や冷えの改善にもつながります。

しっぽ周りは敏感な猫もいるので、嫌がる様子がないか様子を見ながら行いましょう。

ツボマッサージで注意すべきポイントとは?

マッサージされる猫

マッサージは「猫が気持ちよく感じること」が何よりも大切です。以下のポイントに気をつけて行いましょう。

力加減は“撫でる程度”でOK

強く押したり揉んだりすると、かえってストレスになってしまうことがあります。

猫の体調や気分を優先する

元気がない、食欲がない、触られるのを嫌がるときは無理に行わず、様子を見ましょう。

持病がある場合は獣医師に相談

病気の影響で刺激しないほうがよい場所もあります。心配なときはかかりつけ医に確認を。

オイルや香料は使わない

人間用のマッサージとは違い、猫にアロマや精油は基本NG。猫にとって有害なものもあるため、何もつけずに素手で行いましょう。

まとめ

ぐっすり眠る猫

ツボマッサージは、猫の体調ケアと心の安定、どちらにも良い影響を与えてくれる、飼い主さんが出来るケア方法です。

最初は数分で十分。猫がうっとりした表情を見せてくれたら、それが最高のサインです。

何よりも大切なのは「猫が嫌がらないこと」と「飼い主が楽しんで続けられること」。1日1回、ふれあいの時間として取り入れてみてはいかがでしょうか?

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